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賢い父の選択、20歳娘に贈る正しい投資心得 【買い方・銘柄の選び方3】

世代別のポートフォリオ

ポートフォリオというのは、自分の資産の投資バランスです。

全額投資信託ならポートフォリオは投資信託100%、個別株が半分なら、ポートフォリオの50%は個別株、残り50%は投資信託、といったイメージですね。

ポートフォリオは人それぞれでいいですが、それぞれ一長一短があるため、その特徴を理解し、自分の世代ごとにアレンジしていきましょう。

リスクがとれる(長期投資の時間がたっぷりある)20〜30代は個別株の比率が最大の50%でも全然構わないと思います。

逆に時間が少ない50〜60代以上はポートフォリオの安全性を優先し、100%インデックスファンドでもよいかもしれません。

自分の年齢によってリスク許容度は変わること、年齢を重ねるほど、期待リターンの高さよりも、安全性を優先する必要があるということを覚えておいて下さい。
もちろん若いほうが、とても有利です♪

高配当投資というやり方もある
投資手法として高配当投資を選ぶ人もいるでしょう。
世の中には、高配当投資をおすすめする本も何冊も出ています。

高配当投資は、会社から配当金を受け取り、得た配当金をそのまま追加投資して、雪だるま式に複利の効果を得る手法です。

上場企業の配当率は概ね年3%前後。
仮に配当が毎年もらえたり、増配が続くのであれば、株価の変動に関係なく、ほぼノーリスクで3%の儲けを得ることができます。
もとの株価が上がった際は、さらにリターンがアップします。
そういった意味では比較的、安全性が高い投資手法と言えるでしょう。

ただ高配当企業は概ね成熟期で、利益ののびがあまり期待できない企業が多いことが欠点です。(一方の成長期の企業は、配当を出さないことが多いです。)
そういった意味では、元の株価そのものがどれだけ上昇するかは読みづらいところがあります。
仮に20年同じ株価であり続けたら、20年間の平均リターンは3%ということになり、ちょっと物足りない感じもします。

また配当には減配のリスクもあります。会社の業績が悪化した場合や、将来の配当性向を考えて減配することもあります。また、財務状況が悪化すれば株価も下落し、ダブルで利益を毀損してしまう可能性があります。

そういった高配当投資のリスクや低いリターンを考えると、結果的にインデックスファンドに100%投資する方がメリットは大きいと考えるので、私は高配当投資よりインデックスファンド投資をお勧めします。

やってはいけない株の買い方
株式投資において、やってはいけない株の買い方があります。
それは結果的に「噂を聞いて、高値づかみ」です

具体的には
「この企業は最近、株価が上がってきている。今は赤字だが来年には利益もでるらしい。いち早く買わないと機会損失なる。だからすぐ買おう!」
といった気持ちで企業を購入し、購入した途端に下落が始まるパターンです。
もう最悪です。

「お宝株を見つけた!」
「早く買わないと機会損失になる!」
という感情に流されて株を購入したということは、結局、その企業の本質的価値をちゃんと確認せずに買ったということです。
世間が騒ぎ始めている頃が、株価のほぼピークであることは本当に多いです。

しかし残念ながら、多くの人々は、このパターンによく陥り、その後損切りや、長い含み損時代を経験します。

株価が下落してもそのまま持ち続ける投資家はいます。ただ安心して持ち続けているのではなく、ただただ我慢しているだけです。
その間にメンタルが擦り切れるのでしょう。

数年後、ようやく株価が買値に戻ってきた段階で、もう一度含み損になることを恐れ、彼らは「やれやれ」といって、株を売却してしまうのです。

これを「戻り売り」といいますが、戻り売りはただただ投資家の利益と時間を失うだけですので、決してこのような投資の仕方はしないように気をつけて下さい。

株式投資は、企業や市場全体の様々な要因から影響を受けるため、思いがけない下落に見舞われることも多々あります。
その際に、どっしりかまえていられるかどうかは、その企業の本質的価値を見極められているかどうかにかかっているのです。

