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【実在】非モテ神セブン~なんで俺達はモテないの?~

格差社会と呼ばれる昨今、その格差は悲しい事に恋愛市場においても大きくなっています。

モテる男は自然に振る舞うだけで、「〇〇さん、メッチャ素敵」と美人やかわいい系の女性がたくさん近づいてきます。そのパワーは「テニプリ」の手塚部長の手塚ゾーン並みに女性を勝手に引き寄せてしまう程です。

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モテ男が人生を謳歌してるのとは裏腹に非モテ男は悲惨な状況です。

本人なりにモテる努力をしてみても、成果は0。恋人どころかデートにすらこぎつけない。その結果

「ていうか、俺の良さを分かろうともしない女達が悪い」

このような非モテマインドに陥り腐ってしまい、さらに非モテが加速するという悪魔的な負のスパイラル沼にハマって抜け出せなくなってしまいます。

では実際にどんな非モテ男が世の中に実在するのか?今回僕の身近にリアルに存在した非モテ男を7人選抜。略して「非モテ神セブン」として紹介し、彼らがなぜモテないかについても解説したいと思います。

非モテ神No①空気破壊男

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最初に紹介する非モテ神と僕が出会ったのは丁度社会人3年目くらいの頃。

その頃働いていた職場の上司に「今度俺の先輩が合コンしたいっていうから今人集めてるんだけど、男が一人足りてないから来てよ」

こんなお誘いがありました。その上司はとにかくモテる人でした。見た目が特にイケメンというわけではないのですが、コミュ力が群を抜いて高く、ほとんどの女性が彼に好意を抱くという無双っぷり。

対して上司の先輩。とりあえずN先輩とします。このN先輩があまりにもモテなくて、彼女いない歴を順調に更新中。しかしそれなりにいい年齢になってきたので彼女がメチャクチャ欲しい!という事で僕の上司に合コンのセッティングを依頼してきたというわけです。

上司「N先輩はメッチャ面白い人だから、楽しみにしてな」

(おいおい、それは一体全体どんな意味でなんだい?)

期待半分、不安半分でいざ合コン当日になりました。

いよいよN先輩と待望のマッチング。年齢は35前後で体系はポッチャリ系メガネ。第一印象は男の僕から見ても「いかにもモテなさそうな男だな」という感じでした。

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とりあえず上司の先輩なので「初めまして。今日はよろしくお願いします」と丁寧に挨拶をしました。N先輩もよろしく、と返してきた後こう言ってきました。

「君はザクはどれが一番好きなの?」

(はっ・・・?どういう事?)

質問された内容の意味も分からないうえに、それ聞いてどうするの?

僕はN先輩に会って1分もしないうちにメンタルフリーズで苦笑い。その様子を少し遠巻きに見ていた上司がニヤニヤしながら

「先輩、彼はあんまガンダム詳しくないと思いますよ」

と一応のフォロー。心の中で

(面白い人ってこういう事?先に言っとけや!)

と心の中で毒づく。するとN先輩

「とりあえず俺の行きつけの店で本番前に作戦会議をしよう」

そういって合コン本番前に連れていかれたのが「ガンダムBar」

僕はそれまでこんな店があるなんて知らなかったので驚きました。普通のバーと違って店の至る所に等身大ガンダムだったり、プラモのガンダム。たくさんモニターも置かれていて、歴代のガンダムのアニメシーンが延々と流されている。当然店のBGMはガンダムソング一色。

マニアにはたまらないのかもしれませんが、対して興味もない僕にはほぼ拷問。そこで行われた作戦会議の内容は以下の通りです。

N先輩「俺が要所要所でガンダムの話を入れて場を盛り上げるから、君達はそれに合わす。その為に今から最低限の知識を授けるから耳の穴かっぽじってよく聞くんだぞ」

僕は心の中でこう思いました。

(おいおい、正気かこの人?本当に合コン成功させる気あんの?っていうか誰か止めろよ)

しかし肝心の上司といえばニコニコしながら「いいですね、それでいきましょう」等と言ってる始末。

絶対ダメなの分かってて、わざと楽しんでんなこの人!って思いました。

そしていよいよ合コン本番開始。定番の自己紹介でN先輩は女性達の前でこう言い放ちます。

「今日メッチャ楽しみにしてたんです。今日に向けて僕はモビルスーツを入れ替えてきたくらいですよ」

上機嫌にアッハッハッハと笑うN先輩。それに対してシーンと静まりかえる現場。女性達のどう返していいか分からない戸惑いと、何か異生物にでも遭遇したような強烈な不安感が一気に高まり合コンが始まって一瞬で異様な空気に。

「事件は会議室で起きてるんじゃない、現場で起きてるんだ」

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いや~さっきまでガンダムバーで呑気に作戦会議しながら飲んでいた自分達にこの言葉を言い聞かせたい。そんな気持ちになったのを覚えています。

