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保健機能食品のなりたちと注意すべきポイントとは?

健康食品ときくと皆さんはどんな印象を持ちますか?
体に良さそう、効果がありそう、どうせ食べるなら体によいものを食べたい
そんな声がきこえてきそうです。
食品の主な機能として栄養摂取、嗜好性(いわゆるおいしさ)、生体機能の維持の3つが掲げられることはよく知られていますがそれに加えて現代では、個人が自身の不調を改善するために食品を選ぶ傾向にあります。
現在の日本では健康維持機能を表示してよい食品として保健機能食品があります。なかでも、昨今特に企業の間で開発がすすめられているのが機能性表示食品です。では、我々消費者は、これら保健機能食品とどう向き合うべきなのか?についての考察をまとめました。


保健機能食品がなぜもてはやされるようになったのか?


保健機能食品とは大きく分けて、栄養機能食品、特定保健用食品(いわゆるトクホ)、機能性表示食品の3つがあります。この3つについては、その健康維持機能面についてパッケージへの表示が許可されています。(その他特別用途食品があり、こちらは国の審査を経て特別の用途表示ができます。)それ以外は一般食品に分類され、効果・機能の表示は不可となっています。

保健機能食品は、食品に分類され、あくまで健常者が摂取するものであるということが医薬品との違いであり、前提となります。ですので通常は消費者自身が自己判断で摂取するものです。よって、そのパッケージ上の表示が摂取するか否かの判断要因の一つとなっていることが予想されます。
先行研究によれば、


機能性食品(原文:functional food  ※機能性表示食品とは異なります。)という概念は、世界の中でも日本がいち早く提唱した(Mark- Herbert, 2004; Menrad, 2003; Side, 2006)。

Functional food. Product development, marketing and consumer acceptance—A review(Siro, et al,2008) 

とあります。

機能性食品は、身体の一般的な状態を改善し、いくつかの疾患のリスクを低下させ、さらにはいくつかの疾患の治療に使用される可能性がある高齢者医療負担が高額になったきたことにより、需要があることが見込まれていた。その後、日本では、1991年に厚生労働省が特定保健用食品の承認規則を導入し、いわゆるトクホとして機能性表示を設定できるようになりました。
日本人の機能性食品への関心はやがて欧米などにも影響を及ぼします。欧米諸国の専門家は、機能性食品は高齢者の医療費を削減できるだけでなく、食品産業に商業的な可能性をもたらすことにも気づきました。

その後日本では2001年施行の「保健機能食品制度」によって栄養機能食品が創設され、2015年4月にはこの制度に新たに機能性表示食品が含まれます。いずれも、機能性を分かりやすく表示した商品の選択肢を増やし、消費者がそうした商品の正しい情報を得て選択できるように整備したと言えます。


保健機能食品の定義の違いと注意してみるべき点

栄養機能食品、特定保健用食品、機能性表示食品。この3つはどう違うのか?

まず、特定保健用食品は保健機能表示が可能であるが、国の審査が必要である。栄養機能食品は栄養成分の機能表示が可能であり、かつ国の審査は不要である。機能性表示食品は保健機能表示が可能であり、国へ届出の必要があるが、あくまで企業責任で表示するものです。
更に、3つの保健機能食品は、想定される利用対象者は、特定保健用食品→健康が気になり始めたもの、栄養機能食品→ビタミン、ミネラル、脂肪酸等の栄養補給・補完が必要な者、機能性表示食品→健康が気になり始めたものを対象としており、いずれも疾病に罹患したヒトを対象にはしていません。これに対し、特別用途食品は病者を対象にした食品です。

機能性評価は最終製品によるものか?

もう一つ、機能性表示をみる上で知っておく必要があるのが、その機能性評価は最終製品によるヒト試験を経たものかどうかということです。

特定保健用食品については、最終製品を使用した有効性と安全性の人間試験を行う必要があります。これにより、最終製品に関する情報を理解することが可能です。しかし、機能性表示食品では、人間試験だけでなく、研究レビューによっても機能性評価を行うことができます。すなわち、原材料が、製品製造段階において何らかの要因(素材の品質、素材の添加・混合、不純物の混入等)において変化する可能性があり、最終製品に添加された量と純度が変化している可能性も否めないということです。

保健機能食品は、あくまで消費者判断で摂取するものである

これまでをまとめると保健機能食品はあくまで消費者判断で摂取するものであり、それが医薬品とは大きく異なる点です。そのため、他の薬との併用摂取による弊害や、過剰摂取なども気をつけなければいけません。また、保健機能食品に記載されている表示事項をよく読むことも大切です。

例えば、機能性表示食品の場合、機能性評価については、最終製品のヒト試験以外にも、当該機能性成分についての研究レビューで機能性を評価することも可能です。但し、その場合それぞれ表記方法が異なってきます。

<最終製品を用いたヒト試験で科学的根拠を説明した場合>
「本品にはA(機能性関与成分)が含まれるので、Bの機能がありま す(機能性)。」

<最終製品に関する研究レビューで科学的根拠を説明した場合>
「本品にはA(機能性関与成分)が含まれ、Bの機能がある(機能性) ことが報告されています。」

<機能性関与成分に関する研究レビューで科学的根拠を説明した場合>
機能性関与成分に関する研究レビューで科学的根拠を説明した場合 (例)「本品にはA(機能性関与成分)が含まれます。AにはBの機能がある(機能性)ことが報告されています。」

些細なことに思われるかもしれませんが、消費者判断で摂取するものであるということを頭に入れ、正しい知識と判断で取捨選択することも大切かとおもいます。
なお、機能性表示食品においては、下記のサイトでどのような安全性、機能性試験を経たのかを確認する事が可能です。

<機能性表示食品の届出情報検索>


参考文献:
食品表示法(平成二十五年法律第七十号)
健康増進法(平成十四年法律第百三号)
消費者庁HP 栄養や保健機能に関する表示制度とは

機能性表示食品等届出に関するガイドライン(改正 令和5年9月 29 日(消食表第 543 号))



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