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星の信仰


1 「消された物部氏 天津甕星の謎」

上記の本を紹介していただいて、読んでみました。とても面白かったです。
この本の趣旨このようなものでした。

物部氏はかつて星の信仰をしており、その神様が天津甕星(あまつみかぼし)別名天香香背男(あめのかがせお)であった。太陽への信仰も星の信仰の一部であった。
物部氏は大和王朝によって分裂させられ、大和王朝に仲間入りしたグループと、対立して東北に逃れたグループがあった。東北に逃れたグループは、大和王朝に仲間入りしたグループによって撃退され、霧散していった。この撃退した側の神様が、武甕槌神(タケミカヅチ)と経津主神(フヌヌシ)であった。
大和王朝は太陽信仰を推進することによって、日本の統一を目指していた。星の信仰は、太陽信仰によっては邪魔になるものなので、消し去る必要があった。(太陽は天に1つ。星は無数に見える)
日本の神々は、敵対しても結局は兄弟のような関係になり、共存するような形になるが、星の神である天津甕星だけは、そのような対象にはならず、完全に排除された。
後の世にこの計画を政治的な理由でさらに推進したのが、藤原不比等を始めとる藤原氏であった。(持統天皇を天照大神に見立てる計画)この計画はうまく行ったが、それでも星の信仰のパワーは、政治を行う上で必要になった。しかしまたかつての神様を呼ぶわけにはいかない。結果として、陰陽道や仏教など、星のパワーを使う技術は、外国からもたらされることになり、積極的に用いられるようになった。特に有名なのは、妙見信仰、北斗七星信仰である。
(内容の概略は以上)

私が奉務する神社は、物部の系列なので、特に興味深く読むことができました。私が関係している神社の名も、この本で重要拠点として紹介されていました。
私は占星術に20年以上取り組み、変成意識で恒星や惑星への接触を繰り返しています。私は神主ですが、星に関わることに人生の多くを費やしてきましたし、これからももっとその時間は増えていくでしょう。ちなみに神主歴は、現在で8、9年くらいですから、星に関わる時間の方が長いと言えます。
だから、私がこの本を読んだ時の衝撃は大きかったのだと思います。
私は、神道が太陽と月を重視していることはよく分かっていましたし、星の信仰や星に関わる話が少ないということも強く感じていました。しかし掘り下げていくと、古代の日本には星の信仰があったことがよく分かってきます。例えば住吉大社に祀られている底筒男神、中筒男神、表筒男神の「筒」は、星のことであると、神主になるための大学で学びました。実際、変成意識で星を呼んだとき、筒に包まれたり、筒と一体化したりすることがあります。(ひょっとすると、つつまれるの「つつ」でもあるかもしれないです)神様のことを「柱」と数えるのも、このような体験に関係していると思います。
私の学んできたことや体験してきたこと踏まえると、太陽信仰を中心に政治を行うようになったとはいっても、信仰している神々の背後には、恒星の力が宿っているということになります。だから私としては、星々の力やそこに繋がる道筋は、神々の背後にあるが、かつてそれを隠してしまったということに思えます。何も「天津甕星」のみを封印したというのではなく、星々との繋がりを忘れるように仕向けたということです。
ただ天津甕星は、金星を司り、金星は恒星世界へのメジャーな通路ということになりますから、これを封印してしまうということは、太陽信仰からすると、大きな一手ということになろうかと思います。金星は最も明るく輝く星であり、地球に最も近づく惑星です。そして宵と明けに輝き、夜空に広がる恒星界へ入り口としては、最もふさわしい惑星であるように思えます。
私は体脱あるいは明晰夢で、ぜひこの天津甕星に接触してみたいと思い、何度かチャレンジしました。興味深い体験をしましたので、次はその体験奉告をします。

