過ぎ去って行く風景
流れていく景色を車の窓から眺めていた。
思い出すのはそのことばかりで、思い出と言えば印象派の絵画みたいな流れて行くような色たち。
子供の頃の記憶はそんなのばかり。
私は天才ではなかったから一瞬の風景を切り取ることはできなかった。
どうやら車中の女の子はおしゃべりであーだこーだと話をして家族のものはそれを聞き役に徹するだそうだ。世の女の子より外れていると知ったのは確か高校生半ばだったと思う。
流れる風景を見ることには長けている私は今もそう変わらない。
そう言う人間なんだなと思う