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何もしないマスタリングとは

以前、雑誌でこんな興味深い記事を読んだ、
「マスタリングエンジニアにマスタリングを依頼したら、特に何もしなかったと言われ返ってきた。しかしお金は請求された。」

これを皆さんはどう思うだろうか?

仕事しなかったのになぜお金を払わないとイケないんだって思うだろうか。
しかしこの話の真意は、数々の現場を経験してきたマスタリングエンジニアが、楽曲が良いか悪いかをジャッジした、そしてその結果論やることが無いくらい完璧だったと判断された。そういう話だ。
素人にはできないジャッジだ。そこにお金を支払うのだ。

場面場面で対価は何か?と正確に判断ができる人はとても優れた依頼人だと思う。

同じ事が作曲家、アレンジャー、作詞家、プロデューサー、にも言えるのではないだろうか。
例えば、アレンジの依頼
歌があってピアノが鳴っているだけのものが送られてきたとしよう。
ここに、シンプルな似たようなピアノが鳴っているだけのものや、シンプルなギターが鳴ってるだけのアレンジを作り返したとして、
依頼人は、こんなの誰にでも作れるよな、と判断した場合大いに間違ってる

数々のセッションを経験し、作曲を経験し、間違いも経験し学んできた人が、このシンプルなので大丈夫だ、とお墨を付けることに価値があると思ってる。

ちょっと話題から外れるけど、近頃は、「誰でも家でDAWでできる時代だから」 と色んな人が口にするのでとても気になっている。
違うと思う。
僕はレコーディングやミックスをそういった「家でDAWでできる個人の方」に頼んだ事があるけどプロレベルで帰って来た事はたったの一人しかいなかった。その人は旦那さんがプロの人で環境がよかったという理由もあったと思う。だから「家で誰でもDAWでできる時代」ではなく「誰でも家でDAWで勉強ができる時代」というのが正確な表現なのかなと思う。

「できる人」のスキルを甘く見るなよ?と言いたい。できる人は想像の100倍できる人だぞ?と。

大事なのはこういったことを想像する力。


ここからは余談です

僕もミックス、マスタリングはまだ勉強不足ではあるのですが、今後少しでも良い音でdemo音源をクライアント様に聴いてもらえるようにモニタースピーカーを新調したいと思っています。まずはテンモニ(YAMAHA NS10M)の導入を決めました。スピーカーアンプも買わないといけないパッシブスピーカですがレコスタで働いてる時にとても気に入ったので。

YAMAHA NS10M
ADAM A7X
iLoud micro monitor

この3つを順を追って導入します。(いつになるやら)

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