![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/96862991/rectangle_large_type_2_8934fe0c577ba8680edcbfa790eaec47.jpeg?width=1200)
【コピー本同人誌】ensorceler【製作記録】
イベント間近、新刊の作成に追われておりますカナリです。
イベント間近で既刊の再販も多少しなくてはならないので、作業がてら私のコピー本製作記録第2弾をやってみたいと思います。
本のコンセプトから装丁を決めていく
魔女の本、ということで『魔導書』っぽい仕様にしたい!と真っ先に思いました。
作中モチーフで青い蝶があったので、蝶のモチーフにイメージカラーは青×銀。
見習い魔法使いのお話しなので学校っぽいモチーフも入れたい、話の中に絡める化粧道具も入れたい…と元になった作品+自分のお話しのモチーフを色々ピックアップして装丁を固めていきます。
また、表紙は作中の『武器』という謎の縛りがあるので魔女の杖にすることに。
紙を選ぶ
本を作るに当たって決まっている事がありまして。①本文はグレー
②表紙は黒1色刷り
このジャンルの本は、これで統一したい!という私の謎の拘りです。
さて、表紙。
テーマカラーは深い青、ということで青い表紙、遊び紙も併せて青。表紙の加工や装飾は銀でやることにしました。
色々見て回って選んだのはこちら。
![](https://assets.st-note.com/img/1675570805101-fQOt4ZBByz.jpg?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1675570043099-87KNO5roqz.jpg?width=1200)
表紙/キャンソン ミ・タント(インディゴブルー)
遊び紙/エスケント スターライトケント(メタリックブルー)
本文/サカエ フリークラフトペーパー(グレー)
表紙を作る
表紙原稿が出来たので、手差しコピーで表紙にコピーします。
![](https://assets.st-note.com/img/1675570781866-67T5Ph1Imv.jpg?width=1200)
表紙加工、装飾品の剪定
ここから表紙の装飾をどうするか、1番最初に洗い出したモチーフに合わせてスタンプなどをセレクトしていきます。
今回は『魔導書』!ということで、こちらを使ってみたら面白いかも…と取り寄せました。
![](https://assets.st-note.com/img/1675571003654-DdiCBcLdPd.jpg?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1675571003465-UnzZhocWSt.jpg?width=1200)
1枚目、何だか分からない画像ですが、四隅の縁を飾るコーナーパーツという金具です。
主にカルトナージュとかで使うやつです。
縁をエンボススタンプで…という案もありましたが、これを見つけた時に、『魔導書』にはこれしかない!と思い気がついたら爆買いしてました。
あとキャラのモチーフっぽいー!となって太陽っぽいパーツもGET。(見ての通りアクセサリーパーツです)
他、取り寄せたスタンプなどいろいろと組み合わせて、加工前に配置して決まったのがこちら。
![](https://assets.st-note.com/img/1675571337652-CnNSdDCDBA.jpg?width=1200)
配置が決まったところで、これを押したり付けたりと実際に加工をやっていきます。
表紙を加工する
先ず、裏表紙加工から。
裏表紙はスタンプで、蝶の香水瓶は黒のエンボスパウダー。
大きな蝶はパールのエンボスパウダーをかけただけです。蝶は紙の地色を移して、銀色っぽく光るのがとてもお気に入りです。
![](https://assets.st-note.com/img/1675664499346-IMbuKXLU6k.jpg?width=1200)
これだけだと物足りないのでアクセント代わりに銀のペンで弧を描きました。
また表紙はタイトル入れる場所に銀で線を引いて、英字スタンプで文字を押していきます。(何枚かスペル間違えて押して廃棄になりました)
コーナー金具はボンドでひとつひとつ付けていくことに。
ボンドなら何でもOKかと思いきや、手持ちの木工用ボンドでは定着しなくて(金属には向かなかった…)旦那様にプラモ用のボンド借りて付けてました。
そして借りたボンドが、樹脂系の粘りがある物で、はみ出した箇所のバリ取りしないとダメだったため乾いたあとにピンセットで摘んでは剥がすというおかしな作業が生まれました…(イベント初回分はすべてこのボンドです)
その後再版にあたり、色々探して行き着いたのがこちらのタミヤのクラフトボンド。
![](https://assets.st-note.com/img/1676190170761-uupTgC1XyW.jpg?width=1200)
ノズルが細くて量の調節もしやすく、また乾けば透明というのもポイント高いです。
このおかげでだいぶストレス無く製本作業出来ております。
