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親子のこと

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親のこと、子供のこと、その関係についての考察や自分の思い出話、などなど家族に関することなら何でも ※映画の感想については含めません
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2019年1月の記事一覧

憶測は、真の理解から遠ざかる

 以前、親子関係や家族関係、発達に関する心理学の本を読みあさっていた頃、「少年犯罪心理学」の本にも何冊か出会った。その何冊かを読んでいるうちに感じた、気になる共通点があった。  人の心を憶測する心配についてである。  例えば映画の、あるシーンで心を動かされ、自分が泣いた。子供も泣いた。でもその瞬間、自分と自分の子供は「同じ感情で泣いているとは限らない」ということがある。映画でなくても日常生活で、自分が悲しい場面で子供が泣いていても、子供が同じように悲しく思って泣いていると

その子しか持っていないものは宝物~しつけが後回しになっても~

 noteを読んでいると、幼少期のお子さんを持つ親御さんの文章に度々出会う。  まず高校生の息子一人を持つ親として、偉そうなことは何一つ言えない。目の前の子供は一人。自身の子として1パターンしか知らないわけで。それに今も子供は発展途上であり、何より私など30過ぎてから母親に反抗的な態度をし続けてしまった。7年程かけてようやくそこを抜けたのだ。子育ての結果みたいなものは、一生わからないものかもしれない。子供自身がどう思うか、なわけだし。  とりあえず目先のことだけで言えば、

言葉があった方が良い時も、なくて良い時もある~吃音への対応から気づいたこと~

 家族の中で「言葉にして伝えなくてもわかってくれるはず」という甘えは存在する。「わかってほしい」という気持ちもある。でも親となったからには、子供に対しては、そんな幻想はないと、私自身を戒めている。  他の人にこの考え方を押し付けたくはないけど、子供に伝わっていない時、親から直接伝えたらいいのになあと思う。背中を見せているのも必要だけど、子供は欲している。言葉を与えるのは甘やかしではない。  だけど、そうじゃない、必要ではないことだってある。 ***  息子は元々、吃音