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【リレー企画】【異文化カルチャーシェア活】ー素人が童話賞に応募した話ー

〈素人が童話賞に挑戦した裏側の話〉
まいまいままさんから「クリスマスのプレゼント交換」のような、素敵な企画のバトンをいただいたので久々に記事を書いてみたいと思います!

今回の記事は、チャーンナーさんの素敵なバトン企画に参加させていただくものです。よろしくお願いします。

“◎【オススメマイカルチャー】
本でも、漫画でも、音楽でも、映画でも、考え方でも、推しの人物でも、なんでもいいです、ご自身が薦めたいマイカルチャーをnoteに書いてください!表現や書き方は、もちろん自由です!”

で、【オススメマイカルチャー】とのことですが、まいまいままさんから「もし、テーマに悩んだら、是非大賞を取った時のお話をリクエストします」とお題をいただいたのでそのことについて少し書いていきたいと思います!
(ですが、文章を書くことについて全くの素人なので書き方や応募のコツなどについては全くでてきません、、。でも、なかなかない体験をさせていただいたので参考になることは少ないと思いますがお時間あればどうぞ)

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【素人が童話賞に応募し、最終選考の連絡を頂いた時の話】

去年の10月、もうじきお昼休みというタイミングでスマホが鳴った。
見覚えのない番号に警戒して仕事中ということもありそのままポケットにしまう。

お昼休みになり、着信番号を検索すると「半田市新美南吉記念館」の表示におののく。
かけ直そうか散々悩んで、なんて言って掛けたらいいのか迷ってスマホを持ったままぐるぐるしているとまた電話がなった。

そこからはもうびっくりしすぎて、よく内容を覚えていないのだけど、どうやら

・書いた童話が最終選考の候補になっていること(候補?最終選考?入選するの?)
・応募した作品は他に応募したり、発表したことはないか(ない、というか誰も見せていない)
・もし決まったら表彰式には出られるか(招待される可能性があるってこと?)
・とりあえず原稿のデータをメールで送ってください
(テキストデータ?PDF?)

みたいな事を電話口の女性は話していたはず。でも、あまりに驚きすぎて「はぁ、はぁ、、ええ、、はぁ、、」とよく分からない返事をして「応募されましたよね?ご本人ですよね?」なんて心配される始末。

あと、まだ公式発表されるまでは絶対に口外しないでくださいと口止めされたので、ものすごくもやもやした時間を過ごすことに。(まるで妊娠初期の喜びと不安と入り混じった安定期に入るまでの心理状態に似ている)

で、仕事終わりに慌てて、市営図書館の郷土の棚から「新美南吉童話賞 受賞作品集」を何冊か借りてきて、ネットで「童話賞」について調べる。

なんと応募しておいて失礼な話だが、それまで新美南吉作品にはもちろんいろいろ触れて来たものの、それまでの童話賞入選作品をひと作品も読んだことがなかったのだ。

そして、自分が興味本位ではじめて応募した童話賞が、応募総数2000を超えるもので、何年もかけて挑戦されている方もいるということ、最終選考に残るのも大変なすごい賞だと言う事をはじめて知る。で、読みながら血の気が引き、足が震えた。
なんだかすごいことかも、、。

で、一緒に検索で出てきた「童話の書き方」「童話賞に応募する時に気をつける事」などを読んで更に震えることになる。

なぜなら「原稿は折らずにひと回り大きな封筒に入れること」と書いてあったから。

自分が応募した時の事を思い返してみる。締切が確か9月15日。まー、14日の夜にネットで応募したらいいかと思っていたら「当日消印有効、応募は郵送のみ」となっていた。(!)

もう寝ようとしていた夫を起こし、プリンターで応募用紙と原稿を印刷して欲しいと頼む。
「これなに?」
「なんかね、童話賞の公募があってね、、、だしてみようかと、、」
「へー、、、」
夫とは長い付き合いなので、妻の突拍子もない思いつきには慣れている。
「あ、なんか封筒ない?」
「請求書入れる長3ならあるよ」
「じゃ、それ1枚ください」
で、A4用紙に印刷した原稿を履歴書を送るみたいに丁寧に三つ折りして封を閉じ、翌朝仕事に行く前に郵便局で投函した。

三つ折りしちゃったけど、、大丈夫だっただろうか、、。

もう出しちゃった後で、いろいろ不安になる。
縦書き無料ソフトがなぜか途中で改行され、謎に1マス空いてしまう現象を直し方が分からず適当に改行した事とか、、(これ、カギカッコや3点リーダ…が行はじめにならないようにする為のソフトの仕様だったよう。これ、どうしたらいいか未だに分からず、言い回しを変えたり、漢字を平仮名にして対応してるのですがどうするのが正解なのかご存知の方みえたら教えてください)

