英語にするときに気をつけること
日本語はローコンテクスト言語なので、正確な理解のためには文脈や背景を考慮する必要がある。
最近ヒヤリとした瞬間があった。日本人の医師が自分の家族についてスライドを使って外国人ビジターに紹介しているところを同時通訳している最中でのこと。義理の息子さんのお話になった。
「義理の息子は大腸がんやってて、」
これを聞いてギクリとしたわけだ。真っ先に頭に浮かんだのは、
”義理の息子さんはがん患者さんなのか。。。”
そのあと、「アメリカのxxxセンターで」
ここでまた頭に浮かぶ。
”がん治療のために渡米したんだ。。。。。”
スライドには満面の笑みの娘さんと義理の息子さん夫婦の写真がのっている。
同時に、”わざわざ、外国人ビジターに家族の病気の話をするだろうか?”という思いが頭をよぎる。
医師の話は続いた。
「このクリニックの次期院長になる予定です。」
そこで、この医師が言いたかったことは、
「義理の息子は大腸がんの専門家でアメリカのxxxセンターに研究のために現在渡米中であり、このクリニックの後継者である」
あぶない、あぶない。「義理の息子はがんを罹患してます。」と訳さなくてよかった。
特に、日英の時には、文脈、背景、加えて持っている常識・知識を総動員して臨まなければという良い教訓になった。
これは英語学習時にも参考になる事例だと思う。
私を含め、ローコンテクスト言語の日本語を話す英語学習者は、英語を話すときには、日本語では言葉にならないことも英語では言葉にしなければならないことが多い。その視点で自分の英語では英語ネイティブスピーカーにはどう聞こえるのか?と確認することが必要かと思う。
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