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今日の1枚 IV皇帝

今日のカードは皇帝。カードの順番でいうと愚者に続いて、女性が登場してからの皇帝。この次が教皇になるけれど、皇帝は4番目。

この「4」みたいな、いわゆる数字に対してうらないの要素を加えたのが「数秘術(numerology)」というのですが、面白いことに日本においては4は不吉な数字と言われるけれど、西洋では違う。日本だと「し」という言葉から連想される部分もあるけど、これは一部のアジアの国で嫌われてる。韓国の一部の病院は4階がなかったり、台湾ではエレベーターの4階がFourのFにしていたり。これが日本だけじゃないというのも面白い。ちなみにこの4を嫌う文化を4の接頭語「テトラ」と恐怖症をあわせた「フォビア」をくっつけて「テトラフォビア」といいます。13を嫌う、6を嫌うにもそれぞれ名前がつけられてるけれど、単純に何かとの連想で嫌われるということです。

それはともかく、4については、「安定感」とよく言われる。
東西南北、十字架、四神(玄武・朱雀・青竜・白虎)、野球もベースが4つだし、トランプも4つのスートがある。こんな感じで、4は「安定」を示すものと言われる。

そうした視点から皇帝のカードを見直すと、台座が石でできているように見えるし、モチーフは4つあって、ドシッと座っている。背景にある山のようなものも岩のように動かない。とても守ってもらえるような、「安定感」という言葉しか思い浮かばないくらいの、その場にいるという存在感。

カードを見渡して、気になるところがあればそこから解釈が可能。どこをとっても「強さ」、「権力」、「そこにいること」。牡羊が描かれているのは、牡羊座のイメージがスタートを切ること、力強さを表しているから。その辺のイメージもおもしろい。

ウエイト・スミス版

じゃあ、マルセイユ版はというと、IIII(減算法ではないとき、こう記述する)と、わざわざ「4」という字も書いて、十字架もあって、足まで4の形にしていたり(たまたま?)と、数秘術をイメージした図柄になっている。安定が基本。

マルセイユ版

皇帝のカードの歴史などについては以下の動画がわかりやすいです。優しい英語ですが、PC版で翻訳できるので、おすすめです。歴史的な観点から、カードのイメージや象徴、占いの意味がどのように進化したか、その歴史的背景や文化的意味が詳しく語られていますよー。

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