算数の部屋、円の面積の求め方。
実は理系出身の川上智弘さんが、
円の面積の簡単な求め方を記述します。
円は正∞角形なので、
円に内接している正∞角形の面積を求めた後に
円に外接している正∞角形の面積を求めます。
面積の大きさは、
円に外接している正∞角形>円>円に内接している正∞角形
なので、挟み撃ちの定理を用います。
nを3以上の自然数とします。
半径がrの円に内接している正n角形の面積(ISn)は
(1÷2)*$${r^2}$$*sin(2ϖ÷n)*n
半径がrの円に外接している正n角形の面積(OSn)は
(1÷2)*$${[r÷{cos(ϖ÷n)}]^2}$$*sin(2ϖ÷n)*n
です。
(OSn)÷(ISn) = $${[1÷{cos(ϖ÷n)}]^2}$$となり
$${[1÷{cos(ϖ÷n)}]^2}$$>1から常に(OSn)>(ISn)になります。
また、nで微分した結果、ISnはnが大きくなるほど面積が増え、OSnはnが大きくなるほど面積が減ります。
即ち∞に近づくほどISnは最大値に近づき、OSnは最小値に近づきます。
ここで2ϖ÷n=Kとすると
lim(n→∞)ISn = lim(k→0){sin(k)÷k}ϖ$${r^2}$$ → ϖ$${r^2}$$
lim(n→∞)OSn = lim(k→0){sin(k)÷k}ϖ$${r^2*[1÷{cos(k÷2)}]^2}$$ → ϖ*$${r^2}$$
挟み撃ちの定理により、円の面積 = ϖ*$${r^2}$$ となります。
解説
円の面積を求めるには
円に内接及び外接している正n形の面積
外接している側が内接している側より常に面積が大きい事実、即ちnが幾つであっても追い抜かれない事実
内接している側はnが∞に近づくほど面積が大きくなり、外接している側はnが∞に近づくほど面積が小さくなる事実
以上が必要になります。
ISnとOSnを2回微分しても大丈夫ですが、
かなり複雑な式になる上に、
これは微分が目的でもテーマでも無いので、一回ずつなら微分式を省略しても指摘は受けないですが、
さすがに2回ずつ省略すると、本当に微分したのか疑う人も多数出て来ます。
ならどうするか?
そこで割り算をしてOSn>ISnが常に成立する事を描けば良いのです。
面積が小さい方はどんどん大きくなり、面積が大きい方はどんどん小さくなるが、大小関係が逆転する事は絶対にない。
即ち、この2つの面積はある値で収束する。
複数回微分するより遥かに簡単です。
理系の方々からしたら、こんな当たり前の事を何威張って書いてるんだと感じる方もいるでしょうから、
文系の人が一般教養で数学を履修した際に参考にして下さい。
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