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#4【触るグリフ体験記その前に】夫の事・幼少期〜

夫の子供時代の読み書きについてはあまり聞いた事がありません。たまたま話の流れで出てきたエピソードが少しだけ。

夫は田舎のめっちゃ元気で明るくてふざけてやんちゃで活発な男の子って感じだったと思います。想像ですけど話を聞く限り多分、そう。

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今日は2022年8月。
1年半前の2021年の初め、夫が43歳の時に触読学習シート「触るグリフ」を始めて、読み書きがかなりできるようになりました。このnoteはその簡単な記録です。

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就学前


その田舎では、夏に自治会のお年寄りが見張り番をしてくれて、川で遊べる所があったそうです。生存確認のためにかまぼこ板に名前を書いてその札を置いておいて、帰りに持って帰るスタイル。小学生以上しか利用できなかったのに、就学前の夫はその川で遊びたくてかまぼこ板を自分で用意して、名前は書かず、小学生のフリして遊んでたっていう強者です。

小学校入学 名前は書けない

小学校に入学してすぐ、授業で自分の名前を書く事になったそうです。夫は書けなくて、夫曰く何もしてないのに 

ふざけている!帰りなさい!

とめちゃくちゃ怒られて、本当に学校から帰らされたらしい。川沿いの土手を1人で歩きながら、何故帰らされたか全然分からなかった記憶があるそうです。

本当にふざけなかったのかは怪しいところですが、もし、ふざけてたとしても夫は帰らされる理由は分からなかったと思います。悲しいな。

小学3?4年 1人朗読劇

小学3?4年生の時、クラス発表会で劇をする事になって、夫は主役。

「俺、可愛かったから」

だそうです。台本を配られたけどもちろん読めなくて、夫は相手の台詞に合わせて適当に台詞を創作して、素晴らしい演技力で劇を演じきったそう。

この話、本当かな?って思いますよね。多分、本当。何故かと言うと続きがあるんです。夫の演技に感激した担任の先生が、給食の時間に放送で、夫に1人朗読劇をさせる段取りをつけてきたからです。全校生徒にかわの君の素晴らしい演技力を聴かせてあげよう!みたいな感じだったと言います。

1人朗読劇の当日、放送室のマイクの前で、夫は台本が読めずに黙ったまま。

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その後どうなったのかは覚えてないそうです。

先生に「字が読めません」ってなんで言わんかったん?先生もなんで分からんかったん?と思うけど…どちらもわからなかったんでしょうね。

小学5年生 カタカナのヌ

宿泊学習でアスレチックなどのある自然の家に泊まりに行った次の国語の時間。宿泊学習の感想文を書く事になったそうです。家でやる宿題なら感想文なんて書くはずもなかったそうですが、授業中なのでしょうがなく書く事にしたそうです。

カヌーが楽しかった。

と書きたかったけど、【カ】と書いたあと【ヌ】が出てこなくて、どんだけ書こうと思っても書けなくて【カ】を消して

ふねがたのしかった。

と書いたそう。「俺なんか5年でヌが書けんかったんやぞ!」ってこの話はよくします。


子供が漢字ノートみたいな宿題をしてる時に「面倒くさ〜嫌や〜」と言うと「分かる〜!漢字を10回書かされるのとか嫌やった!」と言っていたので学校の授業は嫌々でも受けていて、宿題は全くしなかったって感じでしょうね。

私は読み書き出来ますが、小学生時代、宿題をやった事はありませんでした。別にその事でしつこく怒られた記憶はないのでそんな時代かな?と思います。


やんちゃな中学生

中学生時代は読み書きできないエピソードは聞いた事ありません。学校はやんちゃな子がけっこういたらしく、楽しかったそうです。勉強はした事ないけど学校大好きで休んだ事も多分無いと言ってました。やんちゃな友達と勉強嫌いなグループとして楽しくやっていたんだと思います。