お勧めの買い方
企業研究やチャート分析を重ねて、投資家の方々がついに「これだ!」という企業を見つけたとしましょう。

本質的価値や利益推移を確認し、良い企業を見つけれたならば、1企業あたり自己資産の25%まで購入してOKです。

あとはその企業の成長を長く、じっくり眺めていましょう。

ちなみにいくつかの本では、株の購入時、何回かに分けて、分散して株式を購入することを提案しています。

しかし、3ヶ月程度の短期的な時間分散では、本質的なリスクの軽減にはつながらず、あまり意味はありません。
手間と手数料がもったいないだけですので、25%を上限として、予定額を一気に買ってしまいましょう。

また投資企業数は5社以内に抑えて下さい
よく分散投資が必要と言われますが、分散投資したいなら投資信託を買えばいいだけです。
個別株を買う目的は、多少のリスクをとっても大きく儲けることです。

個人がしっかり研究できる企業は、せいぜい5社くらいまでですので、逆にその5社に入れる場合は、しっかり吟味して購入して下さい。
もちろん2社で総資産の50%でも構いません。

もし株価が下がったら?必殺「半値になったら買い」戦法

まず大前提として、原則、損切りはしません。
不祥事が起ころうが、決算見通しが一時的に悪かったとしても、ほっておいて構いません。

株価が下がった場合、多くの投資家はパニックに陥り、すぐに売却する傾向があります。

しかし、投資家は株式市場が長期的なものであることを念頭に置く必要があります。
実際、株価が下がってもその企業の基本的な価値や収益潜在性は変わりません。
なので株価が下がった時は、売るのではなく、買うべきなのです。

ではいつ買うか?それは買値の1/2になったときです。

それまでは待っていて下さい。
たった10%や20%程度の小さな下落でジタバタしてはいけません。

所詮、総資産25%の中の1〜2割の下落、全体で見れば2.5〜5%程度の下落です。

いよいよ買値の半値に近いところまで下落すると、安く買えると思い、「早く半値に到達しろ!」とちょっと違う感情が出てきます笑

そして、半分の価格になったら、初期投資額と同額を買って下さい。

万が一、その後さらに株価が下がった場合には、買値の1/4になるまで待って、同じように初期投資額と同額を買って下さい。

この「半値になったら買い」戦法を使えば、株価が1/2になったときの平均購入価格は当初の66%に、1/4になった場合は42.8%までそれぞれ下げることができます。

本質的に良い企業であれば、いつかは株価は戻ります。
後日、当初の買値に戻っただけで、200%近い利益を手にしていることになります。
最強の買い下がり手法です。

だからこそ、
・良い企業を見極める
・資金は残しておく
・1企業への投資は25%まで
の3点は必ず守るようにしてくださいね。

投資で成功するための2つのルール
ルール1:絶対に損しないこと
ルール2:ルール1を忘れないこと
                     ウォーレン・バフェット

■利確したくなったら(売りたくなったら)、必殺「原資抜き!」
現在の株価が上昇傾向で、資産が含み益となっている場合、株式売却を考えることがあるかもしれません。

その際には、「原資抜き」という方法があります。

これは、株価が2倍になったら、保有株式の50%を売却する方法です。
これで初期投資額(原資)の回収は完了です。

残り50%の株は利益確定分ですので、そのままほっておいて構いません。その会社が潰れない限り、あなたを幸せにする永遠の資産となります。

原資抜きは、原資が回収でき、利益が確定していることで、その後の株価変動を気にかける必要がほとんどないため、「不安が一切なく、ただ安心できる」という心理的なメリットもとても大きいです。

投資が下手な人は「小さく儲けて、大きく損をします。」
それを避けるためには、売り方もシステム化してしまう方が間違いなく良いです。
10%や20%程度の儲けですぐに売却する愚かな行為を抑止することにも繋がります。

株式の売却は上記方法を基本として下さい。

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