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「金星」と呼ばせない。サガン鳥栖が川崎フロンターレに5-0で勝つ方法。

ものすごい駆け足で駆け抜けた“特例”とも言える2020年シーズンも残り3節!
2,3日寝たらもう次の試合!というような過密日程も相まって体感、今年は6,7ヶ月で1年が終わってしまう!みたいな感覚すらあります。

そんな中、ある意味注目を集めるであろう
12月12日 vs川崎フロンターレ戦!

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今シーズン圧倒的な強さでJ1史上最速のリーグ優勝を決めた川崎フロンターレ!
その川崎フロンターレが今シーズン唯一勝ち星を挙げていないクラブが我らがサガン鳥栖になります。

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奇遇にも我々は今季開幕戦で対戦。スコアレスドローという結果になったわけですが
「あの時はまだ開幕したばかりで〜」「鳥栖はずっと防戦一方」
サポーターのいろんな意見はある中、実際にJ1デビューとなったDF森下龍矢は試合後のインタビューで「悔しいを通り越して、目から血が出そう」とまで実力差を痛感する結果となりました。

集大成をぶつける最高の舞台

サガン鳥栖にとって残り3試合は「全勝しないと降格してしまう!」「全勝すればACL出場権!」といったものではありませんし、言ってしまえば今までやってきた31試合と重要度は変わりません。

しかし、この川崎戦は胸がザワザワします…(恋)

主力選手の退団に多額の赤字「降格候補筆頭」と言われた今シーズンのサガン鳥栖、、
ルヴァンGS1戦目の札幌戦、開幕戦の川崎戦と昨シーズンからの違いを随所で見せつける中で結果は出ず。新型コロナウイルスによる中断明けの4試合も得点すら奪えない状態。
ただ、原川力の今シーズン初ゴールが生まれた清水戦からはようやく結果も伴い、金明輝監督が目指すサッカーが徐々に体現出来てきたシーズンかと思います。

やっぱり!あの最強王者、川崎フロンターレに勝ちたい!しかも「金星」なんて言われない!内容も最高の試合をしたい!

サポーターの身勝手なエゴをぶつけていきます。
ちなみにタイトルの「5-0で勝つ方法」ってのは単なる釣りです(やりらふぃー)

勝ち目がなくもなくもない?

川崎フロンターレさんの直近、DAZNでオンデマンドできる試合、川崎フロンターレさんが今季喫した失点の動画等を確認しましたが、正直なところ…
「マジで隙がない…」
だからあの強さで最速優勝したわけですが…
ただ!言っても川崎フロンターレさんも人間のチーム、チーム「全体の構造的」に必ず生まれる穴や苦手とするプレーというものはあります。

先に川崎戦にオススメしたいメンバーを貼っときます

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チアゴアウベス、石井快征も推したいところではあるんですが、負傷ぎみなのか最近メンバー入りしていないのでこのメンバーで組みました。
選考理由は順に説明していきます。

川崎フロンターレの圧倒的強みと申し訳程度の“弱点”

上記、川崎フロンターレさん、本当に隙がないチームです。
31試合で81得点27失点。数字だけ見ても圧倒的なものがあります。「3得点以上取った試合」が半数以上の17試合もありました。この得点力に目が行きがちですが、これだけ点を取る上にリーグ最少失点を保持、お手上げレベルです。
試合を見ていて恐ろしいのは、たとえ川崎の守備陣を超えたとしてもその先に待ち受けるのがチョンソンリョンという「壁」です。
よく“ゴールキーパーは1人で守ってるわけではない”といいますが、ディフェンスリーダーの谷口彰悟らとの連携で構成された守備力は咸陽を取りに行く前の函谷関って感じです

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失礼。

ただ川崎の守備のすごいところは最終ラインの守備だけではありません。
サッカーは「90分+アディショナルタイム(以下AT)」というルールがあるのはみなさん承知のところ、3アウトにならなければその回ずっと攻撃ができる野球とは違うんで…
それが違わないんです。
川崎はボールロストしてからの守備システムも秀逸で適切な人数とポジショニングで奪取、ボール保持を再開することが出来るのです。
これは“ポジショナルプレー”と聞き馴染みがあるところで野球と違うのは制限時間が「90分+AT」と決まっているところなので必然的に自分達がボールを持ってる時間が長い方が試合の優位性を取ることができます。
現代サッカー、どういうスタイルであろうと根本にはやはりこのポゼッションというものが大きく関わっています。

