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連結F/S ざっくり作成方法①

前回の記事で、連結財務諸表の作成方法は一貫して変わらずという話を書きました。では具体的にどのように作成していくのか、あまり難しくならないようにざっくりベースで記載していきたいと思います。大きく以下の4ステップがありますが、今回は前半2つについて記載します。

  1. まず連結対象となる子会社の範囲を決める

  2. 親会社と連結子会社の試算表を合算する

  3. あるべき残との差額を連結仕訳で計上する

  4. 連結キャッシュ・フロー計算書を作成する


1.まず連結対象となる子会社の範囲を決める

まずは連結範囲(子会社のうちどこまで連結対象に含めるか)を決めます(※持分法の論点もありますがここでは割愛)。
ポイントはその会社を支配しているかどうか。例えば、持株比率が過半数なくても、取締役会の構成員の過半数を親会社の役員が占めている場合など、実質的に支配していると認められる場合は連結範囲に含めます。逆に、支配が一時的であったりする場合は連結範囲には含めません。
この辺りは専門的かつ会社の事情によって異なるところがあるので、最初に監査法人としっかり議論する必要があります。(あとで追加するとなった場合はかなり手間なので)

2.親会社と連結子会社の試算表を合算する

①試算表の合算

次に、親会社と、連結対象となった子会社の試算表を合算します。「単純合算」とも言いますが、本当に単純に足すだけです。とは言え、会社数が増えてきたらそれなりに工数かかりますし、海外子会社の場合は換算しないといけません。
この点、Excelで連結を作成する場合は各社の会計ソフトからデータ出力して貼り付けてという作業が必要ですが、結/YUIの場合はAPI連携対象となっている会計ソフトであれば、ボタン一つで同期可能です。

また、合算する際の留意点としては、各社の勘定科目の粒度はバラバラなことが多いので、「連結科目」を決めて、その連結科目に各社の単体の勘定科目をマッピングして、各社の試算表を連結科目をベースにして合算する必要があるという点です。頭では分かっているのですがめんどくさい作業です。この点、結/YUIでは「科目マッピング」画面にて同じ名称のものは自動でマッピングできたり、マッピング結果を一覧できる画面を用意しているので、マッピングのしやすさと確認のしやすさの両方を兼ね備えています。

②(任意)個別修正仕訳の計上

また、もう1つの論点として個別修正仕訳があります。例えば、単体の試算表上で仮払消費税と仮受消費税を相殺して未収・未払消費税等を計上するのを失念してしまった場合などに、個別修正仕訳を計上して連結上で修正することができます。
このようにちょっとした修正は単体会計ソフトでやらなくても連結上でできる、という点を覚えておいていただければと思います。

3.まとめ

いかがでしたしょうしょうか。今回は連結F/Sざっくり作成方法のうち2つ、連結範囲の検討と試算表の合算について記載しました。次回は残りの2つについて触れていきたいと思います。


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