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メニエールと共に暮らしています

 メニエール持ちである。
 軽い症状を入れるとしょっちゅう起きるので、もう「腰痛持ち」みたいに「メニエール持ち」と言っている。

 ご存知の方も少なくはないと思うが、どういう症状かと言えば、私の場合、軽いのは耳周りが腫れたような感覚におそわれて視界までふわふわとしてくる。焦点が何となく怪しい。その怪しい焦点のまま無理に動いていると酔ってきて気分が悪くなってくる。

 さらにひどい症状の時は、グルグル回って座っていられなくなる。横になってもグルグル回っているので、気持ちが悪くなって吐く。もし良いタイミングで夫の仕事に融通がきき、耳鼻科まで車に乗せてもらえて診察してもらえると、眼振しているのですぐわかってもらえる。でもだいたいそんな都合良く夫の仕事に融通きくなんてことはないので、ひたすら薬をのんで横になり、治った頃にまた薬をもらいに行く。「もう何ともないですよね」って頃に。先生は当然どういうことが起きるか知っているので、何ともなくてもとりあえずいざという時のために多めに薬をくださって助かっている。

 25歳くらいの時に初めてメニエールを発症して、最初は勝手がわからずに、寝たまま世界が回っていることが恐ろしくて、何とか座ってみたりして、でも余計グルグルして気持ち悪くなり、トイレまで這って行って吐いた。

 そのうち、これも私の場合だけど、右を下にしてひたすら寝ていると、何時間かでだいぶラクになることを知った。ただ、天候のせいでとか言っているけど、天候が荒れていても大丈夫な時もあるので、確実なことは言えない。でもやっぱり睡眠をよくとれていると割と大丈夫なことが多い。元々ロングスリーパーなのに、体調悪くなってくるともっと寝なくちゃいけない。起きている時間が減ってしまって、人より損している気がするんだよなあ。


 子供が小さかった頃、夫が出張でメニエール発症した時は、さすがに泣いた。夫も私も、両親が遠くに住んでいたし、今の土地は田舎で、気軽に預かってくれるところがなく、吐きながらそして泣きながら子供を抱っこして世話をした。グルグルバットで回った後のように横の壁にぶつかりぶっ倒れながらオムツを替えたりしました。そうなるのが怖くて、元気な時からできるだけ週に数回数時間くらいは預かってもらって体を休めたかったけど、用事もないのに仕事もしていないのに、とよく嫌味を言われて、泣いて帰った。出張の時は仕方なかったけど、夫にはずいぶん協力してもらった。


 そもそもメニエール自体、私の場合、精神的ストレスではなく、単に自律神経の調整が極端に下手なだけなので、勘違いされる。繊細なのね。って。
 繊細なのは本当です。でも身体が!

 心は意外と繊細ではなさそうだ。繊細なところもあるしhspでもあるけれど、そしてhspであるが故に過敏で疲れやすいのは間違いないけれど、実はそれほど繊細でもない。メニエールやhspだからと言って、ガラスのような心でもなくて。割と図太いところもある。感じ過ぎるところに対しては、そういう状況になるのを避けるようにしている。考えることも、急に面倒くさくなって、あーもう良いやと投げ出すこともけっこうあります。悪い意味じゃなく、土壇場で投げ出せることも必要なんじゃないかと思う。良い意味での「投げやり」っていうんでしょうか。

 ただ精神的ストレスによって睡眠不足になると、それがメニエールとつながることがあるので、間接的に関係ある場合もある。だけど、それはよほどの時だなあ。睡眠不足自体、やっぱりホルモンやホルモンに関わる自律神経によるものが多いし。


 何よりも台風だとか低気圧だとか高気圧だとか朝晩の気温差だとかそういうのに弱くて、自分の精神力でどうにかなるものではないのだ。よくわかっているから、体質のことを、根性だとか精神論とか、何ごとに関してもそういう風に言うの、いい加減やめてほしい。


 急に来るから、わーー来た来たー!ってなってそこから首を回してみたり薬をのんでみたり、色々やってみるけど、結局1~2時間寝てしまうことも多々。ひどい時は半日ほど棒に振ってしまい、予定をとばしたことが何度かある。ただ、最近はひどくても、ひどくなりそうだとわかった時点でよく休むようにしているから、何年もグルグルは経験していない。ただ、フワフワはかなり日常だ。
 メニエールをあなどることなかれ。


#メニエール #心ではない #身体の機能 #体質

読んでいただいて、ありがとうございます! 心に残る記事をまた書きたいです。