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一月制限以降の壊獣(抜き)カグヤについて

1.はじめに

かをぽっぽと言います。普段は壊獣カグヤや壊獣抜きカグヤで関東近辺のcsに出たりしています。前期しばらくはcsで満足のいく結果と構築を残せずカグヤのnoteを執筆できていなかったのですが、今期の遊戯王が楽しかったのでこれからの構築について書いていきたいと思い、久々に筆をとった次第であります。最後まで読んでいただけると助かります。

2.デッキについて

私の使っているデッキは九州のypであるライパルさんの考えた壊獣カグヤ、通称『ライパルスペシャル』をベースに私が好き勝手弄っているものです。私が0から考えたデッキではないという認識だけ共有させていただいて、出来ればライパルさんの過去記事も見てきてくださると喜びます。

3.レシピと戦績


4.旧制限の話

大スプライト環境(前回カグヤ記事の時期)から一転、餅カエルが禁止になってから遊戯王の環境トップはティアラメンツに塗り替えられました。環境初期はイシズギミックを採用したティアラメンツが餅を規制されながらもドラバスキャリアーによるエクストラ封じや豊富なメタスロットを持ったスプライトの二強でした。(大体このネクロフェイスの頃の環境)そこから研究が進み、新弾のカードの発売や10月改定による後押しを受け、ティアラメンツが環境トップを半年間維持し続けていました。

その間ティアラメンツの構築はいろいろな型に変化していきましたが、共通して言えたのは、カグヤを使う上ではティアラメンツというデッキをガンメタしないと勝負になりませんでした。

カグヤにとってプラスの面はこの間に発売された新弾でカグヤを超強化してくれる新規、新たなカグヤ(実質カグヤ)が刷られたことです。

発売日の構築です。
しかしこれらのパワーカードをもってしても研究の進んだティアラメンツと戦うのは難しかったです。

あまりにティアラメンツ対面で勝てなかったため、魔法罠に頼った構築も使ったりしました。


5.新制限の話

2023年1月の制限改定はまさに大粛清と呼ぶべきものでした。半年以上環境トップを維持し続けたティアラメンツは「本当に構築できるのか?」というレベルで規制を受けました。トップ以外にも次点のクシャトリラや露骨に刷られたティアラメンツメタテーマ(深淵の獣)にも規制が入り、まるでKONAMIが「今年の遊戯王は無かったことにしようぜ!」と言っているかのようです。同じような感想を持った人も少なくないでしょう。

新環境が始まって二週間が経過し、主な環境トップは鉄獣スプライト、リチュアスプライト、神碑、ラビュリンスといった感じでしょうか。何よりも特徴的なのは環境分布の多様性の復活です。今までティアラメンツにパワーでかなわなかったデッキやティアラメンツをメタるために台頭したクシャトリラ、深淵の獣にギミックごと破壊されていたデッキが日の目を見始め、まるで黎明期のカードゲームのように混沌としたメタゲームです。しかしこれも数日経てば落ち着くでしょう。
私としてはティアラメンツやスプライトに隠れて目立っていたなかった、これらテーマに合わせて刷られたパワーカードたちが突然暴れだすんじゃないかと戦々恐々としております。(筆者は忍者にボコボコにされた翌日にこの記事を書いております)

カグヤの視点から見ると、実質カグヤ!と使っていたクシャトリラフェンリル、深淵の獣マグナム―トの制限によって弱体化を喰らったと言っても間違いではないと思います。しかしそれ以上に環境上に存在していたカグヤよりはるかにパワーの高い環境トップへの規制や、超不利対面でなんだかんだ環境に居続けていた烈風の結界像の禁止など、カグヤが不利を取っていた対面が弱体化を受けているので、相対的なカグヤの立ち位置は改善したと言って過言ではないと思います。

6.カグヤについて

上記のことを踏まえた上で1月環境のカグヤを考えていきます。カグヤは相手に先手を渡すデッキで、相手の動きをどう止めるか、どう捲るかを考慮する必要があるので、何するにせよ仮想敵の設定は大事です。混沌とした環境ではありますが、その中でもとりあえず環境初期に数が多くパワーの高いアーキタイプである

