情報の流れを意識する 2021-02-03

今日のお題

このブログエントリは色々と面白くためになるエピソードが多い。

わたしはその姿を見て、なんとなく、「プロジェクト・マネジメント」という仕事の本質の一部を、垣間見たような気分になった。プロジェクト・エンジニアの仕事とは、ある意味では雑用の集合体なのである。自分で設計図を引くわけでもなく、自分で資機材を運ぶわけでもない。そういう仕事はすべて、社内や社外に専門職がいて、彼らが引き受ける。プロマネと、その配下のスタッフ(プロジェクト・マネジメント・チーム、略してPMTと呼ぶ)は、ただ計画をして、その手配と連絡調整などの情報の交通整理をし、そして問題解決をしていく役目なのだ。

この話はプロジェクトマネジメントの大事な点を表しているように思う。これまでマネージャーというとリーダーと重ねて考えることが多かったが、これを読むとプロジェクトと言うのは雑用の集合体なのかと思う。そして、これは以前読んだゲンロン戦記にもつながるように思う。ゲンロン戦記では以下のように書かれている。

会社経営とはなにかと。最後の最後にやらなければいけないのは、領収書の打ち込みではないかと。

こういう一つ一つのことをこなしていくのが大事なのだろうと思う。さらに、最初に引用したブログでは非常に面白い情報整理について紹介している。

ある日、顧客からFAXが入って(そう、当時のコミュニケーション手段はFAXが主体だった)、面倒な追加要求が来た。我々の見積作業スケジュールに、いろいろな部分でインパクトがありそうだ。FAXはまず、プロマネの机の上のIn Boxに届けられる。かれはその内容を見て、左上の角に小さな付箋紙を貼り、机上のOut Boxに置く。
(中略)
庶務の人は定期的に、プロマネの机のOut Boxをあけて、その付箋紙の指定した通りに複写をとって、チーム員や関係部署に送付する。オリジナルの紙は、プロジェクト・チームの部屋のキャビネットに「センター・ファイル」する。入ってきたFAXは、送信元ごとに連番がふられており、センター・ファイルする際に、インデックスの表に、連番・受信日時・タイトル等を書き込む。返信するときには、その「連番・受信日時・タイトル」を書くことによって、どの連絡に関する事項だか、明確になるようにする。

これはPMBOKにあるように情報をしっかり管理することだと思う。PMBOKを流し読みして何となく理解した気になっていたがこれを改めて読んで、なるほどと思った。そして、今の自分の仕事を振り返ってみると情報がよどんでるなぁと思った。情報をどこかに記録したりはしているものの最終的にどこに収まるのかが意識できていない。

システムの中の情報がどう動くかは多少なりとも意識できてたつもりだったが、システムの外の情報についてこのような観点で見れていなかったことに気付いたのはとても良かった。

なので、情報の流れについては最近はこれは最後にどこに納めておいて、どう引き出すのかを意識するようにしている。PMBOKでは変更管理など色々と管理する対象があるので、はじめと終わりを意識すると良いのではないかと思った。

このように考えを進めると今日読んだツイートとブログエントリが面白い。

このブログエントリではタスクに対して事前条件、事後条件を設定しているのだが、タスクの前後の状態を連鎖で考えていくと面白そうな気がする。なんというかうまくまとまっていないのだが、タスクというとInput、Process、Outputに分けたり、ガントチャートでタスクの依存関係を表現したりするのだが、あまり有機的にならない。情報の流れのように、出来事の流れをもっと有機的にとらえることができれば、おさまりが良い・悪いなども分かるのじゃないかと思った。

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