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最高の魚で誰も食べた事のない漬け魚を作る!


自己紹介!

はじめまして。名古屋の中央卸売市場で魚の卸売りをしている「株式会社川野商店」、代表の川野と申します。

川野商店は昭和44年の創業以来、飲食店やスーパーマーケットへの魚の卸売り業を事業の柱にしてきました。中央市場には毎日多くの種類の魚が入荷してきます。北は北海道、南は沖縄まで。そして国内だけに留まらず、世界各国からも色々な魚が日々集まってきています。
「今日市場に入荷した魚の中から最高の魚を選んでお客様の元へ届ける」
弊社はこの信念を社員一同で共有し、魚の目利力を長年の歴史の中で磨いてきました。市場に入荷してくる膨大な種類の魚の中から最高の魚を探すのは本当に大変な作業です。しかし、とてもやりがいのある事でもあります。そして、「魚の目利き」に関しては誰にもも負けないと自負しております。

新プロジェクト発足!

弊社はこれまで、所謂プロの方向けの卸売り販売しかしてきませんでした。一般消費者の方とダイレクトに関わる事はほぼなかったのです。
「今日私が買ったこの魚はどんな方が食べるのだろう?そして美味しく召し上がってもらえたのだろうか?」
こんな疑問に対する声は、収めた専門店の方から又聞きできる事はあっても、我々の元に直には届きません。「一般消費者の方からダイレクトに収めた魚の感想や喜びの声を聞いてみたい」こんな思いが実は昔からありました。その思いは日に日に強くなっていきました。そして、とうとう社内でネット販売チームを発足し、一般の方への魚の販売をプロジェクト化する事にしました。

魚屋と料理人の出会い

では何を販売するのか?それはまったく定まっていませんでした。
このモヤモヤを解決したくて、色々な方に助言を求めました。そんな中、友人からとある人物を紹介してもらいました。その人物は板前の和田さんといい、関西の和料亭に務めている料理人でした。私のプロジェクトの件を話すと、とても共感してもらいました。
「では漬け魚なんてどうですか?」
和田さんから思わぬ意見が飛び出しました。しかし、同時にビビビっと電撃も走りました。これしかない!と妙にしっくりきました。実は漬け魚は私も大好物で、お酒にもご飯にも合う最高のおかずだと思っています。
「漬け魚いいですね!和田さん!弊社の専属で開発チームに加わってください!」
思い立ったら即行動。私は半ば強引に和田さんを開発チームに勧誘しました。
目利のプロと和食のプロとの奇跡の出会い。ワクワクが止まりませんでした。

どんな漬け魚を作ろう?

漬け魚と言えば、西京漬けや麹漬けなどが一般的です。白味噌や麹は魚との相性が抜群で、魚の旨味をぐっと引き立ててくれます。市場で仕入れた良い魚で西京漬けや麹漬けを作れば、美味しい事は間違いがないと思います。しかし、私は食べてもらう方にこれまで味わった事のないような感動を体験してもらいたいという思いがありました。
「赤味噌やトマトを使った漬けはどうかな?飽きがこないように10種類くらい作れない?」
私は無理難題を和田さんに投げました。案の定、和田さんは頭を抱えていました。
「白味噌以外の味噌は魚に合わないってのがセオリーですし…トマトの酸味が魚種によっては相性が悪いかも…しかし…やってみましょう!」
半ば強引でしたが、こうして和田さんは私の思いを形にしくれる事になりました。
最高の魚で誰も食べた事のない漬け魚を!
プロジェクトのコンセプトが定まりました。
販売に向けての試行錯誤が始まりました。しかし、そこには思わぬ困難が待ち受けていました…

次回はどんな漬け魚を開発していくのかを具体的にお話します!こうご期待!


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