鼻歌作曲
一口に”作曲”と言っても実は色々な方法がある。その人の演奏する楽器にも依存するし、目的によっても変わってきます。どんな作曲方法が自分に合ってるかいち早く理解することは時間短縮する上ではとても良いことだと思います。
この世の中にはどんな作曲の仕事があるか?
世界は音で溢れています。実は作曲の仕事は多いと感じています。しかし現場によって全然価値観が変わってくるので当然作曲方法が変わってきます。例えば、
・TV番組で使用される著作権法に反しないBGM
・映画、アニメ、ドラマ等で使用されるオリジナルサントラ
・CMで使う楽曲
・音楽プロダクションのアイドルやシンガーが歌う楽曲
・アプリゲームやTVゲームで使用するオリジナルサントラ
・アパレルのお店、Web Pageで流す用のオリジナル曲
・DAWやサードパーティで使用するためのサウンドライブラリ
・お芝居、舞台で使用するサントラ
・DJの人が使用するループものの楽曲
・ラッパーが使用するトラック
などがありますね。結構たくさんあるように感じます。
ですから作曲方法は様々です。
例えばBGMなら、その名の通りバックグラウンドで流れるものなのでメインの音を邪魔するようなものではNGです。僕なら400hz ~ 3khzあたりの周波数の動きをよく注視しながら進めると思います。出過ぎてしまっては、例えばナレーションの声などを邪魔してしまうからです。
映画のサントラであればその映像がより一層引き立てられて行く音楽を作る必要がありますから、高い音から入るか、低い部分から入るか、三度マイナーの音を使うか使わないか、一小節にどれくらいの音数が必要なのか、などを考えて作ります。
全部をここで書くとかなり長文になってしまうので、今回は省きます。コメント欄などで要望があったら書くことにします。
今回は僕が一番よく使う鼻歌作曲について紹介したいと思っています。
鼻歌作曲
いわゆる ふふふーん♩ふん🎵ふんふー みたいなやつです。
僕は譜面を全部暗記するということは実は苦手です。しかし記憶の中に景色と音が色濃く記憶されてるんです。でもこれって誰でもそういう似たことはあると思います。好きな映画のあのシーンを思い出すと自然とその時流れてた音楽が一緒に頭の中に流れる、という感じです。
あの感じでどんどん録音していくやり方です。
例えば僕の携帯のICレコーダにはこんな調子で録音されています
「Aメロ! わんーつーすりー ふふふーんふーん ふっ ふっ ふーん♩」
「Bメロ! ふふふーん ふーん ふーん♩」
「サビ! だんだんだんだんだん ってドラムで盛り上がってー ぱぁーん と入り らーーーんらららーーーーん らららららーん♩」
という感じで録音されています。
これを今度は聴きながら家で楽器で再現して行くんです。自分の鼻歌を耳コピしていくんです。どのキーなんだ?みたいなところから入ります。
この方法をやり始めたのは23歳過ぎ頃でした。それまでは楽器を手に持ってぽーん って鳴らしながら作ることが多かったです。ではなぜこの方法を止めたのか?それは、この方法だと少なからず視覚が入ってくるからです。
どういうことかと言うと、弾いてるときに自分の手を見ます、そして今 ミ〜ファ と動いた という感じに目で追えちゃうんです、そうすると、アレ?この流れは前回も使ったな、、、とか これだと全部同じになっちゃってるな とか左脳が働き過ぎて余計な雑念が入ってくるので、そのシーンに合うようなエモーショナルな部分が欠けてきてしまうんです。
僕はこれは大問題だとそのとき感じました。一番大事なのは曲に”心”があるかどうか でした。なのに手の動きや音符を意識しすぎるとその感情が失われている感覚でした。
しかし鼻歌で作ると 常に心の動きや映像とのシンクロを意識してつくれるのでとてもエモーショナルでエナジーフルだ!と思いました。
以降、僕は最初は感情に身を任せて鼻歌で作り そのあと鍵盤やギターで理論的に音に落とし込んで行く という流れにしました。
ちなみにギターソロなどの楽器がメインメロを弾くセクションを作る際も、鼻歌で録音してそのあと楽器でなぞることが多いです。とても優秀な作曲方法だと思っています。
皆さんも試して見てください。作曲にマンネリをしている方は新しい自分が見つかるかもしれません。
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