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「ふん!えーっと…バーカ!」

Twitterを始めてから5年がたったと通知がきた。

先輩のバンドマンの方に「お前もやれ。さぼるな」と半強制的にアカウントを作らされて5年。

学生時代mixiもやってなかったもので、最初のうちは「いやー別になんの主張もないからつぶやくことなんかないですよ」と言っていたものの、日々真面目に生活しているとしっかり何かしらの主張や意見が出てくるものだ。

どのくらいの頻度が正解かは分からないが、割とコンスタントに投稿してるつもりだし(もっと宣伝しろと怒られることもあるが)、Twitterを見ない日はないくらい、情報収集のメインツールと化している。


さて、TwitterをはじめSNSの世界には「炎上」という現象がある。

先月あたりにも、ある国の首相が、自宅でくつろいでいるたった1分の動画で強烈な炎上をかました。個人的な感想としては「将来的にどこの国に移住するか本気で考えなきゃ」というものだったが、多くの人が怒っているのを目にした。

様々な人が様々な言葉で怒っている。中にはすごく丁寧に「この炎上コンテンツの何がダメなのか」を読み解いている記事もあったりして感心してしまう。

で、そういうのを収集しにインターネットを使っちゃうってのもあるけど、ちょっと疲れてしまうのだ。あんまり頭の容量が多くないのか、言語過多になるど煙が出てしまい、脳を休めたくなる時がくる。ここ最近も、やっぱり時勢的なものもあってそういう状態になりがちだ。(皆さんもありませんか?)


で、そんな脳みそオーバーヒート時に、いつも浮かぶ言葉がある。

「ふん!えーっと…バーカ!」だ。


これはマンガ『セクシーコマンドー外伝 すごいよ!!マサルさん』にて、「トレパン」という男が発したセリフである。いまマンガ本体を手元に持ってないので正確かどうかわからないが、大体このようなニュアンスで、つまりなんか悪口を言いたいけど思いつかなくて「バーカ!」しか出てこなかったという場面。僕はこのセリフが大好きだ。


色んな人が色んな発言をできて、世の中が細かく分解・分析されるようになってきたのはいいことだけど、時には「バーカ!」「は?バカっていうやつがバカだし!」だけですむような原始的なコミュニケーションをとりたい。

「あなたのこういうところが良くない。だからこうすべき」とか「賛成派・反対派どちらの意見も読んだうえでスタンスをきめました。反対です!」とかの良い感じの意見じゃなくてもう「バーカ!」で済ませたい。それじゃ何も解決しないんだろうけど、少なくとも疲れてしまった自分の頭は少しスッキリする。

というわけで言語過多・言論過多でお悩みの現代人の皆さんには、トレパンの「ふん!えーっと…バーカ!」精神がおすすめです。一回「バーカ!」と唱えて思考停止してから、余裕のある時にきっちり考えるのがいいんじゃないでしょうか。


ここからはついでだが、言語といえばということで「個人的にちょっと嫌いな言葉」を発表します。別にこれを使ってたからってその方が嫌いとか、ましてや人格を否定するわけじゃないので、誤解なきよう。(ていうか自分でも使っちゃう時あるし)

①「ほぼほぼ」

「ほとんど」「ほぼ」を強調した言い方。

例:「ちょっと噛まれただけって、お前もうほぼほぼゾンビじゃん!」

嫌いな理由は明白だ。「ほぼ」でいいじゃん!!

100歩譲って、会話での使用は認めよう。語感がいいからね。でも文章で「ほぼほぼ」と書くのは許せない。その分タイプの手間がかかっているじゃん。読みづらいし。


②「クッソ○○」

「超」とか「すごく」とかの意。

例:「今日クッソでけえクソがでたわ~」

これも嫌いな理由は自己分析できている。「クッソ」とつけることで、お手軽に面白いこと言ってる感じを出そうとしている根性が気に入らないのだ。出そうとするのはクソで十分である。


③「キレキレ(もしくはキレッキレ)」「バッチバチ」

多分、何らかのパフォーマンスが優れていることを表す言葉。

これに関しては何で嫌いかわからない。なんかムカつく人が使ってたからなのだろうか。たまにライブ後とかに「川口さん今日もキレキレでしたね」と若めのお客様に言っていただくことがあるが、お褒めの言葉とわかりつつも「キレキレってなんだよ…」と思ってしまう。(繰り返すがその人自身のことを批判しているわけじゃありません)

「バッチバチ」は更にわからない。「キレキレ」は「キレがある」とかからきてるんだろうけど「バッチバチ」はなんだ。三四郎小宮さんの「バチボコ」からきてるのかな。わかんないや。なんか使ってる人も「バッチバチ」がどういう状態かわからないのに楽なワードチョイスをしてるような雰囲気も感じて嫌だ。でもそれだけで嫌がることもないよね。やっぱわかんないや。えーっと…バーカ!



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