鉄獣スプライト
リチュアスプライト
神碑

の3テーマを仮想敵に設定して構築を考えていきます。また同時に混沌としたメタゲームを勝ち抜くため、自分のデッキのパワーを落とさず、自分の動きをするカードを多めに採用したい。というのが構築の方針です。

仮想敵を設定したら、これらのデッキをどう対策するかを考えます。対策方法としては大きく分けてメインデッキでの対策とサイドデッキレベルでの対策の二通りが存在します。

ここまではカグヤに限らない当たり前の話ですが、カグヤを考える上では、「後攻から使える対策である」という条件が追加されます。
鉄獣スプライトもリチュアスプライトも展開が通るとリソースを構えられるデッキの為、可能であれば展開を成立させない、手札誘発での対策が理想的です。しかしいずれもスプライトギミックによる高い誘発貫通能力を持っており、うらら一枚では止めにくいデッキです。うらら以上に効率的な誘発の選択が必要である、と考えます。この視点で打ちたい誘発はディメンションアトラクター、増殖するGが真っ先に候補に挙がります。
ルーンは対策カードが他対面に効きづらいものが多く偏るため、サイドデッキでの対策をした方がデッキパワーを落としにくいでしょう。可能であればメイン戦での勝ち筋を用意したいところです。

7.環境対面に合わせた構築

上述のことを踏まえ、環境対面を意識した採用カードを検討します。

スプライト系統対策
・手札誘発
リチュアスプライト、鉄獣スプライト共に誘発貫通力が非常に高いデッキです。うららのような妨害は妨害数を減らさない貫通手段が多いため大して強くなく、ひどい時はマネキンキャットから逆用されます。
よって手札誘発の選択は展開で貫通されにくいディメンションアトラクター、Gのようなカードが優先されます。しかしこれらのカードのみでは純粋に枚数が足りません。
よって私が注目しているのは以下の2枚の誘発です。

・DDクロウ
リチュアはリチュアアビスをエルフやネーレイマナスで使い回すことのが基本展開です。よって展開の序盤のエルフでアビスを釣る動きに合わせてクロウを使い、アビスのss回数を減らせば展開がスプライト系の妨害のみになり、かなり弱くなります。鉄獣も展開中にキット又はケラスをエルフで釣って展開を伸ばすため、ここに当てれば少し展開が弱くなる場合があります。
また後攻まくりの際にもスプライトエルフで墓地のブルーを蘇生する動きに合わせて使い、相手の後続を断つのに使えるのが強いです。深淵の獣では除外できない範囲の蘇生が多いため、今期のクロウは優秀だと思っています。

・幻創龍ファンタズメイ
過去のスプライトの場合リンクモンスターの着地前にギガンティックスプライトを使われる展開パターンが多く、評価が低かったですが、今期の鉄獣入りやリチュア入りの構築は多くの展開パターンでギガンティックスプライトの効果使用前にリンクモンスターの特殊召喚を行います。この時実質の手札枚数消費が0枚でssされるファンタズメイは後のスプライトギミックを捲る時に打点が優秀であり、Gや、発動に伴い墓地にカードが落ちないためアトラクターを引ける確率を高めてくれるカードです。
仮にギガンティックスプライトの成立がリンクモンスターのss前であってもその場合は相手盤面に大体マスカレーナの妨害があります。相手のマスカレーナに反応してssすれば腐りません。

取り敢えずは以上2枚を試してみます。また、ドロール&ロックバードや幽鬼うさぎも採用率が上がっていますが、ドロバは相手のリソースを削れないのがカグヤ的に弱いので信用しておらず、ギガンティックやマスカレーナ、ネーレイマナスへのうさぎはケアされやすいのでこちらも信用してません。(個人の感想です。)