2 天津甕星との接触

・2024年8月15日 天津甕星①
最初は夢を見ていた。男二人が、馬に二人乗りして山道を登っていた。「たくさんの人を殺してしまった。戦争はいやだが、仕方がない」と明るく笑いながら会話していた。そして「俺たちはそれでも、神話になった」と言った。
頂上にいくと、死体の山があった。逆さになって足が天にV字に伸びている死体が特に目についた。
一人の凛々しく美しい女性の戦士?女神?が現れ、こちらを見ていた。(このとき、私は馬に乗っている前の男性に同一化していた)彼女は味方なのか、敵なのかよく分からないが、敵意は感じなかった。少し微笑んでいたようにも思える。
場面が変わった。大学から空を飛んでどこかに移動した感じ。
夢を見ていた途中で、突然自我意識が出てきた。そして予定していた「アマツミカボシ」を呼ぼうとしたが、なぜか「アメノコヤネノミコト」と言ってしまい、「いや違う」と訂正した。そして正式な名前を呼ぼうとして、「天津・・・・」しばらく悩んだ後、「アマツミカオ」と言った。何か違うような気がするが、早くしないと自我意識が消えてしまいそうだったので、慌てた感じ。
すると反応があり、両足裏と両の手のひらの中央に、押されるタイプの快感が走った。さらに両腕に何かにローリングされるような感覚があり、これも快感を覚えていた。
しばらくして仰向けになって回転したような気がする。やがてその回転が大きくなってき、渦が広がっていくような回転になったと思う。その回転の広がりの中でフェイドアウトしたと思う。

・2024年8月18日 天津甕星②
学校のような場所。階段を下りて、4Fから1Fに降りてきたような感じ。そこで自我意識が出てきた。アマツミカボシを呼ぼうとしたが、なぜか勢いよく「アメノミカボシ」と叫んだ。両腕を天に掲げていた。
すると自動運動が始まり、上へ上へと上昇していった。暗闇の中だ。ゆっくりだが結構な距離を上昇した。さらに両足裏に強く押されるタイプの快感が走り始めた。かなり食い込んでくる感じだ。そこでフェイドアウト。
場面が変わり大きな部屋の中で、ガンプラを作っていた。サザビーだ。(シャアが乗っている赤いモビルスーツ)サザビーが完成した。
(中略)
気が付くと丼でラーメンを食べていた。食べていたのは、私だけではないような気がする。

・2024年8月19日 天津甕星③
都市伝説系で有名なナオキマンに連れられて車に乗っていた。私とナオキマン以外に、もう一人誰かいたように思う。実家の漁港の前に似ている。左折して、道がどんどん細くなっていった。私は「ここには来たことがある」と言った。
車を降りて、古そうな家に入った。するとナオキマンの姿が消えた。私は「天津甕星」を呼ぼうとして、なぜかまた「アマツミカオ」と言った。会陰に快感が走り始めた。風景が消えて、白い空間の中に、黄色やいろいろな斑な光が動いていた。会陰への快感は後ろからぐいぐい押され、食い込まれていくようだ。それを体験しながら、私は「天津甕星」と言い直した。しかし言い直したことによって何かが変わったような様子はなかった。その体験をしながらフェイドアウト。
実家2F玄関側に似ている部屋。真ん中にベッドがあり、周りには所狭しとたくさんのものがあった。整頓はされている。兄が現れ、ニコニコしていた。そして「これなら全部一緒に高田(大和高田市のことか?)に移すことができるな」と私にいった。どうやら私も一緒に引っ越しすることが予定されているようだ。右の本棚を見ると、エビスビールの紙パックの中に、蒼天航路全巻が3か4つに分けてまとめられておかれているのが見えた。
(後略)

