(2)共通テスト漢文の問題文を白文を読む練習に使ってみようのコーナー
前回、
共通テスト漢文の問題文を白文を読む練習に使ってみようのコーナー(1)|カワイ韓愈 / 카와이 한유|note
の続き。
もっとさくさく進んだ方がいいんでしょうけど、今回私がやりたいのは、「高校ぐらいまでは漢文の授業あったし入試でも使ったし、返り点の仕組みはまだうっすら覚えてるぞ」の方々でも白文は練習すれば読めるもんだよそこそこ、を目指してるのでかなりゆっくりやりますよ。
自古以來
君者 無不思求其賢
賢者 罔不思効其用
然
兩不相遇 其故何哉
今欲求之 其術安在
自古以來
「古(いにしえ)より以來」と読むのがスタンダードな読み方、「以來」がついてない文章も頻繁に出てきますので、こういうのは決まりきった言い回しなのでそのうち覚えます。意味「昔から」
君者 無不思求其賢
「君は其の賢を求むることを思はざることなし」ここで使われている「者」ですが、入試問題では「君タル者」と読ませていますけど、そう読んでも構わないですし、「君者」と音読みしてもいいんですけど、私らにはさほど次の「賢者」ほど馴染みがある熟語じゃないので、私はその読み方をとらないです。じゃあ「君タル者」が最もいいかというとそういうわけでもなくて、「者」という文字は人間以外にくっついて「~するとき」「~すること」と送り仮名をつけたり副助詞の「AはBである」の「は」と読んだり「~とは」と読んだりします。何が何でも「~タルモノ」じゃなくていいです。上についてるものでいろいろ変わります。目印です。変体仮名の「は」は「者」です。あと、読みのなかに「コト」が二回も出てきますが、個人的にはかっちょわるいです。どっちもなくてもいいです。「君は其の賢を求むるを思はざるなし」の方がスマートです。直後に同じような文がくるので「~なく、」とした方がいいですけど、別に「~なし。」でもいいです。そのくらいゆるいです。
賢者 罔不思効其用
「賢は其の用を効(いた)すを思はざるなし」上と同じ。試験問題では「賢ナル者」と読ませてますが「賢は」でも構わないです。どっちかに統一しときゃいいんです。「罔」という字は見慣れませんが調べてみますと多くの意味がありますが、
上と同じなんですからわざわざ別の読み方をしなくてもいいです「無」にしときます。読むときってだいたいこんな感じです。「効(いた)す」は読めないわ、と思わなくても大丈夫、だって上と同じ構造で上の方は君が賢臣を欲しがってる、レベルの意味なんだから、それに合わせるレベルで「賢のほうも名君の下で働きたい役に立ちたい実力を発揮したいと思ってるんだろうなあ」くらいの意味だろうと想像して「其の用を効す」の意味や読み方を決めりゃいいんです。
然 兩不相遇 其故何哉
今欲求之 其術安在
「然」ですが、これも目印。「然れども」とか「然れば」「然らば」「然り」と読んだりしますが、これは日本人の都合でそのように送り仮名をかえているだけです。漢文の送り仮名ってのはさっきの「タル」とかもそうですが、基本、日本人の都合です。今回はこの前に「君主は賢臣を欲しがってるし賢は名君のところで実力発揮したいと思ってる」という意味でしたから、この「然」の下に「だから名君の下に賢臣ばかりいるし、賢はだいたい名君に採用されやすい」みたいな内容がきていればそりゃ読み方は「然り!」とか「然れば」でいいんですけど、果たしてどんな内容がきているのか!答えはCMのあと!
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