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ゆき過ぎて...俳人 池本光子

句集「人」p146

ゆき過ぎて畳のにほふ朧月 横山香代子

鑑賞

和室の良さを見事にとらえた。ソファーだのテレビだのクッションだのがごてごてとあるリビングでなく、何もない和室。あるとしたら、座卓が一つ。白い障子と地味な襖が囲む畳の部屋。そこでこそ、人の動きは鮮明にとらえられ、畳の香も伝わってくるのだ。

             俳人 池本光子

季語は朧月。( 春 )

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