伝説のこどもたち まこちゃん2 介助とは?
訓練室では、車椅子からマットに、抱っこして下ろしてマットの上で、音楽に合わせて身体をうごかしたり、ふたりでブランコに乗ったりするような遊びをしていました。
ちょっとだけ、笑ったような顔をすることもありました。
当然、訓練が終わると抱っこして車椅子に乗せます。
センターの長い廊下で、車椅子を押しながらわたしは、いつも歌をうたってました。そしてまこちゃんは、いつも穏やかでした。
その日は途中で、ほかのお母さんに会って立ち話をしてました。
危なくはないので、車椅子からは、手を離して、後ろを向いていたと思います。
話が終わって「お待たせー。さあ、お部屋にもどろうか」と振り向いた時、まこちゃんは、わたしよりだいぶ離れたところにいました。
あれれ?
ひょっとしたら? と思ったわたしは、なるべくまこちゃんから、離れるようにしはじめました。
窓から外を見ると、池にカワセミがやってきて、小魚を咥えて飛び去ります。
それだけではなく、ガラスには、まこちゃんが写ってるんです。
ふーん、ソーセージ食べてるじゃん。
また、別の日には、「お部屋帰るよー」と言って、電話をかけるふりをします。
横目で見ていると、車椅子に自分で乗れます。
車椅子も自分でこげていました。
私達は、介助しすぎなのだと思います。
今は、身体の不自由なこどもたちより、発達障害のこどもたちと一緒にいることが多いですが、それも、支援しすぎているような気がします。
介助とか、支援とかは、子どもの場合、こそっとしてあげるほうがうまくいきます。
大人とは異なり、あまり、声がけしないほうがいいような気もします。
声がけって、「押し付けがましい、うるさい!」って、思われてるんじゃないかな?
まこちゃんのこと、学校の先生に「ちょっとほっとくといいですよ」とつたえたのですが、伝わらなかったなぁ。
たまに、へぇーって真似してくれる先生もいるんだけど、次の先生につたわらないんですよね。
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