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Mixの勉強 Tips from Ian Kerkpatrick

久々の更新となりました。今日はここ最近で気をつけている音楽ミックスについて書きます。
僕は作曲家ですが毎回ラフミックスをしてクライアント様に送らないといけません。ラフだから良い加減な感じで良いのかというと落とし穴があります。それは、結局完成形ではなく最初の第一印象でこちらの価値を決めてくる、ということ。つまりそのラフミックスがかっこよければかっこいいほど自分の印象がよくなる。
ミックスの印象と、音圧の印象、音質の良さ、などほぼ完成形に近いほど印象がよくなる。

メールで「ラフミックスで良いよ、そのあとちゃんとしたミックスとマスタリングやるから」

と書いてあっても油断することなかれ。ラフミックスが悪い感じだと絶対自分の評価が下がるからだ。
さあミックスの大事さを改めて思い出したところで今回のテーマにいきましょう

今回はLAで活躍する音楽プロデューサー・イアンカークパトリック(Ian Kerkpatrick)さんのTipsを勉強し頭に入れました。
たくさん書かれて居たので全部をここで書くわけではないですが、その中でも僕が気になった点を紹介します。

まず目立ったのはボーカルに対してXferのLFO toolをかましていることだ。しかもバッキングボーカルにもリードボーカルにもだ。

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ボーカルのアタックを調整してオケになじませるのが目的だそうだ。長年ボーカルのミックスに悩んでいる僕にとってはとても参考になる情報だ。

このLFO toolをリバーブにもさしてボーカルと同じオートメーションを適用させているという点も見逃せないですね。

そしてイアンはSaturator系、要は歪ませる系をたくさん使用してることが気になりました。
Fabfilter Saturn
iZotope Trash
Goodhertz Vulf
Oeksound Smooth
などたくさんの歪み系をボーカルにかけてました。
何をどのように歪ませるかという選択肢を最初に意識したミックス脳は今まで僕にはなかったので今後は真似してみようと思います。
周波数ごとに歪ませることのできるSmoothを僕も欲しかったのですが、高かったのでSoundspotのHalcyon(はるちょん?かわいい)という安いやつを購入し、しばらく使ってみようと思います。

ボーカルのミックスって歌手の実力にも左右されるのでとても奥が深くて面白いと思ってます、こないだ女性歌手のミックスをしましたがレコーディング状態が悪くAメロ、Bメロとサビが違う音色だったんですよね。それでミックスがなかなかうまくいかず、結局同じ音色に落とし込むしかなくて、音質の悪いサビにABを合わせにいくという手法を泣く泣く取りました。
音色が違っちゃうと全てのプラグインの掛け方が違ってきちゃうので結構大変なんですよね。

abサビ

こんな感じでデータが送られてきたんですね、音色が違う感じで。普通レコーディングをミスらなければこうはならないんですけどね。。

ミックス後

なのでこういった感じに音色感を揃えてミックスしたっていう感じです。

イアンの歪ませることが前提でミックスを行ったらもうちょっと良い音色で統一感を出せたかもしれないなと思いました。

そしてイアンはValhallaVintageverbというのを使用してるとこのことでリバーブ好きな僕は即買いました。
リバーブで楽曲の方向性が変わるっていうくらい大事ですからね。

今後僕のミックスがどう成長するか楽しみです。

最後に機材を買うときにどうやって決めているかということですが、僕は3つの単語を出します。
Want(欲しい)
Need(必要)
Essential(必要不可欠)
多くの人の勘違いはWantの時点で買ってしまうことですね。なので最低でもNeedなのかどうなのかを検討します。

みなさんのNeedとEssentialを探してみてください。

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