・2024年8月21日 天津甕星④
夢。どこかの部屋。見たことがある。
私はそこにいた2人の男性と1人の女性に何かを説明していた。それは、不可視の存在と交信できる理屈だった。その理屈を、なぜか「ミンタカ」を呼んで異世界に行き、巨鳥に変容したときの実際の経験をしゃべることで説明していた。一見、何の繋がりも無いように思えるが、なぜか確信して説明していた。いつの間にかソファーに座っていた彼女たちが消えていて、説明の後、「なるほど」みたいな声が聞こえた。
その後、寝ている部屋に体脱状態になっていた。薄暗い。障子の向こうにあるガラス戸の向こうに、光り輝く何かがあった。それを見たいと思ったけれども、ターゲットに接触するのが先決だと思い、その場で「天津甕星」を呼んだ。今回は正しく発音したが、「あまつ」と「みかぼし」の間に、少しだけ間が空いた。しかしそれでも反応があって、回転ダンスが始まった。
呼んだとき、両腕を天に掲げていて、そのままの体制で、茶碗型の回転が始まった。しかし上部の広がりは狭く、クリームソーダのグラスみたいな形を描く回転だった。しばらく回転した後、横に倒れこんでいき、1周くらい横回転をした。つまり浮かんでプロペラのような動きをしたわけだが、進行方向に体正面が向いていた。そしてそのまま流れるように体が起き上がり、地面に対して垂直になったかと思うと、そのまま前に倒れこむように回転していった。体が隣の部屋につながるふすまに向かってめり込んでいき、そのまま地下に潜り、再び元の部屋に戻った。
そしてそのままの流れで、パーマンが空を飛ぶような両腕を突き出した体勢で、中庭に向かうふすまをすり抜けて水平に飛んで行った。(中略)そのまま飛んでいったが、風景はなく、のっぺりとした深緑の空間に見えた。そして飛行が静止し、その空間の中に、透明な細胞らしきものが、いくらか見えており、動いているように見えた。
どうやらそれは肉体に戻ったことを示しているようで、目を開けると、そのまま肉体次元に戻っていた。

3 体験の感想

最初に出てきた馬に乗った2人の正体は、おそらくではありますが、ニギハヤヒノミコトとナガスネヒコではないかと思われます。というのは、私は天津甕星とニギハヤヒのことを思いながら、これらの体験をしてきたからです。ニギハヤヒは彦火明命と同一視されている存在ですが、物部氏の大王です。諸説ありますが、神武天皇に下り、ナガスネヒコはそれを認めませんでした。あるいはニギハヤヒは神武天皇が来た時にはすでに亡くなっており、息子のウマシマジが神武天皇に下ったとされています。私としては、この後者の説に真実を感じます。
私の夢には、このニギハヤヒとナガスネヒコが現れ、戦争をしてたくさんの人が死んでしまったことを振り返っています。そして彼らが敗れてしまっても、存在としては神話に残ったということです。その先には美しい女神がいました。天津甕星はカガセオという別名があり、男性神のように思われますが、金星を女性として見立てるというのは、割に普通の発想ではないかと思われます。ギリシャ・ローマでは、アフロディーテやビーナスということで、美の象徴ですし。
そしてその次の体験が面白くて、私は天津甕星を呼ぼうとしたのに、なぜかアメノコヤネノミコトを呼んでいました。躊躇なく叫んだあと、「違う」と気づきました。アメノコヤネノミコトのことは、まったく意識をしていなかったのです。まったく不思議な体験です。この神様は、中臣氏藤原氏の祖神様です。この体験は、藤原氏が天津甕星を封印したということを示しているように見えます。
その後も、天津甕星の名前を正確に思い出すことができなかったというのも、封印されてしまった、排除されてしまったということを、例えとして表現しているように思えます。