小学生の時はかなり読み書き出来ない状態だったはずですが、なんの練習も訓練もしてなくても少し書けるようにはなってるみたい。ただ単に成長ですね。


中学卒業して働く

中学校の先生の薦めで仕事先を紹介してもらい、工業系の定時制高校へ進んだそうですが、学校より仕事してる方が楽しいという理由で3日目に行くのを辞めたそうです。

仕事は建築関係。と言っても土方とか鳶職とかオラオラ系の仕事じゃなくて、軽量鉄骨とか内装とかを経てペンキ屋さんに。ペンキ屋さんは性に合ってたみたいで半年で「俺、独立するわ」と思ったらしい。結局独立するのはずーっと後。

字が読めないと言っても「り ん ご」と書いてあれば「りんご」と読めるし、名前も書けるし、10代で職人なんて見習いみたいなもんですから仕事では困らなかったと思います。困ったエピソードも聞いた事はありません。

乗り物に乗る時は

15歳から働いて16〜17歳で気分は大人だったそう。でも、今の夫を見ていると1人でできない事もたくさんありそう。。

バスとか電車とか乗れないんですよ。バス停の名前とか分からなくて嫌みたい。10代で車も免許もないし「バスとか乗る時どうしてたん?」と聞いたら「その時の彼女について来てもらってた」と言ってました。今と一緒!

あとは車に乗ってる年上の彼女に送ってもらったり。しかも彼女って1人じゃなかったりするんですよ。。。そりゃ困らんわな。


車の免許は運が味方した

夫を見てると、どうやって車の免許取ったんだろう?って思うんです。前に聞いたら

仕事仲間が「教習所で免許を取ろう」と誘って来て、「原付の免許も諦めたのに無理やろ!」と言ったら「教習所は自由に乗る練習させてもらうだけやから。授業とか受けなくて良いから」と説明されて喜んで行ったそうです。

この頃は夫自身も、その仕事仲間も、「字が読めないから」じゃなくて「勉強が出来ないから」車の免許が取りに行けなかった。という認識です。

(自動車学校と教習所の違いって知ってます?私は知らなかった。気になる人は各自調べてください)

運転も、夫は得意そう。3回ぐらい通って乗る練習して、本番試験を受けて合格。学科の試験は、友達が「試験会場の外に有料の講座があってそこに行けば受かるから」と。

「勉強か〜」とあまり自信がなく着いて行くと、ヘッドホンを渡されて参考書を見ながら個別に音声での講座だったそうです。なんとなく教科書みたいなものを読んで勉強すると思い込んでいたらしく、ヘッドホンを渡された時「よっしゃ〜」って喜んだって。試験問題を読むのは難しかったけど、ヘッドホン講座のおかげで1回で受かったそうです。

下調べも無しに行く所がテキトーなんですけど運が味方して車の免許も20歳ぐらいであっさり取れました。


幼少期から結婚前ぐらいまで、ザザッと私が知っている夫の読み書きに関するエピソードです。夫は明るくて、軽薄で、面白い人ですが自分の事をペラペラ話すタイプではないし、私も読み書きできないエピソードを根掘り葉掘り聞き出したいとは思わないのでこのぐらいしか知りません。これぐらいでなんとなく推測出来るなと思っています。


おこだでませんように

この絵本、ご存知ですか?
男の子が悪さばっかりして怒られてばっかりで、七夕飾りの短冊に「おこだでませんように」って書く話。

子供が小さい頃にたまたま買ったんですが、この絵本、泣けて最後まで読めないんです。私はお涙頂戴とか嫌いなタイプで、この男の子の境遇が夫と似てるわけでもありません。それなのに、なんででしょうね?

子供が小さい頃寝る前に絵本を読んでたんですが、私が泣くのが面白くて子供がこの本を持ってくるんです。「次は絶対泣かないぞ」と思ってもやっぱり泣けて読めません。

この男の子と、短冊に書いた下手くそな字と、小学校に入学してすぐに学校から1人で帰らされた小さい時の夫を重ねてしまうのかも知れません。あれは悲しいですね。

夫が明るくアホに育ってくれて良かったです。

終わりに

これで【触るグリフ体験記その前に】夫の事編は終わりです。

次回はなぜ触るグリフをやろう(やらせよう)と思ったのかを書きます。

お終い


触読学習シート『触るグリフは』こちら

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