ネトゲ「挨拶をしないやつは損をし、組織を侵食する」


皆さんは挨拶とは何だとお思いでしょうか。
真剣になって考えたことはありますか?
今回は「挨拶をしないやつは損をし、組織を侵食する」というテーマを掘り下げます。

■ネトゲ挨拶不要論

まず、リアルでは特別な理由がない限り、挨拶をされたら返すのが一般的でしょう。しかし、ネトゲではどうでしょうか?

「今日は疲れているから無言でログインしたい」とか、「会社からいつ連絡が来るかわからないからすぐ離席できるように無言インしよう」とか、やむにやまれぬ事情はあると思いますし、「今日は誰とも話したくない気分」というのもあるでしょう。

上記のような
「何かしらの''特別な理由''によって挨拶をすることが出来なかったケース」これを対象から排除する前提で話を進めます。

■ファーストインプレッションの重要性


では、次に人はファーストインプレッションとラストインプレッション、どちらを重要視する傾向があるでしょうか?

一般的に、自分に関心が低い人ほど「ファーストインプレッション」、自分に関心が高い人ほど「ラストインプレッション」を重要視する傾向があると言われています。これは、それぞれ「初頭効果」と「親近効果」と呼ばれる心理効果によるものです。

つまり、ファーストインプレッションとラストインプレッション、両方が優れている人ほど他人に好かれやすいということになります。

ログイン時の挨拶や別れ際(ログアウト時)の振る舞いも相手の心象に影響を与えるということは、挨拶は明るく元気にすればするほど、あなたにとってプラスになるということです。

単純に比較してみましょう。

・元気にログインの挨拶をし、ログアウト時は「お疲れ様」や「今日もありがとう」を言う人
無感情で機械のように挨拶し、無言ログインや無言ログアウトを繰り返す人

どちらの人と関わりたいと思うかは明白でしょう。

別記事でも書きましたが、人は雑談の時間に比例して信頼を得やすいです。知れば知るほど嫌いになることもありますが、基本的には話せば話すほど好きになるというのが一般的です。

つまり、コミュニケーションが重要であると考えるならば、そのコミュニケーションの玄関口である挨拶は、最も重要になるわけです。


■挨拶とはなんなのか


挨拶が文化としてなぜ廃れないのか、考えてみると面白いのではないでしょうか。

古来から様々な文化が生まれ、そして廃れていくというサイクルを何度も繰り返してきた中で、挨拶という文化は唯一無二の存在として残り続けています。
歴史を振り返ってみると、人類は元々ナウマン象を槍で突いていた頃から、社会というコミュニティを形成してきた生き物です。つまり、「挨拶は、最低限の敬意を示すコミュニケーションの基本である」と言えるわけです。

最低限の敬意とは

「私はあなたに敵意がありません」
「私はあなたを尊重しています」
「私はあなたに関心を持っています」

といった意味合いが含まれるのです。

逆説的に言えば挨拶をしないということは

「私はあなたに敵意があります」
「私はあなたを尊重しません」
「これは私からあなたに対するネガティブコミュニケーションです」

という意味合いを孕む可能性が非常に高いということです。
意図していないとしてもそう受け取られる可能性が高いため
あなたにとってデメリットしかありません。

誰に対しても分け隔てなく挨拶をしないのであれば、あなたのキャラクターとして受け入れてもらえる可能性はあるでしょう。しかし、段階別に分けると、

誰にも挨拶をしない人
自分からは挨拶しないが、されたら返す人
人を選んで挨拶する人

となり、下に行くにつれてどんどん相手の心象は悪くなります。
これが筆者の経験則から導き出した考えです。


■挨拶をしない人は組織にとって危険


自分からは挨拶しないが、されたら返す人
人を選んで挨拶する人
がなぜ危険なのかを説明します。

まず、ギルドなどのネトゲコミュニティでは、ログイン率が高ければ高いほど、毎日同じ人と顔を合わせる確率が高くなります。

つまり、「毎日特定の人へ挨拶をしない敵意の表明」「慢性的に受け身で他人にGiveしない人」と捉えられ、他人に対して攻撃的であるか、エネルギーを奪うだけの怠惰な人だと誤解されてしまう可能性があるのです。
ましてやネトゲはチャットで文字を使いコミュニケーションを取ることが普通なので、顔色も声色もわからない分、リアルより誤解を招く可能性が高いと考えられます。

人間関係においては、大きく分けて3つのパターンが存在します。

・ギバー (積極的に与える人)
マッチャー (相手の好意や貢献に見合った対価を返す人)
テイカー (積極的に与えず、他人の貢献を利用しようとする人)

本題から逸れないようにざっくり言えば、テイカーが増えれば増えるほど組織内で不公平感や格差が生まれ、Give&Takeのバランスが恒常的に崩れる危険性があるわけです。

