見出し画像

ギフデット 言霊編 その3

なぜすぐに傷が治らないんでしょうね。だってさ生物って進化していくんじゃないんかね。だったら、傷跡なんか残らないくらい高速で治るように進化してほしかったよな。ピッコロさんみたいに腕が切断されても、即再生するようにね。例えが古いか、反転術式とかならわかるか、最近良く使ってるみたいだし。まぁすぐ治るように進化しなかった理由があるんでしょうな。小指がつめれなくなったり、リストカットの意味がなくなったり、即死攻撃以外きかなくなったりするからでしょうかね。俺は、戒めのために必要だからだと思うね。人は忘れてしまうから、過ちも、後悔も、思い出も。だからさ、残ると思うのさ。だからさ、俺には残らなくなったんだよな。
「ノックもなしに入ってくるなんて探偵さんは、なってないね。」
ソファーで彼女は寝ている。男は、余裕ぶっている。彼女が俺達に接触したのはわかったのね。で逃げるわけではなく、戦うのね。ご勇敢なこと。
「催眠かけて人を操るなんてオメーもなってねよ。」
「馬鹿かよ。催眠使うって知ってるなら対策ぐらいしてこいよ。おま……。」
なるほどね、対象を言葉で指定して、その後命令を言うことで催眠をかけるわけね。種は、わかった。俺の敵じゃないね。ソファーをこえて机の後ろにいた男の首を掴む。て、かわせるのかよ。感がいい奴め。あ〜なんか喋ってるみたいだがわかんねーな、鼓膜を爆破しちゃったから。まぁすぐに治るけど治るタイミングは、わかるまい。治ったタイミングでまた爆破すれば、余裕で完勝よ。ギフト、それは贈り物。俺は全てを燃やしたかった。だから手に入った、爆発するこの超能力。彼女がいなかったらモヤして一発で終わってたのによ。しかしこいつ、ガチで感がいいな全然捕まえれないよ。
「ちょこまか動くなよ、雑魚が。」
鼓膜が治るな、爆破する。
「おまえ、使うな。」
へ、
「なんで………」
いや、わからんだろうと思ってたから爆破まで少し間を開けた俺が悪いのだろうが。
「ぴったりで言えるんだよ。」
「そういうもんでしょ、ギフデットって。ギフトとデットで成り立ってる。」
「どっちもメリットじゃねーか。」
「僕にとっては、呪いでしかないけど。ここで死なれると厄介だ。おまえ、車にはねられて死んでくれ。」
最悪だよこいつは、てかこれって即死攻撃だよな。死ねっていったよな。あ、人生終わったーーー。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?