ガンプラの件も面白くて、シャアのイメージカラーは赤であり、サザビーも赤です。その本によるとカガセオのカガは赤という意味であり、金星が赤く輝いていることから名付けられたそうです。天津甕星のイメージカラーは赤ということです。
サザビーが完成したということは、この金星を乗り物にする=天津甕星との通路が完成したということを示しているように思えます。
ガンダムを知っている方にか分からない話題になりますが(笑)、シャアはスペースコロニー側で、地球連邦軍に対して反旗を翻す立場です。(振り返ってみると、私はガンダム系の夢を時々見るのですが、連邦軍は地球での輪廻に留めようとするハタラキ、ジオンやエウーゴなどは、そこから脱出させるようなハタラキとして表現されているように思えます。「圧倒的にやばいヤツ(≒星信仰的存在)」が復活する夢でも、ガンダムがそれを阻止しようとしていました。もちろん阻止はできませんでしたが。

最後の体験では、ミンタカの話をしていました。これを書きながら気づいたのですが、ここに現れた女性と2人と男は、最初の夢に出てきた3人ということかもしれないです。つまり天津甕星とニギハヤヒとナガスネヒコです。
ミンタカというのは、閉じ込められた箱からの脱出を司る恒星で、私も変成意識でそれを何度も体験してきました。つまり天津甕星には、ミンタカ的なハタラキがあり、さらにチャネリングするという話題なわけですから、脱出するだけではなく、通路を作るということをも表していると思いました。
それはもちろん、太陽信仰という箱から、もっと大きな星信仰という箱への脱出ということです。そしてそれを表現するかのように、天津甕星を正しく発声したのちにダンスが始まり、パーマンのポーズで部屋から脱出するという体験をしました。

実は、この本に出会う前、7月に大阪の磐船神社に行ってきました。ニギハヤヒが乗ってきた神の舟と言われる大きな岩を信仰している神社です。その同日に、大阪の住吉大社にも行きました。この組み合わせは、偶然のものです。ご一緒した方と私とで、それぞれ行ってみたい場所を出し合った結果でした。何か意味を意図してそれを設定したわけではありません。
住吉大社の御祭神は、底筒男神、中筒男神、表筒男神で、これらの神々は、オリオン三つ星に例えられることがあります。つまりその日の参拝は、ニギハヤヒとオリオン三つ星というセットであり、この本の説はニギハヤヒの向こうには星の信仰を示す天津甕星があったというわけですから、意図せずにミンタカについて語った体験も含めて、これらの体験にシンクロニシティーを私は感じています。

あと、これは報告済みだったと思いますが、ずっと前の夢のことです。夢の中で神社にいて、松村先生もそこにいました。たくさんの神主がいて、私もいました。私はその夢で「この神社は、一見、プレアデスに見えますが、その向こう側にオリオンがあります」と説明していました。
大和王朝や伊勢神宮はプレアデス系だと考えられていて、出雲などはオリオン系と考えられています。この本では、ニギハヤヒが、出雲の国が発展するために協力した関係という説が述べられています。別の説だと、ニギハヤヒと大国主命は同一だという説もあります。いずれにしても、大和王朝への王権の移行というのは、オリオン文化からプレアデス文化へという流れのように見えます。そこに良いとか悪いとかはないというのが私の立場です。それは時代の特徴ということです。
つまり、ニギハヤヒや物部氏に関わる神社は、プレアデス系列に今は仲間入りしているけれども、もともとはオリオン系列であって、その通路は、現代でも復活することができるということではないかと思われます。両方の通路になり得るということです。

