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アルセウス・ブリムオン 花天狂骨・枯松心中

前回ロストジャローダの記事を書いた時にそこそこ反響があって気をよくしたので、何か結果を出したとかってわけでもないデッキの解説も試しに書いてみようかなと思います。

ここで紹介するデッキは、自分がシティリーグに持って行くかめちゃくちゃ悩んで持っていかなかった方のデッキになります。結果論ですが、マッチングを考えるとこれを持って行くべきだった笑

シティリーグにもっていかなかった理由は、一撃ルギアが苦手すぎる点が看破できなかったからです。苦手対面のルギアがCL直前から増殖してきたので持って行くことを諦めたんですが、実際にはシティリーグ当日はルギアと全然当たりませんでした。ブリムオンで戦いたい対面だらけだったぜ、、!
このデッキは、基本的にはロスト環境で戦いぬくために使っており、ロスト系の構築にはそこそこ強く出れると思っていて、シティリーグが1ヶ月早かったら迷わずこれを持って行ってました。

とりあえずデッキレシピと基本的な立ち回りだけ書いてみます!
立ち回り方は大体ブリーチの京楽秋水が使う卍解、花天狂骨枯松心中(かてんきょうこつ・からまつしんじゅう)と同じです! 何を言ってるのか全然意味がわからないと思うので、順に説明しますね。


ブリーチ71巻より 格闘ゲームの超必殺技みたいな卍解ですね。

デッキレシピ

とりあえずデッキレシピから紹介していきます。

いろいろやってたらこんな感じになりました。
軽ーくだけ、それぞれの枚数の理由や採用理由を説明します

アルセウス3-3
基本的にこのデッキはVガードやかがやくサーナイトでアルセウスを固くして、トリニティノヴァで戦います。二体は使いまわしたいので、3-3で入れました。アルセウススタートしたい気持ちは山々ですが、ブリムオンスタートもそこまで悪くないので、無理にアルセウス4いれなくても良いかなと思ってます。
ロストバレット対面は、相手の切り札がかがやくリザードンかドラピオンVかを見極めて、最終局面をアルセウスでつっぱるかブリムオンを押し付けるかを選ばないといけません。

ブリムオン3-3
コンセプト的に本当は4-4欲しいくらいですが、今の環境だとかがやくサーナイトやエーフィがどうしても欲しいので、ベンチの枠的にもこれが限界だろうと思ってます

エーフィ1-1
こいつ立てるだけでギラティナVstarのスターレイクエムやヤミラミのロストマインにめちゃくちゃ強くなります。意外と殴れるのも良いですね。

イベルタル1
ルギアとミュウへの殺意枠。
特にルギアは逃げる要求を含めてリソースを少しでも減らしたい。

霧の水晶2
すごく偉いです。このカードのおかげで、他のアルセウスデッキより「エネない事故」や「後ろが育たない事故」が少ないのはとても良いところ。エーフィVやブリムオンVだけじゃなくて、かがやくサーナイトも持ってこれるのが良いです。

冒険家の発見2
後ろを複数並べるので、このカードがものすごく良かった。このカードを入れてから再現性がだいぶ上がったので、今となってはなくてはならない1枚

チェレンのきくばり1
ロストインパクトを耐えた後に使いたいですね。一度でも綺麗に使えるとだいぶ有利になります。

いにしえの墓地2
現状だとこれが理想スタジアムです。前環境だとガラル鉱山はさらに良かったので、今後の妨害スタジアムに期待したいところ。とはいえどんなスタジアムが出てもこのカードは数枚使うと思います。

シンオウ神殿2
本音を言うとこれは雪道と並んで貼られたくないよりのスタジアムなんですが、ミュウやルギアに抵抗するために今の環境だと必要かなぁと思っています。環境が変わったらすぐ抜きたい。

そもそもみんなブリムオンのテキスト覚えてる??

ブリムオンVmax、今みたいなワンパン環境では素直に組んで戦うのは少し難しいところもあり、環境で見るカードではないですが中々面白いテキストをしています。
驚くほどみんなが効果を知らないので、ほとんどの試合で勝手にプレミしてくれるのもめちゃくちゃ助かりますね!