![](https://assets.st-note.com/img/1675848764938-1hYx5hFrgf.jpg?width=1200)
乾くと透明になります。
![](https://assets.st-note.com/img/1675848897749-VmQxKCe6OJ.jpg?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1675836903805-UXTaN28tZo.jpg?width=1200)
遊び紙と口絵
遊び紙に今回はラフのイラストを印刷しました。
![](https://assets.st-note.com/img/1676190390196-hAOiHdRMde.jpg?width=1200)
口絵は悩んで悩んで、今回はOHPフィルムを使いました。
透明口絵は乾くまで時間がかかるので3日くらいかけて乾燥させていきます。
![](https://assets.st-note.com/img/1676191107919-ZILYEmP7v1.jpg?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1676191335738-QAodGNr2Q6.jpg?width=1200)
今回はやらなかったのですが、透明口絵の下にくる紙にタイトル印刷したり、模様を入れたりして口絵と合わせて1つのデザインにするのも面白くて好きです。
本文の加工
本文のいくつかのポイントにシルバーのスタンプでモチーフを押していきます。
今回はシルバーなので、本文のグレーと相まって分かりづらいかもしれませんが……。
個人的に同系色の分かるか分からないかみたいな感じが好きなので、満足してます。
![](https://assets.st-note.com/img/1676191722524-83ecpQjTcX.jpg?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1676192277094-hJDYKuVpvs.jpg?width=1200)
今回は3箇所押してます。初めから企むこともあれば、後からここに押してみよう!と思いつくこともあります。(大体後者が多くて作業が膨らむ…)
本文加工が完成したら
表紙、遊び紙、口絵、本文と合わせてホチキス止めして本にしていきます。
これで本は完成です。
封筒を加工する
今回の本の表紙に使った金属パーツが他の本等を傷付けないよう、また本自体の破損を防ぐ意味で、専用の封筒を使うことにしました。
ただ入れるだけでは面白くないので、封筒もエンボススタンプで加工することにします。
![](https://assets.st-note.com/img/1676192058298-TknCMB4msN.jpg?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1676192184743-dGrkGg89Gm.jpg?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1676192340029-AXMSwPezwi.jpg?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1676192391212-kkAPNDGnFT.jpg?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1676192454392-86PJEi2GLx.jpg?width=1200)
封筒が出来上がったら本を入れていきます。
![](https://assets.st-note.com/img/1676192610805-PEyDpVqQPt.jpg?width=1200)
封筒に使ったシーリングスタンプのシールですが、本当はシーリング自分でやってみたいなーと思いながら使ったので道具が揃ったらいつかやりたい…。
そして完成!
![](https://assets.st-note.com/img/1676192802671-UcjsrGYGfW.jpg?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1676192789147-XoTS3OlrPw.jpg?width=1200)
この出来上がった瞬間が正直1番嬉しいです。
時間はかかるし労力もいるし、根気が無いと出来ないのは確かなのですが、この時ばかりは『自分の思い描く形を作れたなー!』と達成感と自己満足でいっぱいになりますw
最後に。
本になるまでの裏側にも中身と同じだけの沢山の想いを詰め込んでおります。
そんな部分も紙や紙に使われた色や装飾を触っていただきながら感じて貰えたら作り手として大変嬉しく思います。
本作りは大変だけど、楽しくてたまらない。
そんな気持ちを受け止めて頂ければ幸いです。
ここまでお付き合いくださりありがとうございました。
こんな本やってみたい!と思う方に、ひとつでも参考になれば幸いです。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?