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黒人女性アスリートは、オリンピックで差別されているのか

CNNの「黒人女性アスリートはその成功にも関わらず、未だにオリンピック前に精査されている」 Nichole CHavezによる記事を紹介。

CNNは、ALLSIDESによると、最もリベラルよりに位置するメディアであるが、今回もその特徴が良く現れている。

CNNは今度の東京オリンピックで問題となる3つのインシデントを紹介している。

1 FINA国際水泳連盟は、黒人の縮れてボリュームのある髪に合うスイムキャップの使用を「頭部の形状に沿っていない」という理由で認めなかった。

キャップの開発者らはこのキャップの使用は人種の多様性を促進する重要な役割を果たすものだと説明。FINAは「包摂(ありのままを受け入れるインクルーシヴィティ)と表現の重要性を理解する」として決定を見直している。

2 テストステロン量が基準値を超えたナミビアのクリスティンンボマ選手、南アフリカの黒人トランスジェンダー女性のカスター セメンヤ選手とセセ テルファー選手は水泳400mリレーへの出場を認められなかった。

クリスティンボマ選手は、200mなど他競技への出場は認められている。

3 アメリカのハンマー投げ選手グウェン ベリー選手は競技場での政治的パフォーマンスを批判された。

オリンピックトライアルにおいて、ベリー選手は星条旗掲揚時に、旗に背を向けるパフォーマンスを行い、主に共和党議員から批判を受けた。彼女は2019年にも同様のパフォーマンスを行い、USオリンピック協議会から12ヶ月の出場停止を命じられたことについて「アメリカの社会的不正義に光があたった」と話した。

記事はベリー選手の言葉で締めくくられている。

オリンピックのルールに従うかどうかは「私がどう感じるのか、によります。私がその時に何をしたいのか、そして人々の為に何をしたいと思うのか。」
「そして私は、思いついた事は何でも、心にある事は何でもやります。」

以上が、黒人女性が「いまだに」オリンピックで「精査」されている不当性を訴える記事であったが、如何だろう。1以外黒人とは何も関係ない内容である。

スイムキャップの使用については、FINAの元々の趣旨は、より早く泳げるよう改良を加えない事だった。例えばカジキマグロや新幹線の頭部のように先端を尖らせれば抵抗を減らす事が可能だが、そうした事をしないように「自然な頭の形に沿った」という表現が取られた。

それが今は「自然な頭の形などない!それは白人の頭!」と、哀れな差別主義者の言葉のように広められている。

アジア人女性の毛も堅く量が多いので、スイムキャップに納めるのには苦労するのだが、黒人女性だけが主張出来るのは、「黒い水が出る」などと言われ同じプールに入れなかった差別の歴史を踏まえての事だろう。

競技の枠を超えた人種差別との戦いという別の意味を加えられている。

2については、ドーピングとトランスジェンダーの話であり、人種は関係ない。

トランスジェンダーアスリートの受け入れについてはIOC国際オリンピック委員会は2015年、男性ホルモンのテストステロンの値が12か月間にわたって一定以下であれば認めるとするガイドラインを策定していて、その値に満たなかっただけである。


本来女性と男性は、性器や性染色体XX,XYで分れていたが、トランスジェンダー選手を参加出来るようにするため、またドーピング対策により「テストステロン」という新たな基準が設けられた事で、ホルモン値の高い「女性」が競技に参加出来なくなってしまったという皮肉に思える。

3については、有名なオリンピックの「ルール50」への明確な違反である。ルール50は、あらゆる戦争、宗教、怒りを競技に持ち込まないというオリンピック精神の反映であり、何故ルール50が作られたのかを理解しようとしない選手はたとえ肌の色が黒かったとしても競技参加資格は有しないと思う。

コリンカパニックというアメリカのバスケットボール選手が、国歌斉唱時に膝をついた映像は当時センセーショナルでツイッターで世界中に拡散したが、実はツイッターでの情報拡散に力を入れていたのがイランだというフォーリンアフェアーズの記事を読んだときには驚いた。その後、カパニックはアメリカを「テロリスト」と呼び、イランの大統領が何度もカパニックについてツイートしているのを見てようやく納得した。イランだけではなく、ロシア、そして中国もツイッターやFacebookを使って情報拡散を行う組織を所有している。普通の会社のように、そこに勤める人たちは来る日も来る日も、アメリカや自由民主主義国家に混乱を起こさせるような情報を拡散している。

その一番のターゲットが「人種による分断」の増長だ。実はここをつくのは歴史的な共産主義圏常套手段で、1960年代から断続的に続いている、アメリカのアキレス腱なのだ。

CNNの報道は、白人に対する憎しみをどこまでも是認し、放置している。分断の増長が民主主義国の弱体化につながることについて、余りにも無防備に思える。

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