4 探索を切り上げる

天津甕星への接触の後、ニギハヤヒノミコトへの接触を、しばらく試みていました。(彦火明命への接触は、ずっと前にしています)私の考えとしては、ニギハヤヒは大王の名前であり、ニギハヤヒが祀っていたのが彦火明命ということではないかと思われます。あるいはこの本の説を採用するならば、天津甕星も祀っていたということになります。ただ、現代のような、天岩戸神話を再現する祭祀の仕方ではなかったでしょう。
しばらく試みてみたものの、全然反応がなかったです。それだけではなく、そちらに行くのはもう切り上げたほうがいいのでは、という提案に思える夢が続きました。
もう探索を切り上げようと決めたのは、夢に松村先生が現れたときでした。先生は私に質問しました。言葉ではなくテレパシーなので、以下はそれを言語化したものです。完璧には言語化できていない気もします。
先生はニコニコして言いました。
「世界の底までをターゲットにするには、どこに立つといいと思う?」
私は
「デュートロコスモスが真ん中なので、そこがいいと思います」
と応えました。すると先生は
「マクロコスモスの上のほうにまでいくと、そこで全てに接触できるようになる」
と言いました。その瞬間、私は、アヨコスモスの混沌とマクロコスモスとの境界のことを思いました。
すると目の前に、正確な数は分からないが、6~10枚くらい?の写真のようなカードが見えて、1枚1枚がそれぞれ違う世界を示しているように思いました。写真は動いていました。そしてじっと観察すると、それぞれの映像が、それぞれの花を咲かせているように見えました。
この夢を見た後に思い出したのは、何年も前に、変成意識でゼウスになった時のことで、雲の上の世界に山があって、そこにはシールがあり、そのシールにはいろいろな世界が描かれていて、そのシールを通して行きたい場所に遊びに行けるという体験でした。
いろいろな下の世界を楽しむには、それに応じた上の世界との通路がいるということだと思います。上昇した分だけ、下降することができるということかと思います。その境界線が、マクロコスモスとアヨコスモスのギリギリラインということになるということだと思いました。

5 アンタレスとオリオン三つ星

天津甕星にまつわる探索を切り上げるぞと思った直後に、次のような体験をしました。

・2024年8月28日 アンタレスとオリオン三つ星
実家2F玄関側。朝、これから生活が始まるようだ。(中略)
この時、私は完全にリアリティーを感じており、体脱中だとは思っていなかったが、階段を下りたあたりで「ひょっとして変成意識か?」と思った。妙に風景が濃いからだ。居間に行くと真紅のカーペットがあったので、間違いないと思った。そしてその真紅で正方形のカーペットの真ん中で「アンタレス」を呼んだ。
いろいろな回転をした。おそらく茶碗型の回転もあった。そしてそのまま景色がグレーの斑空間になっていった。
フェイドインすると、大きな和風の屋敷に来た。暗い。ラジオの音声のようなものが聞こえてきて、そちらに向かって探索した。ガラス戸を開けると、柱に小さなモニターが取り付けられており、そこで少女たちが野球をしているのが見えた。金髪の白人の少女が、お尻を極端に突き出したフォームをしていた。興味がないので他の探索を始めると、歓声が上がり、どうやらさっきの少女がホームランを打ったようだった。
探索すると、大きなキッチンがあった。家庭用とは思えない大きさ。居間のような場所と繋がっていて、テレビやいろいろな家具があったと思うが、整然と片付いているような感じ。私はそこで「オリオン三ツ星」を呼ぶことにした。
その声はエコーがかかったような声になった。(3重の声?)おそらく仰向けになり、扇風機のような回転をした。へそを中心としていたのではないかと思う。グレーの斑空間になり、そのまま肉体に浸透していく感覚を覚えていた。そのまま目を覚まし、肉体次元に移行した。

野球に関わる夢や体験は時々ありますが、いつも何故なのか分からないでいました。今回ふと思ったのは、アンタレスマトリックスは9マスであり、野球は9人でプレイするということで、野球とアンタレスは9つながりなのだということでした。
ここで金髪の少女がホームランを打ったわけなので、これは金星に関わっていると思われるし、これが正解だということを示していると思われました。大きなキッチンは変容・変化の場であり、そこでオリオン三つ星を呼んだわけなので、なんとなくではありますが、アンタレス→オリオン三つ星→金星というルートを示しているのではないかと思いました。
これが今回の探索の仕上げであり、現在、アンタレスに自我を置くことを意識している私から、金星や天津甕星に繋がっていくためのルートを示していると思われました。
彦火明命にはすでに変成意識で接触済みであり、それどころか、神主として日常的に関わっているわけですが、ニギハヤヒノミコトには、今のところ、直接的な接触は必要ないということだと思います。いずれ、直接接触する日が来るとは思います。夢には現れ、同一化した状態にはなっわけなので。