捲り方
スプライト採用の構築が構えてくる妨害は基本的に
・マスカレーナ
・レッド、キャロット
・スマッシャーズ
・(スプリンド)
が共通で、それに加えてスプライトに混ぜられているテーマの妨害が追加されるという形です。カグヤでこれらの妨害を超える時に重要なのは戦闘を上手く使うことです。以上の中でこちらの盤面に能動的に直接干渉してくる妨害はマスカレーナとスマッシャーズのみで、雪花型な以上キャロットはほぼ無視できます。レッドをどう超えるかですが、発動を伴わない動きを用いて打点を並べ、戦闘破壊するのが理想です。
過去、餅型のスプライトが流行っていた頃から変わりませんが、このデッキのスプライトの妨害の超え方は、殴ってからエクストラに触ることの徹底です。その上で捲りに強いカードを考えます。


・妖精伝記カグヤ
このデッキの1にして10です。1850という打点が守備のスプライトレッドを超えており、召喚するだけで相手はかなり妨害が打ちにくくなります。
バトルフェイズ中に動けることがエルフやマスカレーナに対して非常に強く、カグヤを召喚してメインフェイズを終了するだけで駆け引きが生じます。対スプライトはカグヤの使い方一つで勝敗が傾くと言っても過言ではないので上手に使いましょう。
カグヤを使うにあたっての基本ですが、メジャーなデッキのエクストラデッキのカードの1積み2積みは大まかに把握しておきましょう。例えば鉄獣スプライトはエクストラデッキのカードはほとんどピン積みのため、ギガンティックのリクルートをカグヤで牽制できますが、リチュアの場合はギガンティックが2積みの場合が多くカグヤでの牽制が機能しません。メインデッキの構成はデッキによって違うこともありますが、エクストラの1積み2積みはなかなか歪まないので覚えておくとよりカグヤが強くなります。ネーレイマナスも大体2積みが多く、公開領域のネーレイマナスはデッキに帰らないため、カグヤの打ちどころになりやすいことも覚えておきましょう。

・ダイナレスラー・パンクラトプス、獣王アルファ
チェーンブロックを組まない打点。レッドやネーレイマナスをすり抜けて打点を用意できるためスプライトギミックを捲る時に便利です。獣王アルファは着地狩りを貰いやすいカードですが、逆に言えば相手の1枚除去をメインフェイズ中に使わせられるカードです。妨害を踏みに行くカードとしてこれ以上に強いカードはなかなかないです。後はアストラムの処理に便利です。



・機巧蛇-叢雲遠呂智、深淵の獣マグナムート、深淵の獣ドルイドヴルム
バトルフェイズ中に打点を作れるカードです。スプライト対面はメインフェイズの終了宣言を使って相手を動かして妨害を踏むことが多いのですが、相手がメインフェイズ終了宣言を受諾した時に裏目を作れるカード群です。カグヤやパンクラでスプライトレッドを除去してからこれらをssし、マスカレやエルフを殴り超えるなどして相手の妨害を踏みに行けます。
深淵の獣はエルフからの後続を断つのにも便利なカードですが、現在は打点としての運用が主です。ドルイドヴルムは雑にリンク素材にするだけで後攻からの捲りに貢献してくれるため後手まくり能力を持たないサロニールやバルドレイクに優先して採用しています。

・BF 下弦のサルンガ
発動を伴わないss効果を持った2チューナーです。BFチューナーという特徴からフルアーマードウィングになれることも魅力です。これもスプライトレッドをすり抜けてssができ、バロネスの構えを見せられるため捲りに有用です。

・時花の賢者フルール・ド・サージュ
カグヤでは数少ない伏せに触れるカードです。鉄獣の抗戦、マスカレーナのような、発動タイミング≠除去タイミングのカードには弱いですが、スマッシャーズや双龍のような盤面除去カードに非常に強いです。使用タイミングは見極めましょう。鉄獣スプライト対面だと相手盤面が埋まって抗戦を強く使えないうちに抗戦に触りに行くのも強い択です。

