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大人になるということは

子どものころに通った道は

両側に建物の壁がそびえたっていて

とても大きな道だった


小学校に行くまでの道

田んぼや町工場のある

長閑な道だったけど

大きくて

学校までの道のりも遠かった


大人になって

懐かしくなって

思い出の道を歩いてみたら

びっくり


あの頃しゃがみ込んでタンポポを摘んだ

大きな道は小さくなっていた


田んぼや町工場の立ち並んだ長閑な道は

車が一台がやっと通れるほどの狭い道になっていた


学校まで長い時間歩いたはずなのに

ものの十分ほどで辿り着いた


あの頃から60cmから100cm大きくなっただけで

こんなにも違うものなんだ


両手を伸ばしても

両側にそびえたつ建物の壁に手が届かなったはずなのに

今は届いてしまう


あの頃の記憶とは

随分違っている


けれど中身はあまり変わってないような


年齢だけはずいぶん大人になったけど

今だ大人が何かわからない

なんちゃって大人を生きている


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