素直に読むと、ダメカンのコントロールと、混乱で戦う感じですね

しかしこいつ、実はVstarユニバースで登場した、ファンには待望の「最後のVmaxポケモン」なんですよね。
これってC環境ので言うところのオーロット&ヨノワールGXなわけで、そんなタイミングで弱いの出すわけないんじゃない?と思って試しに使ってみたら、めちゃくちゃ面白くて昨年末からハマって色々組んでました。
今回は花天狂骨なデッキを紹介しますが、気が向いたら他のレシピも紹介します。

花天狂骨な戦い方について


京楽 次郎 総蔵佐 春水(きょうらく じろう さくらのすけ しゅんすい)の刀の力を解放する様子。始解の解号も死神界でトップクラスにオサレ

花風紊れて はなかぜみだれて
花神啼き かしんなき
天風紊れて てんぷうみだれて
天魔嗤う てんまわらう
「花天狂骨」 かてんきょうこつ


さっきから当たり前にブリーチの固有名詞を出しまくってますが、そもそもこの記事を読んでいる人がブリーチをどれくらい読んでるのかわからないので、少しだけ詳しく解説をしておきます。

漫画「ブリーチ」は大雑把に言うと死神が刀の力を解放して悪霊なんかと戦うバトル漫画で、作中には卍解(ばんかい)という刀の力をフルに解放した超必殺技であり最終奥義みたいなものがあります。

で、「花天狂骨枯松心中」は京楽秋水というキャラの卍解です。切り札であり、最終奥義。

この刀の基本的な能力は、相手を「子供の遊びに引き摺り込む」、例えばだるまさんが転んだだとかのゲームのルールを相手に押し付ける能力ですが、卍解は「大人の遊びに引き摺り込む」能力だとよく解釈されてます。

発動させると相手を恋愛の後に心中する演劇のようなシナリオに沿ってオサレに追い詰めることができます。そのシナリオがこのデッキの戦い方ととても似ているので、タイトルに引用しました。

プランと卍解を無駄に重ねて説明してみます。

一段目 躊躇疵分合(ためらいきずのわかちあい)


京楽隊長のダメカンを相手に移し替えてるところ

そして残念なことに、その疵では決して死ぬことはできない

ブリーチ71巻より

このデッキは基本的には普通のアルセウスデッキなので、後攻1ターン目にダメージを与えることはできません。ロスト対面時などは、先攻をとってもウッウのおとぼけスピットでダメージを受けたりもします。
そんなダメージをブリムオンVmaxの特性「まじょのりょういき」で相手にプレゼントしてあげましょう。これによって、ジワジワと回復させて耐久するデッキです。

これによって、相手の打点を減らしつつ、アルセウスの打点がちょっと伸びる所が使ってみるとめちゃくちゃ便利です。
また、レシピのところで「ブリムオンスタートしてもまぁ良い」みたいなことを書きましたが、ブリムオンが「打点補助用のダメカンを持っておく」というのも意外とありなルートなので、この辺はうまいこと使い分けてください。 おとぼけスピットをブリムオンVが受けると、その子が打点補助要因になってくれたりします。

二段目 慚傀の褥(ざんきのしとね)


なにげに口上が5・7・5になってるところも良いですね

相手に疵を負わせた事を悔いた男は
慚愧の念から床に伏し
癒えぬ病に 罹ってしまう

ブリーチ71巻より抜粋

基本的には「一撃で倒されない」こと「技の効果を受けない」ことと「小さいダメージを無かったことにする」動きを基本にした特殊耐久アルセウスデッキなので、かつてのアルセウスジュラルドンの変形のようなものだと思ってもらえれば認識に間違いないかなと思います。しかしながら地味に強いのがこの「ダメカンを移し替える」という効果で、この効果のおかげで色々な分岐や戦術があります。
まず、ブリムオンVmaxを二体立てたらダブルターボ付けてもアルセウスのトリニティノヴァの打点が220まで出せますし、ダブルターボの付いてない二体目アルセウスは実質240出せたりします。
アルセウスVstarというポケモンの元々の高耐久と重なると、これがめちゃ使いやすいのです。

例えば、裏のポケモンVをボスで呼び出して、ダメカンを相手にプレゼントする事で打点を220に伸ばしてトリニティノヴァで倒したり。
もしくは先に180くらいダメージを与えたポケモンVをボスの指令で呼び出して「まじょのりょういき」で倒すことで、ヨガループみたいな動きをすることも可能です。(この動きがしたくて耐久デッキの割に少しボスとセレナを厚めにしたいと思っています。)
逆に一発で倒しちゃう非エクのポケモンには決まりにくい動きですが、ポケモンVでこれができるような綺麗な打点の噛み合いがこのデッキのよいところだなと感じています。本当は非エクにもガンガン決めるためにかつてはキクコも採用していましたが、そんなことしなくても勝てるのでやめました。

