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賢い父の選択、20歳娘に贈る正しい投資心得 【買い方・銘柄の選び方1】

まずは今後30年間の投資計画を

まずは今後30年間の投資計画を立てましょう。
毎年の入金額は無理のない金額を想定してみて下さい。
入金額の想定ができたら、年間利回りは6%で固定し、年金終価係数を用いて30年間の資産形成イメージを確認してみましょう。

いかがですか?
30年後の資産はイメージどおりでしたでしょうか?
イメージと違ったら、必要に応じて入金額は調整してみて下さい。
また今後30年間振り返りに使いますので、できればエクセルやスプレッドに転記して、いつでも確認出来るようにしておいて下さい。

長期投資は退屈なものですが、たまにこの予定表を見て、将来の資産を想定して「ムフフ」とほくそ笑むのも楽しいものです。

この表は原則、年1回しか更新しません。
年末に予定額を実際の資産額に更新するのです。
大体の年は実績が6%より上回りますので、翌年以降の予定資産も同時に更新されるようにしておくと、なおさら「ムフフ」感が増すでしょう。

そして30年目標が設定できたら、あとは投資をスタートするだけです。

■投資対象
そもそもですが、投資を遊びとしない、個別株の選定がめんどくさい等であれば、S&P500連動のインデックス・ファンドに全額投資してください。
無理に個別株をやる必要はありません。

最初にまとまった資金がある人は、初回に限り、一括投資しても全く問題ありません。
今後30年スパンでみれば、誤差です。

そして投資スタート後は、毎月同じ額を、同じタイミングで購入するようにして下さい。
私も毎月1日に、「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」を決まった額購入しています。
投資信託の金額が上がってようが、下がってようがどちらでも構いません。
震災や戦争が始まった直後でも構いません。
とにかく淡々と、毎月決まった日に、同じ額を購入して下さい。
この投資手法をドルコスト平均法といいます。

ドルコスト平均法は、長期で見た際に購入価格を平準化してくれる機能をもっています。
大損も、大きな得もしませんが、極めて安全性の高い投資手法です。

この投資手法を続けるだけで、あなたの30年後の資産はほぼ約束されました。

■個別株をする場合
単純に日々の退屈しのぎ、刺激を求めて個別株をしても別によいと思います。
個別株は時に2倍(ダブルバガー)になったりもして、楽しいです。

私自身も、メルカリ(4385)、inpex(1605)、NVIDIA、
暗号資産ですがビットコインとXRPでダブルバガーを経験しました。

上手く行けば資産が増えるスピードが加速します。若いうちは、何事も経験ですので、50%ルール、25%ルールを守ってやってみてもよいかもしれません。

ただ、もちろん1/10になることもありますので、高齢で、今後あまり時間が無い方は、結果的に短期投資にならざるを得ないリスク(失敗するリスク)を覚悟しておきましょう。
どちらかというと高齢になったら安全性の高い、インデックスファンド1本でいい気がしますね。

■個別株をするときのルール
個別株をするときのルールをおさらいしますね。
・個別株総額は全体の資産の半分まで。残り半分はインデックスファンドを買う。=50%ルール
・個別株単体への投資額は、総資産の25%を上限とする。=25%ルール
・1/10になるリスクを承知しておく(投資において、自分に特別な才能はない!)
これは必ず遵守して下さい。

■個別株の買い方
個別株の買い方ですが、端的にいうと

・とにかく良い企業に投資する。
・割安で買う

以上2点です。

■良い企業とは?
①利益が伸び続けている

色々な要件がありますが、絶対条件は利益が伸び続けている。今後も伸び続ける見込みがある。という点です。
赤字の会社、利益が出ていない会社には絶対に投資してはいけません。
2000年のITバブルの頃は、利益はほとんど出ていないのに、IT関連というだけで猫も杓子も株価が上がり続けました。
今で言う、AI関連のイメージでしょうか。
そのバブルは1年後に崩壊しました。

ちなみにウォーレン・バフェットさんは当時、IT株に全く投資しなかったそうです。
理由は簡単で、利益が出ておらず(実態が伴っていない)、馬鹿みたいに割高だったからです。

生き残っているのは利益を出し続けた会社だけです。
周りの意見にながされないうよう、まずは利益がきちんと出ているか?その点は必ず確認しましょう。

②業界No.1である
業界No.1企業は多少業績が変動しても、1位の優位性もあって大幅に経営が傾くことは少ないです。2位以下はままあります。
トヨタが元気で、日産がパッとしないというとわかりやすいでしょうか。
とにかく銘柄は業界No.1を選びましょう。

③財務が安定している
ちょっと小難しい話になってしまいますが、自分の大事なお金を投資するので、その投資先の貸借対照表は見ておきましょう。

最も大切なのは「流動資産ー流動負債」です。

上記①で書いた利益はサラリーマンに例えると、年収と思って下さい。
「流動資産ー流動負債」はそのサラリーマンの年間の貯金額です。
+であれば、貯金が増えるイメージです。

よって、流動資産ー流動負債の結果が大幅なプラスなら、その企業は少なくともキャッシュの面では当面安泰でしょう。
逆に、この値がマイナスなら、どんなに利益が出ていても買ってはいけません。
年収が高くても、それ以上にお金を使い、貯金が目減りする人と同じ状態です。
もちろん個別事情、一時的な原因などの可能性もありますが、それはここでは書ききれないので、もし興味があれば財務諸表の本を1冊だけでいいので読んでみて下さい。

ちなみに簿記はわかってるに越したことがないですが、残念ながら簿記の知識では企業の良し悪しは判断できません。
あくまで財務諸表の見方を教えてくれる本を読むようにして下さい。

割安で買うとは?
その企業の本質的価値より高いか?安いか?で判断します。
PERやPBRといった指標、チャートなども参考程度にみますが、これらをメインの判断材料にしてはいけません。
本質的価値とは、
その企業の①2年後の最終利益予想 ÷ (②政策金利ー③成長率)で導けます。
分かりづらいので私が持っているappleを例に上げます。
appleの直近の①2年後の最終利益予想は、100,035M$、
②政策金利は私は10%としています。(今米国は5.25%ですが、あくまでコンサバに)
③のappleの成長率は5%にしています。これは目先でなく、30年間の平均成長率。こちらもかなりコンサバです)

よって、100,035÷(0.1ー0.05)=2,000,700M$
これがappleの2年後の本質的価値となります。

直近の実績の方がより安全性が高いですが、私は長期保有で2年くらい全然待てるのと、金利と成長率をコンサバにしてるので、そんなにリスクは発生しません。

そしてこの本質的価値と時価総額を比較して、時価総額の方が高ければ割高、安ければ割安ということになります。

appleの今の時価総額は、2,890,668M$ですので、
2,890,668M$÷2,000,700M$=1.44
すなわち適正株価の1.44倍の値段ということです。

値が1以下で買えることが望ましいですね。

この計算式も別に頭で覚える必要はありません。
1度、エクセルに入れておけば、あとは利益予想を更新するだけで、簡単に数値はアップデートされます。
googleスプレッドでは、「google finance」というコマンドを使えば、株価も自動的にアップデートされますしね。

ちょっとむずかしい話になってしまいましたが、個別株に投資するなら最低限ここは理解しておかないといけないので、頑張って理解して下さい。


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