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No.33 4社からの借り入れ

ヒラさんに言われたこれからの動きとは、

消費者金融に行って、
まとまったお金を借りる事だ。と言った。

え、、借金やん!

そう思ったのは私だけじゃないはずだ。

自分が出すのじゃないのかよ…。
とがっくり肩を落としかけたと同時に
ヒラさんは説明を続けた。

大手消費者金融センターの4社に
それぞれ申請を出して
まとまったお金を手に入れる。

手に入れたお金を毎月俺が仕送りとして
かやまゆうかの口座に一定額振り込む。

振り込んでる間の返済は全て
俺がするから安心して。

そして、ちゃんと仕事について
生活がしっかり安定するようになったら
後々返してくれれば良いから。と。

整理すると、
かやまゆうか名義で消費者金融4社から借りるが
金融センターへの返済は、
ヒラさんが全て行うと言うことだ。

返済してくれるんだ…。それはありがたい。
まとまったお金が手に入って、
尚且つ毎月ヒラさんが返済してくれるなら
やってみるのもいいか…。

この時の私はなんて浅はかで甘い考えを
していたんだろう。

ましてや今生活のためとはいえ
お金を手に入れたとしても、
ホストの彼氏への貢ぎ金として後々
使うことになるに決まってる。

彼の売り上げの為にどうしてそこまでするのか。
そう思う人がいても決しておかしくはないが、
それが使命感のように感じていた当時の私には
恐らくみなさんが思っているような反対の声は
届かないだろう。

知識があるのとないのとじゃ全然
見える世界が違うからな。
が、口癖のヒラさんが言った内容を信じ、
次の日から消費者金融センターに行き
ヒラさんの指示通りに動いた。

予定通りの金額には満たなかったが、
無事に4社とも借りることができた。

近くのATMで4社分のお金を引き出し、
その場で10万円だけを現金でもらい
また後日会う約束をし、その日は解散した。

このまま全額持っていかれないか心配になったが、ヒラさんが言った通り、毎月指定した金額分は
きちんと私の個人口座に振り込まれ
その心配も薄らと消えていっていたが、

後になってそれが大事となり
警察沙汰になってしまうとは
この時は微塵も感じていなかった。


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