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【ZTMY】鷹踊Blu-ray Day1 レビュー(前編)

今年の春に行われた「ずっと真夜中でいいのに。」ライブ「鷹は飢えても踊り忘れず」。2日に渡って開催されたライブを収録したBlu-ray、初回限定盤をゲットしました!

もちろん、レビュー書いて行きますよー!Day1は前後編(予定)です!
好き放題好きを語っていますが、よろしくお付き合いください!

注:本記事では、サックス・トランペット・トロンボーンのアンサンブルを「3管演奏隊」と表記しています。また、所々にずとまよの歌詞をぶっこんでいますので、多少読みにくい箇所があります。ご了承ください。


0:抗いBug"memory_limit = -1"

チャプタータイトルをプログラマが“意訳”すると、
「困難に立ち向かう作業机の広さは無限」的な。
ただ、プログラムの世界で「-1」っていうのは特殊な意味を持つことが多く、「-1なんて代入しても大丈夫かな?」という一抹の不安込みで、
「困難に立ち向かう作業机の広さは無限(暴走気味)」。

怪しげな工場の暗がりの中でオープンリールを操作する3人。リールを引く、巻き戻す、弾く、その動きはとっても派手。オープンリール単体ではこんな音色を出していますよ、を知ってもらえる作りですね。
同じようにテスラコイルの放電音。その見た目の派手さもさることながら、理系脳としては何かの研究開発工場?いろいろと妄想が搔き立てられます。続いてベルトコンベアー。一度コンベアに乗ったら最後、何も抗えずに次工程に運ばれるのみのオブジェクト。そして、決して抗えない運命の曲がスタート。

1:眩しいDNAだけ

MVでは、廃工場を歩くにらちゃんの囁きラップで始まる本曲。そのラップパートで流れる透明感たっぷりのピアノがライブではやや強調されていて、一気に曲の持つあの世界観に引き込まれました。
最初の間奏に入っている3管演奏隊アレンジが、揺れ動く心情を上手く表現してて好き。
Cメロの「毎度決まった縁を繰り返す」、生まれた時から組み込まれた遺伝情報に従うままの生活。脳裏上にデオキシリボ核酸の二重らせん構造がグルグル渦巻くその瞬間、一瞬のミュートからの「満たされたくないだーけー」ロングトーン!ラストは高音フェイクとエレキギター音絡み合ってフェードアウト。

2:ヒューマノイド

イントロで「ずっと真夜中でいいのに。ですっ!」。この曲もイントロから3管演奏隊アレンジがバンバン入っていてメチャクチャかっこいい。
「言い切れる事~」パートはずとまよ特有のベースラインメロディーが主役に躍り出るんですが、そのベースの心地よさにボーっと没頭している所に、またもやバチコーンと入ってくる3管演奏隊。ああもうその繋ぎ方なに?レイラサイダサブアッタッシャル。

3:勘冴えて悔しいわ

アレンジされたイントロメロディーのラスト「トゥ⤵、トゥ⤵、トゥ⤵」、くせになりそう。それに対応するかのように、「パラッパ~⤴」と徐々に音階がステップアップしていく3管演奏隊。サビ前には否が応でもテンションMAX!もうアレンジ良すぎて悔しいわ!いえいいえいしたいパートが省略されていますが、落雷奏法(腕を高く振り上げて鍵盤に落とす)で一旦次曲への間を作ってるのがうまい。

4:マイノリティ脈絡

一瞬の静寂からのNoisy音、そしていい意味で力感のないマイノリティイントロ。マイノリティ脈絡最大の魅力である、サビの爆発力を存分に際立たせるメリハリの効いた能動的な方程式。ゴリゴリのロックナンバーなだけに、サビは工場職員総出の演奏で映えますねぇ。でもその中心で、ハイスピードでアップダウン激しくなだれ込む歌詞をさばきつつ、ダンスまでしてるACAねちゃんに釘付け、でよかった。


ACAねちゃん「・・とばしすぎた・・・」


5:ハゼ馳せる果てるまで

ギター、ベース、ドラム、キーボードのシンプル構成。照明もまるで水中にいるかのような青一色。その中でリズムギター(カポ1?!)をかき鳴らしながら覚えた息継ぎをするACAねちゃん。2番ではギターをお休みしておやっと思っていたら、「痛いの痛いの飛んでいけ」で控えめに猫パンチ。「指で消しきれるなら」で指で何かを消す仕草。ピアノのみに乗せたラストセンテンスでは胸をトントン。終始ボーカル音を前面に出して進んでいて、歌詞の良さがより際立っていました。ハゼいい曲だなあ。

6:違う曲にしようよ

少し話は逸れますが、この曲、かわうそ的2022年上半期ベスト10に選んだくらい大好きな曲なんです。フジロックのセトリにも入ってましたね!