やらなきゃいけないこと、やっちゃダメなこと、やれること

サガン鳥栖はこの川崎フロンターレになにがやれるのか、やらなきゃいけないのか、なにをしちゃいけないのか。

やはりプレスをかけ続けるというのは大前提です。今シーズンの鳥栖はそういう状態を強いられる場面以外では基本的にブロックを引いて守るということはしませんし、金明輝監督はこれを嫌います。後ろが付いていかないプレス、プレスのバランスが崩れれば川崎の思う壺なのですが、勝利を狙う上で間違いなくここはやっていかないといけません。

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仙台vs鳥栖47分、最終ラインでボールを回す仙台、ボランチへの縦パスが入るも中盤から飛び出してきた松岡のプレスにたまらず返したバックパスがCBで引っ掛かり松岡の奪取後カウンターを仕掛けるシーンがありました。

守田英正からボールを奪うというミッション

鳥栖のプレスではボランチの原川、松岡がこのように最前までプレスをかけるというシーンはよく見ます。ゴールには結びつきませんでしたが、仙台戦のようなプレスからのカウンターは好事例であり、川崎戦でも有効になると考えます。

プレスには種類もいろいろあって「プレスバック」がゴールに繋がったシーンがまさしく先週のG大阪戦です。
プレスの形が“ハマった”ところにレンゾロペスが相手ボランチまでプレスバック、ボール奪取から樋口雄太の華麗なパスで18歳相良竜之介の初ゴールに繋がりました

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失点には繋がってませんが川崎フロンターレはアンカー守田英正のところでプレスをかけられボールロストからの危険なカウンターを喰らうというシーンが見受けられます。その上、川崎の完璧とも言える守備にはこういうイレギュラーなシーンを多く作ることが重要になってきます。さらには手数をかけずワンタッチパスが数本繋がるような速い展開の攻撃ではさすがの川崎フロンターレさんも危ない場面を作り、川崎フロンターレの今季の失点の多くがそういうシーン、もしくはセットプレーになります。

川崎戦に活かせるプレーとキーパーソン

サガン鳥栖が今季あげてきたゴールの中にも川崎戦でも効果的と思われるゴールがいくつかあります。

1本目はアウェイFC東京戦、森下龍矢のスーパーミドル。
正直これを再現することはかなり難易度が高いですが、縦につけたパスからはたいて中に入ってきた森下龍矢の左足。僕は彼の可能性を信じます。

2本目はホーム横浜FM戦の林大地のゴール。
相手のビルドアップにプレスをかけてボール奪取からワンタッチで林大地にパス。林大地の決定力もあり結果に繋がったゴールです。

3本目はアウェイ浦和戦のチョドンゴンのゴール。
最終ラインから飛び出した森下龍矢へのパス、ワンタッチクロスがチョドンゴンの頭にドンピシャ、川崎フロンターレは割とサイドの深い場所でポジションを取られることがあります。このゴールの再現を考えてもやはりRSBは森下龍矢で決まりかと。

4本目…というよりは最後は神戸戦の3ゴール全てです。裏抜け一本、原川力から素晴らしいフィードに森下の変態トラップからベストなアシストに金森健志の詰め。
理屈なしにおそらく原川力のFKゴールのような飛び道具がなければ川崎に勝つことは難しくなります。
3点目の林大地のゴール、高橋秀人から縦パスを受けた樋口雄太の走り込みとシュートコースを作りながらDFから逃げる林大地。あとはうまく合わせてチャリンです。

以上のことから推しスタメンがあのようになってます。

最後に…

冒頭、書いたように主力がいなくなり「チーム人件費」も削った中で、正直言うと今までで1番良いサッカーをサガン鳥栖は目指しているというのを個人的には感じています。再現性の高い、勝つ確率の高いサッカーをやれていると。今シーズンに関しては引き分ける試合が多いですが、来シーズンはこの引き分けを勝ちに持っていけるチームになって欲しいです。あれだけ選手を入れ替えて1年目からこれだけ魅せられるかと。やっぱりサッカースタイルと選手のプレースキル、スタイルは大いに関係しているんだなと痛感するばかりです。
川崎フロンターレ戦はその大事な来シーズンに向けての試金石となりうる大事な一戦だと思っています。
5-0じゃなくていい笑!
その後に控えるC大阪戦、そしてホーム最終戦!大分トリニータさんとの九州対決!
いろいろあった2020年!終わりよければ全てよし!最高の締めくくりを!共に!

中村憲剛選手、18年間お疲れ様でした

カヤフォン

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