例えば、
「あの人はいつも私と二人きりの時だけ挨拶をしてくれない」
「あの人はパーティを組むときいつもギルドに協力的に動いてくれない」
など、組織にとって不穏をもたらす可能性が高くなります。

つまり
あなたが元気よく挨拶をすればするほど得をして
あなたが人を選んだり受け身的に挨拶をすればするほど損をする
ものなのです。これを毎日積み重ねることになるので
いかに''挨拶しない''を貫き続けることが
あなたにとっても組織にとっても損であるかがわかると思います。

挨拶を強制はしませんが、人に好かれたいというのであれば
間違いなく挨拶は重要なコミュニケーションツールになってきます。
そして怠惰で受け身でありつづけたり
責任は負わないがコミュニティのメリットだけは享受したいテイカー気質の人が増えれば増えるけどトラブルの確率が上がるというのが筆者の経験則です。

このような人々によってコミュニティが破壊される様子はこの20年で何度も目にしてきたというのと、人を言葉で変えることは困難を極めるので
いかにして全員で一致団結して問題解決に立ち向かって行くかがテーマとなってきます。


■自分にだけ挨拶をして来ない人への対処法


もしかしてと思いこの項目を追加したのですが
自分と二人きりの時だけ挨拶をしない人に悩んでこの記事にたどり着いた人
いるんじゃないでしょうか?(出来ればいない方が嬉しいですが)
明らかに打算的であったり、見下しているのを理由に
人を選んで挨拶をするかしないか決めている人に遭遇したことがあると思います。

こういう人は狡猾なので、人に見られているときは態度に出しません。
そして誰も見ていないときにあなたに嫌がらせのように無視したりしてきます。
ではどのように対処するかを考えましょう。


選択肢としては

・ギルドマスターへ相談する
・こちらから極力関わらないようにする
・コミュニティと距離を置く
・本人に直接ぶちまける
・味方を何人か用意して戦う

などあると思います。
他人はあなたがやられている事やトラブルになったときの
細かい事情までは察知できないので、どうしても大人な対応であろうとする人ほど
「◯◯な可能性もあるから決めつけてはいけないよ」
「勝手にあなたが傷ついただけなんだから◯◯さんは悪くないよ」

と言って公正中立であるかのような振る舞いで相手をフォローするばかりで
こちらが傷ついたという事実を無視して論理を展開するケースがあります。
最初から相手の立場に立って考えられるのなら苦労はしませんよね。


つまり、まず第一に誰かに相談するのであれば
最初に自分の感情を汲み取ってくれる人でなければならないと思います。
問題解決や自責思考に切り替える前に、イライラや不満への気持ちの整理がつかないと話し合うことも出来ませんから
怒ったりストレスを感じているあなたにセイロンティー(正論)をぶちかましてくる人には相談すべきではないと筆者は考えます。


次に「相手もしくはコミュニティから距離を置く」ことです
言い換えると「あなたは不快な思いをしながらもその相手、またはコミュニティから離れられない状態にある」かもしれないということです。
何かしらの理由があって相手やコミュニティに依存してしまっていて
身動きが取れなくなっているということはないですか?


そんなときは距離を置いたり縁を切るという選択肢を取ってみて下さい。
SNSで相互フォローになっていて、顔を見るのも辛いのなら1週間限定でミュートにしてみるとか、そのコミュニティから1週間離れようと決めて
離れるためにはどうするべきかを考えましょう。
あなたはまず「とりあえず離れてみる」という体験をしていないので
想像で物事を理解しようとせず実際にやってみるという行程が必要です。

相手に分かる形で拒絶したり離れたりすると
「攻撃された」「裏切られた」と受け取られる可能性もなくはないので
バレないように離れたりログインするのをやめたりサーバーを変更することも選択肢の1つになります。

最終手段として相手に直接言ったり本音を聞いたりする、ですが
そもそも本当に相手があなたに明確な意図を持って嫌がらせをしているのだとしたらやるだけ無駄な選択肢とも取れます。
信頼できる第三者に付き添ってもらう前提で相手の本音を聞き出すというのは選択肢としては悪くない気もしますが、相手が本音を話す保証はどこにもなく
逆に一方的に''嫌疑をかけられた!''
とこちらを悪者に仕立て上げてくる場合もあるので
結局のところトラブルに発展するだけして自分だけが損をするパターンのリスクを負わなければいけません。
そこまでリスキーな選択をして関係修復したい相手ならいいかもしれませんが、あなたを雑に扱う人に本当にそこまでする必要があるのかは非常に懐疑的です。
どうしても徹底抗戦しなければいけない時だけに使う最終手段にしましょう。


■さいごに

ここまで挨拶をしないことのデメリットについて述べましたが
ギルドやコミュニティルールによって変わる部分もありますし
あくまで参考程度に思って頂けたらと思います。
誰かのためではなく、自分のために挨拶をする習慣をつけてみてはいかがでしょうか?
最後までお読みいただきありがとうございました。

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