【 ヨコクソン 】 感想vol.044 @シネマート心斎橋② 21/8/9
18/韓/シネスコ/監督:ユ・ヨンソン/脚本:ユ・ヨンソン、パク・ジェボム/撮影:クァク・サンフン
本作のポスターを見かけたときに、グッと興味が引かれた。國村準が出演していた『コクソン』の続きものなのかと思って観賞したのだが、そういうことではなかったらしい。1986年製作のリメイクのようだ。いやはや全然知らなんだよ。ちょっと損した気分になったが、気を取り直して観賞に至る。
ストーリーについて。太古の朝鮮。支配者階級の家に3番目の嫁として迎えいれられた女性。その初夜、旦那は不審な死を遂げる。先妻たちから嫌がらせを受けるも、子を身籠った事が分かり、女性は自信をつけてゆく。次々と家の中で起きる不可解な現象。巫堂も早く家から出た方が良いと忠告するも、女性は離れようとしない。その家を呪う秘密が暴かれて行く。
なんかちょっとよく分からない。要はこの家の大旦那が妓生といちゃいちゃしてたけど面倒になったから殺しちゃって、その呪いを受け続けてるっていうだけの話。なんだけれども、そこに当時的な事情とか色々入っているのかな?この辺は歴史を勉強して知っておかないときついのかも。説明的な描写やセリフなんてないので、置いていかれると、ついて行かれない。
巫堂が全然活躍していなかったんだけど、これは期待し過ぎていたせいでしょうか。もっと、呪術や霊力を駆使して鬼や悪魔と戦うシーンなんてのを待ち望んでいたのだけれども、全然なかった。演じた方も、爽やかなというか、中世的なルックスの俳優で、なかなかに魅力的でござるなぁと関心していたのに、勿体ない。となると、この映画のハイライトはどこになるのだろう?どこにもないって事にならないかしら?え?じゃあ、これ相当つまらないじゃん!て思いましたわ。正直、怖い所なんてどこにもないし。怖がらせようとしているのは分かるけど、怖いと感じなかったので、怖くないといことになっちゃう。だからやっぱり、見所がないってことになっちゃう。うーむ…。歴史モノとして見るにしても、ほぼ支配者階級が暮らす家しか出てこないからなあ…。
どうしたら楽しめるのかなぁと調べていたら、やはり過去作を観ておく必要があると気付く。あの演出をどう引き継いだのか、または凌駕したのか。オマージュの昇華は、どの様に果たされているのか、という事が肝心らしい。なるほど、もっともな観方ではないか。とは言っても86年版を観るのは大変そうなので、覚えていたら観てみます。
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