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Xデザイン学校 公開講座(5/14) 振り返り~デザイン文化というテーマを通じて~

2021年度 Xデザイン学校 における公開講座(5/14)の中での学びを軸に振り返りを書きたいと思います!
なお今回の公開講座のテーマは「デザイン文化はどうやってつくろうか?詩は1人で書ける。でも文化はみんなでつくらないとできない。」であり、そのテーマの下での各先生方の話を聞くスタイルでした!今回はその中で印象に残った3つのキーワードを軸に振り返りたいと思います。
※Xデザイン学校については以下リンクを参照

1.「デザイン文化」というキーワードから

「デザイン文化」、僕にとっては少し馴染みがないワードでしたが、講座中では以下の様に紹介されていました。
 ★誰もが自身で選択肢をつくり、どれをも選べる自由がある文化のこと
その上でリトアニア(※)に触れ「考える・感じる自由をなくした社会にデザイン文化を作ることの苦労」に関する話がありました。

【※リトアニア(Wikipediaより一部抜粋)】
18世紀末のポーランド分割によりリトアニアはロシア帝国の支配下におかれることとなる。第一次世界大戦後の1918年にリトアニアは共和国として独立。しかし第二次世界大戦中にソビエト連邦やナチス・ドイツからの侵攻を受け、リトアニア・ソビエト社会主義共和国としてソ連に編入される。1990年代に入るとリトアニアは独立を回復、2004年には欧州連合にも加盟した。

僕は日頃、新規事業創出プログラム運営と電気設計エンジニアの二足のわらじを履いています。新規事業プログラム運営においては、各推進テーマに関わる中で、自分なりにも考えつつ、その時点で信じるものを元に仮説検証(試行錯誤)等を交える日々ですが、一方で電気設計エンジニア関する業務遂行の中においては、明確な目標設定がありそこに向かっての改善活動(試行錯誤)を行っていくことが常です。

双方共に、試行錯誤を行っていることには変わりはないのですが、片や
 ➡"明確な答えのない中での手探りな取り組み" である一方で、片や
 ➡"ゴールが定められている中においての定量的な取り組み"
ということで、
 ①一つ一つの選択肢のスケール
 (各選択肢が目指すゴール:明確な答えがない vs 製品スペック)
 ②その選択肢を選ぶ際の納得感置き方
 (納得感の得るための情報:手探り? vs 定量的)
に差異があることを本話を聞きながら振り返りつつ感じました。

なぜ、こんなことを書くのかというと、新規事業創出プログラム運営という立場の中で、実際にテーマを推進する方々と日々切磋琢磨するのですが、プログラム参画早々の方ほど、テーマの次の一歩を考える上での"選択肢のスケール"が小さい(ような)傾向にあったり、"次の一歩に進むのに迷いやすい(停滞しやすい)"傾向にある様に感じておりました。(僕自身も始めはそうでしたし、今も必死に勉強中なので全然偉そうに言えませんが...)

本公開講座で"デザイン文化"というキーワードに触れる中で、新規事業創出(新しい価値をデザインする)プログラムに参画してくださった方を後押しする際の1つのヒントを得ることが出来た様に感じました。

2.「テリトーリオ」というキーワードから

その上で、次に印象に残ったのは"テリトーリオ"というワードです。
テリトーリオについては、主に以下2つの説明がありました。
 [1]土地や土壌、景観、歴史、文化、伝統、地域共同体、等々のさまざまが側面が合わせもつ一体のもの
 [2]社会経済的、文化的なアイデンティティを共有する空間の広がりとしての地域あるいは領域


(話のレベルが高くまだまだ理解不足ですが、、、)
文化という観点での発展を考える場合、「人々が住む場所(属している所)のアイデンティティを理解することが重要である」という話でもあったと一つ理解しました。

弊員が属する新規事業創出プログラムにおいても、一役として風土改革も担っておりますが、その観点で考えた場合においては、"テーマに参画している個々の人のみを見る"というのは、「もしかすると木を見て森を見ず」ということなのかもしれないと内省する次第でした。

一般的に、新規事業創出プログラムにおいては
 ➡事業開発と人材育成の二兎を追うと中途半端な成果に陥る
ということが言われたりもしますが、事業開発はある種、【個】の取り組みが主となる一方で、人材育成は"その個人がもとの組織【集団】に戻った時に学びを十分に活かせるか?"が焦点の様にも思います。

テリトーリオと言う言葉をヒントに考えると
 「事業開発と人材育成は注力すべきポイントが【個】と【集団】、
  "木"と"森"という観点で違うのかもしれない」
 「だからこそ、安易な二兎追いは中途半端な成果に陥るのかもしれない」

と考えた次第でした。
(この点については、今後も実務と思考を交えながら考えていきたいと思います)

3.「エコシステム」というキーワードから

上述の通り、今回の講座は【風土改革】という視点での拝聴を強めていったのですが、その点で更に印象に残ったのが以下の話でした。
 「単一の理論的根拠と執行戦略に基づく社会技術システムは壊れやすい」
 「存在する生物の種類が少ないほど生態系(エコシステム)は壊れやすい」

だからこそ
 「異質なアクターの協働を促す必要がある」
とのことでした。

"単一の理論的根拠と執行戦略"というワードについては、まだまだ理解不足の中ではありますが、少なくとも中央集権的な発信に基づく働きかけのみでは、風土改革の取り組みとしては弱いのだと理解しました。

また、新規事業創出プログラムのテーマ募集は、"自由応募"という形を取っていますが、オフィシャルとしては"自由応募"という位置づけを取りながらも、その裏では最終的に多様な方々が参画してくれるような働きかけを事務局側としては行い、"異質なアクター"の参画を促した上で、その上で自然な形で"協働"を促していく取り組みが必要なのかも考えた次第でした。

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新たな視点で考えるキッカケを得た講座でした。
まだ中途半端な考察に留まっていますが、実務と思考を交えながら、深めていきたいと思います!

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