それだけじゃなくて、例えばヌメルゴンとかレジエレキVみたいなダメージマイナス80みたいなポケモンにも、「打点は減るけどダメカン4つずつ上げる」なんてことになれば向こうの計算は狂いまくりです。

可能であれば、普段の対戦ではこのデッキの安定感を生かして二の段 慚傀の褥までをうまく使って押し切りたいところ。ギラティナ相手の場合などはジャッジマンとボスを繰り返しながらのこのあたりの動きまでで結構いけます。

しかし相手によってはこれだけじゃコントロールが足りないケースも多く起こります。
ピンチになったら、腹を決めて三段目にいきましょう。


三段目 断魚淵(だんぎょのふち)


ボクら身投げしたんだよ
幾ら羽搏いたって後の祭りさ

ブリーチ71巻

たとえば、、、目の前のルギアを倒しても、相手の後ろにバンギラスVが構えていた時や、雪道を貼られた状態でスターレクイエムを構えたギラティナVstarがいて解決する手段がない時など、、、ミュウやルギアにはイベルタルの「はかいのさけび」でリソース切れを狙う動きもありつつも、もうイチかバチかブリムオンVmaxのキョダイテンバツに賭けるしかない局面も結構あります。これが三段目。

なにげにエーフィもブリムオンもダブルターボに対応しているのがめちゃくちゃ良い

こっからもうまじで心中局面です。
相手のコインの裏を祈ってください。
(心中が早い!)

とはいえこれが本当に馬鹿にできなくて、例えばバンギラスに150ダメージとスタジアムか特性でダメカン20とかを与えて、相手が混乱に失敗した場合、次のターンに「まじょのりょういき」だけでバンギラスを落とせるところまで行けちゃうのです。まぁ相手が後ろに二体目のバンギラスVを置くだけで結構きついので、ヤバい事態には変わりはないんですが、多くのケースで「逃げるを要求する」のがこの技の良い所。経験上、みなさんエネを切ってでもこんらんのコインを嫌います。
やばい状態からギラティナに勝つときなんかも、逃げるを繰り返しての相手のリソース切れは結構おこるので馬鹿になりません。アルセウスギラティナなんかは特にリソースがなくなりやすいので、雪道が無限にある時はゴリゴリに混乱を押し付けましょう。こういう長期戦になればなるほど、魔女の領域が良い感じに働くのもよいですね。

できる限りシンオウ神殿やはかいのさけびなんかも合わせてリソース切れを狙ってほしい局面。「お互いの霊圧がなくなるまで、湧き出る水に身を投げる」っていうのと、エネを枯らすところもめちゃくちゃかけてます。霊圧(エネ)が尽きるまで混乱対決です。枯松心中だし。



それでも、、! あと一歩の打点が足りなかったりしたら最終手段で〆の段にいきましょう。

冷えた水面に身を投げりゃ
覚悟の凍てつく事もある
だけどそいつはあんたの我儘
浅ましいにも程がある
誓った男の浅ましさ
捨てて逝かぬは女の情け

女の情は如何にも無残
あたける男に貸す耳も無し
いとし喉元光るのは
未練に濡れる糸白し
せめてこの手で斬って捨てよう
無様に絡む 未練の糸を

此にて大詰
〆の段

ブリーチ 71巻より

〆の段 糸切鋏血染喉(いときりばさみちぞめののどぶえ)

・・・とか言ってますが、何の工夫もなくエーフィで突っ込んでいくだけです笑
でも、ルギアやアルセウス〇〇なデッキには結構な打点を与えることができるので、これも忘れないようにしておくと勝ちが拾える試合も結構あります。打点が240だとしてもブリムオンが40点くらいは補助してくれる時があるのもいいですね。

ロストへの最大の対抗策であり、特定の局面ではアタッカーになる偉いカード

上記のプランを通して、耐久しながら打点を伸ばしたり、回復したり、混乱を押し付けたり、エネを破壊したり、、、っていうデッキです。

ワンパンでボカーンってデッキじゃないので人は選ぶと思うのですが、使ってみるとこれはこれで楽しいポケモンカードができるし、有利対面にはとことん強いので興味がある人は是非使ってみてほしいです。

イメージ的には、アルセウスの卍解がブリムオン(花天)とエーフィ(狂骨)ってかんじかなぁ


気が向いたらシティリーグで使ったドラピオンデッキも記事にするかも