上司「まあ要するにN先輩は、今日メッチャ楽しみにしてたって事です。じゃあ乾杯しましょ、かんぱ~い♪」

予想以上の滑り具合と言うか破壊力だったのか、上司がすかさずフォロー。その後はさすがのモテ男の上司、巧みなコミュ力で場を盛り上げ、女性達を喜ばせます。僕も話を合わせたりしながら頑張っていたのですが、N先輩の会話のターンになると

「まあ僕も30超えてからは、男として量産型から卒業しましたね」

みたいなガンダム比喩攻めをする度に静まりかえる現場の空気。

女性達も少しずつ慣れてきたのか「ああ、そうなんですね」「頑張ってるんですね」等、分からないなりに適当な相槌を打ってくれる優しさを見せますが焼け石に水。あまりの破壊力に

(もうN先輩、黙ってた方がいいんじゃない?)

と思いました。

合コン終了後お互いに連絡先を交換。その後は男だけで二次会を兼ねた反省会を実施。

そこで連絡先を交換した女性に「今日はありがとう、また別の機会に飲みに行きましょ」的なメッセージを皆で送信。

皆次々と女性から返信が返ってくる中、N先輩だけ返信0。

(そりゃそうだろ、あれで返信くれたらその人女神だわ)

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そう思っていたのですが、「なんで俺だけ返信ないの?」と本気で落ち込むN先輩。それを表面上は慰める男達という摩訶不思議な図。

(いやいや、客観的に見て当然の結果だけど、本気で落ち込むって事はあれで上手くいくとマジで思ってたのか、この人)

後日職場で上司に

「N先輩はなんであんなにガンダム比喩使いまくるんですか?」と質問

上司「いや~前にN先輩にモテるトークの秘訣教えてって言われたから、例え話ができたら盛り上がりますよって言ったら、なぜかああなった」

上司によると、N先輩はそれを聞いて自分の得意なガンダムに例えたらいいと考えたそう。

で、自分が例え話を勧めた事もあるし、何より面白いのでそのまま放置している事が判明。

半分くらい上司のせいな気もしながら、現状を修正できずに同じ失敗を繰り返すN先輩もN先輩だなと思いました。


N先輩は一体なぜモテないのか?

では一体なぜN先輩は女性からモテないのか?主な理由は2つあります。

理由①スタートダッシュでいきなりつまずいた

これです。人間は第一印象がその後の人間関係に大きな影響を与える事は多くの人が知っていると思います。第一印象が良ければその後の関係性はスムーズに築きやすい、逆にここでつまずくと挽回するのはかなり難しい。

恐らくN先輩もその事を理解していたと思います。だからこそ普通の男ならやらないような、ガンダム比喩を初対面からぶっ放したのです。

つまりN先輩は

「ガンダム比喩=最高のロケットスタート!」

という認識があり、このスタートを切ることで一気に女性達の自分への好感度を爆上げできるという戦略だった事が考えれます。

しかしこの戦略は結果的に真逆に働いてしまい、N先輩は非モテ男へまっしぐらコースに陥ってしまったのです。

人間は出会って数秒で相手の印象を決定してしまいます。有名なものにメラビアンの法則があります。

他にも心理学ではハロー効果と呼ばれるものがあり、外見などの印象が良いとその他の要素も全部良いのだと、頭が自動的に考えてしまう心理作用の事です。ハロー効果の詳しい事については恋愛でロケットスタートを切る「ハロー効果」とは?をご参照ください。

理由②強い不安を与えた

女性は男に比べるとメンタル的に不安を感じやすいです。

その理由は女性は身体能力はどうしても男より劣ります。だからこそ原始の時代から、女性は男のように好戦的になる事を避け、集団を形成することで生き延びてきました。それが最も生存率の高い方法であった事から本能レベルで少しの不安にも男より敏感になり、それを遠ざけたいと考えています。

そんな女性に対して、不安や脅威を与える男がモテないのは当然ですよね。逆に男がモテるためには、いかに女性に不安を感じさせないかが重要なのです。

人は未知の存在や概念について強い恐怖心を感じるよう、脳の構造ができています。だから多くの人にとって未知の存在である幽霊等には強い恐怖心を感じるのです。

N先輩のガンダム比喩は、女性達に得体の知れない脅威や恐怖感を煽りまくる結果になりました。正に彼女達からすれば目の前に妖怪が存在するくらいの不安だったでしょう。

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こんなやつです。こんなのが意味不明な言葉をまくしたてれば誰だって怖くなっちゃいます。

N先輩がやるべきだったのは、いかに女性に不安を与えないような雰囲気の作り方や会話の内容を考える事だったと言えます。

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