キック強めで始まるイントロ。ずとまよファクトリー色に染まるフロアー。ラ、ラップパートかっこいいー!フローに乗せたACAねちゃんの動き!釣られて踊れる!これぞライブの醍醐味ですね。
超お気に入りのCメロ、もう照明演出がエモすぎる。あのタイミングで入るベース、なんでこんなかっこいい曲が出来上がるんだ!なんでこんなかっこいい曲のタイトルが「違う曲にしようよ」なんだ!なんで英題が「Flow Different」なんだ!圧倒的センス。

7:機械油

機械油のイントロが始まるまで約3分。木魚を叩く棓(ばい)のようなものでドラム演奏していると、ドラムセットが倍(ばい)になってツインドラムに。そこにテレナンデス(ブラウン管打楽器)が加わりトリオ演奏。あの「ブーン」音は、ブラウン管テレビを知ってる我らおじさん世代には聞き覚えのある、懐かしき昭和の音ですね。三味線登場でいよいよ機械油モード。木魚、ドラム、ブラウン管、三味線のカルテット。ずとまよ遠征隊。

機械油のイントロはこのカルテットだけじゃありませんよ?超かっこいいベースメロディーにオープンリール、鉄パイプでレンジをボコボコ(ACAねちゃん)。これでひっぷほっぷが始まっちゃうんだからもうヤバすぎる。原曲と違ってサビに向けて徐々にトーンが上がって行くACAねちゃん、と、ここで3管演奏隊も入ってきたー!うわああ稲妻のレンジ叩け!!!
機械油大好きおじさんも度肝を抜かれたライブアレンジ。


ACAねちゃん「しゃもじ~用意~」


8:彷徨い酔い温度

ここで三味線アレンジが入ったずとまよ音頭をが入れてくる曲の繋ぎね。イントロで工場職員総出で踊っているさまよいよい音頭が、アウトロの「あらよっと」の合いの手が入る頃にはすっかり会場全体に伝搬している様は圧巻の光景。オープンリール、テレナンデス、扇風琴で創り上げるエレクトリックな音頭はやけに幻想的ですね。まだ此処には、たぶん、いるみたい?
夏にこの映像を堪能できるのもまたいいですね。風流

9:夜中のキスミ

真(現:家系)・しょうがストリングス視点歌謡仕立て。原曲サウンドは乾いたシンセサイザーの音が特徴的な、まさしく1980年代・昭和末期のアイドル歌謡曲。そのシンセ音が3管演奏隊に変わるだけで、ネオンなジャングル・シティポップ調そのままに、令和のエメラルドグリーン色になっています。
Cメロの「向こうに何があるっていうんだろう」のところで突如「キュキュキュキュ」っとストリングスアレンジが入ってきますが、何となくしょがストの機敏な動きで向こうにいったっぽいなって。感じません?

10:MILABO

うわー!イントロにストリングス&三味線アレンジが入ってるー!ミラーボールが照らすステージの元で、また工場職員総出のBOW!ダンスタイム!
ずっと浅はかな自分は、因果応報ループパート大好きなんですが、最初の因果応報ループに超クールなステップベースアレンジが!まだこんなかっこいいこと組み込む余地があるだなあ。まさに作業机の広さは無限!
間奏のサックスアレンジはちょっとミラーチューンテイスト盛り込んでありますね。ラスサビ前のBOW!で体全体でタメを作ってサビにぶつけるACAねちゃん。

11:脳裏上のクラッカー

「カシャ」音、ピアノイントロからの「クラッカ!」で、ずとまよ沼にハマるきっかけとなったヘビロテ考察の日々が脳裏をよぎりました(ライブ音源でこの曲を聴いたのは初めて)。
オープンリールについている電飾はMVに登場する観覧車仕様ですね。相変わらずどこがサビなのか分からない疾走感たっぷりの曲ですが、「帰るよじゃあね」で手を振るACAねちゃんや、「つなぎとめてよ」のスタッカートに合わせて点滅する照明、アクセントもバッチリ。
あれだけ飛んだり跳ねたりした直後なのに、「ラ゛ラ゛ラ゛ラ゛ラ゛ーラ゛ラ゛ー!」と寸分の狂いもなくシャウト、「全てって思いたいのに!」でしゃもじを持つ手を突き出し、アウトロのアレンジフェイクでまたシャウト、全身でメッセージを伝えるACAねちゃん。最高でした。


続きはDay1レビュー後編で!

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