神碑対策
メインデッキではあまり強い対策はないですが、それでも勝ち筋はいくつか用意してます

・サイコエンドパニッシャー、BFフルアーマードウィング
完全耐性持ちです。定着後は基本的に相手に除去手段が無いのでマウントをとりに行きます。

・時花の賢者フルール・ド・サージュ
永続罠割ります。発動タイミングは気をつけましょう。

8.サイドデッキのカード

鉄獣スプライト対策


・スモークモスキート
基本的にこのカードは先攻を押し付けられた時に生き延びるために採用されているカードですが、対鉄獣では更なる役割を持てます。鉄獣スプライトはエクストラデッキの消費が激しく、その回復手段もありません。よって叢雲や深淵の獣などでキルターンをずらし続けると息切れします。スプライトレッドはダメージステップに使えないカード(過去記事参照)であり、ギガンティックスプライトが1枚のため先攻展開後にギガンティックスプライトの制約押し付けでの叢雲ケアも難しいデッキなのでモスキートは通しやすいです。後攻時も積んで相手の息切れを狙いましょう。

抜くカード
サンダーバード2枚、ビッグフット3枚目

神碑対策
このデッキの神碑対策はサイドカードが基本です。


・電光雪花
いつもの。流行りの削り神碑に対して1枚でゲームエンド級の仕事をします。警戒されると永続罠、特にスキルドレインの先開きでケアされますので、お試しで次のカードを採用しています。


・トラップイーター、ファイナルシグマ
先開きの罠を絶対に咎めるカードです。チェーンブロックを組まずに突然永続罠を食べ始めます。ターン1も無いので引けば引くだけ永続罠を食べます。ついでに神碑に強いファイナルシグマも置いときました。
最近電光雪花ケアをされまくっているので裏目を作るための採用です。

抜くカード
基本的にssできないアルファ、誘発としての価値が低いG、クロウ、ズメイあたりから減らします

その他デッキ
先攻プラン


・スモークモスキート
先攻を耐えるために積みます。先攻を渡されなくても後手でnsからランク8の素材になって手数になれるのが他の先攻プランにない魅力です。

雑多なデッキ


・怪粉壊獣ガダーラ
壊獣が効きそうな対面に積みます。ズメイのやうな仕事できるできないがはっきりしているカードを取り敢えず入れ替えられる枠です。今はガダーラが3枚ですが、結界像が居なくなった今他の壊獣の評価も上がっています。ステータスの問題でガダーラの優先度が高いのは変わらないのですが、壊獣の攻撃力が散っている方が重ね引きの壊獣がマシになるのでペインゲイナーで破壊でき、同じく星8のドゴランを散らしても良いかもしれません。

9.採用候補カードについて

以降はまだ試して無いですが採用候補にしているカード群です。まだここに無いカードにも強いものがあるかもしれませんが現状だけ書いていきます。

・アサルトシンクロン
特に条件のないss星2チューナー。サルンガと似ていますが、ssがチェーンブロックを組むこと、単体でのssが可能な点、自己蘇生したカオスルーラーをもう一度使える点などが異なります。
カオスルーラーが絡む動きの時は明確にサルンガよりも強いですが、ティアラメンツがいなくなった環境では深淵の獣(星6モンスター)の絶対の採用枚数が減っており、カオスルーラーのss回数が減っています。上述の対スプライトでチェーンブロックを組むssがサルンガと比較した時にやはり見劣りし、フルアーマードウィングの対神碑適正などを考えても現状サルンガの方が優秀だと考えています。
今後の構築の変化でカオスルーラーがもっと出るようになったらまた評価は変わると思います。

・倶利伽羅天童
対スプライトでそこそこ強いカード。やはり妨害を踏むための1枚目のカードになれないという癖はあるが、エルフ、マスカレ、双龍などリリース元のカードはかなり多いので前期よりは評価は高めです。

・白の聖女エクレシア、妖眼の相剣士
エクレシアのチェーンブロック組まないssがやはりスプライトの捲りで使えるのではないかと検討中です。カオスルーラーも出しやすくなるのでアサルトシンクロンも合わせて詰むかもしれません。

終わりに

いかがでしたか。構築記事未満のこれからどうしようかレベルのものでしたが、まあ来年はここの考えを叩き台にしてカグヤを構築しようと思っているので、その部分を共有すれば新規のカグヤユーザーや、前期が嫌で引退した既存のカグヤユーザーが戻って来れるのではないか、という淡い期待を胸にしております。ここまで読んでいただきありがとうございました。


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