6 火星と金星

wikiを見ると、平田篤胤も天津甕星を金星としていると書かれていました。「甕(ミカ)とは、厳(イカ=立派な)であり、香香(カカ)は、「輝く」の意としているようです。私が読んだ本にも同じ事が書かれていたと思いますが、たしか「カカ」は「赤」を示すということでした。実際、私は夢で、イメージカラーが赤のシャアのサザビーを組み立てて完成しました。
でも普通は赤い惑星と言われて思いつくのは火星で、金星は実際は黄色に輝いて見えます。不穏な動きをするから惑星は邪魔になるという発想(変則的な予測不能な動きは、統治者からは嫌われる)からすると、最も変則的な動きをする惑星は火星です。火星は古典占星術でもマレフィック=凶星とされてきました。
ロボット兵器を完成させたということは、武器ということなので、象徴的には金星よりも火星ということになります。
私は間違えて、「アマツミカオ」と何度も言いました。ミカオと言ったとき、どうしてもオは男とか雄というイメージになります。今のところ、深く追求するつもりはありませんが、天津甕星が火星という見立てもありうるかもと思いました。
天津甕星が火星ではないとしても、星の信仰がある時代に、金星だけを重視し、金星だけに神を見るということはあり得なかったはずで、火星にも同様に、神を見いだしていたはずです。(それどころか、もっとたくさんの惑星・恒星の神々が祀られていたのではないでしょうか。)
金星が星々の世界への入り口というのは重要な点で、太陽信仰からすると邪魔に思えたはずですが、火星もまた動きの読めない惑星ということで、そちらを排除したい気持ちも、その中に含まれていたのかもしれないなと思いました。
私の場合、赤い星と言われて真っ先に思いつくのはアンタレスです。アンタレスと金星というルートは、なんとなく馴染まない感じがしますが、アンタレスと火星というのは、同じ赤ということもあって、関係が持ちやすそうに思えます。アンタレスの語源は、アンチ・アレスという説もあって、火星の予測不能は動きを制御するということらしいしので、ハタラキとしては反対ではあるものの、関係は深いために、通路にはしやすいという見方もできると思います。さらに「火星に比類するもの」という意味もあるようです。
アンタレスと金星と結ぶためには、上記の体験のように、オリオン三つ星を経由すると円滑になるということかもと思いました。

7 星の信仰

神話は世界にたくさんあります。「神話を生きる」でも語ったように、大切なのは、直接体験であり、その体験を増やすこと(神々や星々に直接的に繋がること=神道の惟神道)だと思います。
私は、どの神話が上だとか下だとか、あの神話が優先されるべきだとか、あの神話は排除されるべきとか、そのようなことは全く考えていません。様々な諸説も、結果として、神々や星々に繋がることができるならば、地上的な文献学的な証明は、ほとんど意味がないと思われます。大切なのは、それぞれが生々しく共振するルートや対象を見出すことだと思います。
もちろん、太陽信仰を否定するものでもありません。太陽の恵みは計り知れませんし、国家や民族や集団が統一的な見解をもってまとまることで得られる利益は大きすぎるからです。
ここはやはり、古事記・日本書紀的に、統一的見解と多様的見解を同時に持つということが良いのだと思います。その中に、そもそも我が国にあった星の信仰を復活させても、何も問題がないのではと思われます。排除したのは、当時の理由によってだからと考えられるからです。
星の信仰自体が否定される理由がないことは、すでに歴史も証明しています。多くの日本人が敬愛する空海(弘法大師)は、悟りを開くときに、金星が口に飛び込んできたという話もありますし、かつて国の中枢が、密教や陰陽道によって、星の力を大いに用いてきたことは史実だからです。

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