予備校をさぼって遠くに行った時の話

浪人してるんだからお勉強するのが当たり前じゃないかほんとそうだとおもうし当時の私にいまの私はがっつり説教くらわすレベルなのだけど根が不真面目だし手を抜けるところは全部抜いてやろうで当時は生きてたし今もその気はかなり残っててというか昔よりその度合いが大きくなってるのではないかとも思いやっぱりこういうのは変わらないもんだと思うここまで句読点なし。句読点ないほうがかっこいいな。

デイパックにその日のテキストをつめてお母さんお父さん行ってきますと原付にまたがり途中までは予備校に行く気満々なのだけど、ついふらふらと、なぜかふらふらと、途中の国道を逆に曲がっていくのでありました、ここ中原中也のアレとか高田渡のアレな、気が付くとそこは砂浜の広がる海。

平日の昼間の真夏でもない海にはほぼだれもいなくて、私も何をしていいかわからないのだけど、まあすることと言えば、砂浜に打ち上げられた流木や枯草や小枝を集めて焚火じゃないですか人情として。当時すでにタバコを嗜んでいたのでライターはもっている、いやー、焚きつけになるような紙ないかな……ふっふっふ、あるんだよ鞄の中には紙がいっぱい。(ここイッセー尾形の『記憶喪失 駐車場』の「あるんだよここには鏡がいっぱい」の雰囲気で読んでください)

ある程度焚き木になるようなものがあつまって、大学ノートの裏表紙から一枚目を破ってねじって丸めて焚きつけにする。うまくつかない。風が強いせいもある。どうしよう。

そうだよもっといい燃料があるんだよwwwバイクの燃料キャップをまわして外し、中にねじった紙をさしこんで染み込ませ、着火させるとそれはいとも簡単に三十分後には巨大な焚火になる種火として機能したのだった。結構焚火をやってた。かなり長時間やってた。楽しかった。

すす臭いのが親にばれないようにしてその日は帰宅した。

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