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出店者がお店を構えたりすることがある

「朝市のおかげなんです、ほんまですって」

  兵庫県の三木市に花屋さんをオープンした『花屋ぼたん』さんにオープンのお祝いに駆けつけたときにオーナーが何度も私にそういった。

  いずれはお店を持ちたいんですと3年半前に朝市に出店してくれていたときから話していた。2年前くらいから本格的に店舗にする場所を探していて、場所がようやく見つかり、出店のタイミングが万全となってお店を出した。すべての出店者がこの流れで、いずれお店をだすために朝市に出店するというわけではないが、以前かいたとおり朝市は何か商売を始めてみたいというかたがたには優しいものとなっている(以前の記事は以下の↓リンクからどうぞ)


 店舗をもつと固定費がかかる。お客さんがきてもこなくても出ていくお金がある。商売をはじめて軌道にのるまではそこの負担が強烈にかかってくる。それに耐えきれずお店を畳むというのは星の数ほどある。その負担をなくして試せるというのは朝市の魅力のひとつだというのを先日書いたが、それを文字通りやったのが花屋ぼたんさんだなと思う。

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 オープン間もないお店にはひっきりなしにお客さんが押し寄せ、ゆっくり話している時間はなかったが、あいまあいまでこれまでの事をはなした。朝市も花屋ぼたんさんにはとてもお世話になっている。はじめてまもないころは出店者が全然あつまらなかった。そんななか、無理をしてでてくれた店舗のひとつが花屋ぼたんさんだ「いいですよ、でますでます」と無理してでてくれたのも1度や2度ではない。 

 また花屋さんが朝市に並ぶと文字通り華やかで全体が締まる。彼と奥さんがつくる店頭はそれはもう美しく素敵で写真が下手な私がとっても映えるとても素晴らしい場所になる。

 こんな感じでお世話になってきたかたが、出店する際に「朝市のおかげです」といってくださるのはとても嬉しい。彼がどういう点がおかげさまでと語るのは以下の点。

 まず、店舗を持ってすぐにお客さんがきてくれる。これは朝市をやっていたからだと熱く語る。朝市でお客さんになってくれた人がへんぴな場所であるにも関わらずきてくれるのはとんでもなくありがたいことだと。へんぴと私が言うのは失礼なので言えるはずもないが、人通りの多い路面店って感じではまったくない。ここに人を集めるには自力しかなさそうな場所なのだ。

 そこにオープンから続々と人がくるのはやっていたからこそだとする彼の話はよくわかる。朝市がとてもいい材料になっていると思うと感慨深い。朝市やっていてよかったと思える瞬間である。
 
 他の要素についてはあらためて書くとして、あまりにも素敵な店舗なので不安になって私は彼に聞いた「こんなええ店構えたらもう朝市でてくれへんのちがうのか?」と。
 
 すると彼は大きく首と手を振って全力否定した。そして言った「逆ですよ、逆」僕はさらにでる機会が増えると思うのです。店舗を持ったことで、朝市にでることがさらにシナジーを生み、相乗効果がスパイラル的に高まっていくと思うのですというようなことを言った。

 なるほどと思った「いきなり2店舗のオーナーになったってことやな。ここは花屋ぼたんの朝市支店ってことやん」とオープンしたあと朝市に約束通り出店してくれた彼にそういったら、首を横に傾けながら、まあまあそんな感じですかねとちょっと違うと思うけどって感じで答えてくれた。
 
 お店を構えたあとに朝市に出店してくれた花屋ぼたんはなにか今までと違うように感じた。あらためて、いや〜朝市ってこういうことも起こるのだな、これは相当うれしいではないかと何度も何度も心のなかでうなづいた。

 人が楽しく集まる場はときとしてこういうことがわりと頻繁におこる。1店舗からでもいいと思うのです。あなたも朝市はじめてみませんか。

花屋ぼたんさんのwebサイトはこちら↓

場所はこちら↓だ


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