これからもし童話賞に応募される方、多少の誤字脱字や三つ折りにしても大丈夫みたいです(笑
あと、後々授賞式の時、選考委員の山本悦子先生にパソコンでの入力に不安が有れば手書きにした方がいいと教えて頂いたので、不安なパソコン<手書きの方が印象が良いそうです。ご参考まで。

(あと、入選作品集に掲載するにあたってひらがな表記やルビなど(謎の改行についても)1つひとつメールや電話で確認の連絡をいただいたので、その辺りはお任せして修正をお願いしました)

最終選考候補の電話からしばらくして、「最優秀賞に決まりました!」と電話連絡をいただき、もう誰かに話してもいいんだとホッとした。しかし、いざ話してもいいとなってみると、なかなか自分から「自分の書いた童話がね、賞をもらってね、、」と言いづらいことに気がついた。ものすごく照れ臭く恥ずかしい。

なので、いまだに親族とごく一部の知人友人しか知らない、、。

そして、初めて書いた童話が最優秀賞に選んでいただくというミラクル奇跡を経験して「もう童話を書かずに良い思い出として仕舞っておこう」と「次書いたものが何も引っかからずに落選して、ガッカリされたらどうしよう」と誰にも期待されていないのに、ぐるぐる考えてしまっていた。

しかし、授賞式での山本悦子先生の「どうぞ、これからも書き続けてください」という言葉と、その後読んだ『きむら式 童話のつくり方』(木村裕一著)にあった「童話を書くことは、ペンと紙さえあればできる最高にコスパの良いもの」という言葉に背中を押され、自分に才能があるのか運があるのかはわからないけれど、落選したって失うものは何もないということに気がついてから、楽しんで書いて行こうと思えるようになった。
その先に何があるのかはわからないけれどわずかでも経験値を手に入れることはできるはず。

今5歳の息子の成長とともに日々の生活の中で生まれたお話を、この先10年毎年書いて10作溜まったら、自分で挿絵を描いてまとめて本にしようと密かに野望を抱いている。(飽きっぽいので3年くらいで挫折しているかもしれないけれど、、)

今、色々制約の多い世の中で、紙とペンから生まれるお話はどこまでも自由で、その中の世界はどこまでも果てしなく広がっている。子供も大人も息苦しい現実の中で、その自由さこそ今もっとも必要なことな気がする。

お話の中なら、もし腹ペコでりんごが食べたくなったら
「森に見上げるほど大きなりんごが落ちていました」と書けばいい。自分はまだ「美味しそうなりんご」の絵は描けないけれど、文字でなら「森中に広がる甘い香りに、動物たちが集まってきました」と書けば美味しそうなりんごが現れる。

まるで魔法の杖を手に入れたみたいになんでもだせるし何にでもなれる。魔法使いでも神様でも。それはとても素敵なことだ。

中3の夏、受験から逃避するために図書館の本を片っ端から借りて読んでワクワクしている気持ちとお話を書いている時とよく似ている。
この素敵な現実逃避を子供達にも知ってほしいと今思っている。(逆にお話を通して現実と向き合う事もできると思う)

描くことも書く事も今はどっちも楽しい。
(あまり自分の自由になる時間は少ないけれど)

そしてまた、今年も「新美南吉童話賞」募集が始まりました。2021年の締め切りは9月10日(金)です!
どんなお話を書こうかまだ思案中ですが、とりあえず形にしたいと思っています。

また、落ち着いたら「新美南吉記念館」はじめ半田市も素敵な街なので行ってみると新しい発見があるかもしれません。小さいお子さんがいる方には「雁宿(かりやど)公園」もオススメです!

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▼【勝手にお知らせ】とても気さくな山本悦子先生の新刊「先生、感想文、書けません!」が発売中です。夏休みの宿題のお供にぜひ。(ちなみに、自分は読書感想文は8月30日あたりに泣きながら書いてるタイプでした。31日はポスターと自由研究、、)


▼第33回 新美南吉童話賞の募集要項はこちら

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そして、バトンをお渡しする方を1−2名指名してくださいとのことでしたが、どなたにお願いしたら良いのがわからないので、どなたかこの記事を読んでいただいた方で「自分書きます!」という方、コメント欄に立候補いただければと思います!期間は7月20日までとのことで、誰も見えなければ「アンカー」ということで、、良いでしょうか、、良いですよね、、?


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