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免許返納を嫌がった87歳義父が免許返納するまで

親が高齢で、車の運転を続けている場合、一度は考えますよね。
「もし、親が交通事故を起こしたらどうしよう…」と。

ブレーキとアクセルを踏み間違えて建物に突っ込んだとか、不幸にも人をひいてしまったとか、そんなニュースもよく耳にします。

我が家の義父は87歳。
運転免許の更新日が近づいてきました。

私達夫婦の間では、もう止めてほしいという意見が一致。
しかし、義父はひとり暮らし。
車がないと不便なのは、理解できる。
でもね~・・・
何かあってからでは、取り返しのつかないことだから。

本人は免許更新にやる気満々。

そんな、これっぽっちも免許を返納する気持ちのない義父の免許返納までを紹介します。

同じ問題を抱えている方の参考になればと思います。

義父が車をこすり始めた

去年新車を買った義父。
その時点で、まだまだ運転する気ですよね。

しかしその後、
「エンジンのかけ方がわからない」
「車をこすった」
などと、夫に連絡が何回か入りました。

「大丈夫かなあ、お義父さん」
という気持ちでした。

車をこすったのは、自宅のガレージだったらしく、自宅のガレージでよかったです。
しかし、対象が隣の家の塀や、誰かの車になる可能性は大いにありますよね。

診断書を取りに行くらしいと夫から


義父から夫に
「免許更新のための診断書を取りに行く。今回どうしても免許更新をしたい」
という連絡があったそうです。

診断書??
と思い調べてみると、
75歳以上の方の免許更新では、まず認知機能検査の受検をし、それにパスすれば高齢者講習を受講、運転免許の更新手続きという流れだそうです。
しかし、最初の認知機能検査をパスできなかった場合に、医師の診断書が必要とのことでした。

認知機能検査にパスしていても、できれば免許更新は止めてほしいというのが本音なのに、その検査をパスしていないなら、なおさらです。

とにかく、義父の「強い思い」で、医師の診断を受けることになりました。

MRIや血液検査、家族との面談も

夫が検査について行き、私は夫から話しを聞いただけなのですが、MRIで脳の状態を見ると、少し小さくなってきているようです。
もう87歳だから。

家族との面談で、義父は夫に「先生、父は大丈夫ですからお願いします」と言ってほしかったようです。
夫の本音は「止めてほしい」
しかし、それを義父の前であからさまに言うと「〇〇(夫)のせいで免許更新ができなかった」とずっと根に持たれることになります←そういう性格です。

そのため、義父の検査中に先生に少し時間をとってもらい、「家族としては止めてほしいと思っている」と伝えたそうです。

検査はギリギリ、さてどうなる?


病院でも、認知の度合いを調べるテスト、例えば時計のイラストを書くなど、をしたそうで、そのテストの結果は微妙なラインだったそう。
これが、絶対もうだめです。という結果なら話が早いのですが、医師として絶対ダメとはいえないライン。

結局その日は、血液検査の結果が出るまで回答は保留ということに。
血液検査で、何がわかるのかを夫に聞いたのですが、夫はそこを詳しく先生に聞かなかったそうで、なんの数値で判断するのかわかりませんでした。

とにかく、血液検査の結果が出てからということで、また後日病院に行くことになりました。


先生が悪役になってくれるらしい

後日、血液検査の結果が出て、その結果も「ダメとはいえない」ラインだったようです。

夫と先生が事前に話をして、先生が悪役になってくれるということでした。
ありがとう!!先生!!

そして、義父を交えての診察。
義父は、先生から「止めたほうがいいと思います」と言われても、どうしても免許更新をしたいという気持ちだったようです。

「じゃあ。このテストをしてみましょう」
ということで、最終テスト。

いくつかの単語を先生が話して、それを後から思い出すというテストだったらしく、第1問目は単語同士に関連のある単語。例えば台所・鍋など。
第2問目は、まったく関連のない単語だったらしく、義父は、第1問目はまあまあできたけれども、第2問目はまったくできなかったそうです。

そこでガックリきたらしく、最終的には免許返納に同意しました。
義父はテストができなかったことに気落ちしちゃったらしいのですが、それでも、免許返納に同意してくれてよかったと思います。

免許返納の手続きも終了


夫が、義父の代わりに免許返納の手続きもして、とりあえずこの問題は終了しました。
本当によかったと思います。

高齢の親の免許更新に頭を痛めている方に、少しでも参考になればと思います。