大学に出した空気階段のレポート。

サブカルチャー論Bという授業でなんでもいいから自分の2番についてレポートを書け、という課題が出た際に書いた文章をどこにもあげれないのでここにあげることにした。

1番を2番と装って書いてもいいから、という担当講師の言う通りにして、最近イチオシの芸人さんであふる空気階段について出来るだけ客観的に書いたつもりだ。が、しかし良さを伝えたいあまりその視点は途中からどこかへ行った文章になってしまった、謝罪。

今回はお笑いコンビである空気階段について書く。吉本興業に所属し、2012年に結成した鈴木もぐらと水川かたまりからなる主にコントを行うコンビだ。彼らは一昨年と昨年の2年続けてコント界における賞レースの最高峰キングオブコントのファイナリストになった実力派若手コンビである。

昨年のキングオブコントでのキャッチコピーは〝不可思議世界からの誘い〟でその名の通り独特の世界観と設定で繰り広げられるコントが売りのコンビだ。ちなみにネタは大方、水川かたまりが書いている。

ここ数年のコントを行うコンビによくみられる傾向として、どちらか一方がツッコミ役、ボケ役と固定するのではなくネタによってそれらが変化する形式があるのだが空気階段もその形式をとっている。
鈴木がサングラスや帽子を着用しているときはボケ、水川が学ランを着用している、あるいはリコーダーを持っているときはボケの場合が多い。

初めて空気階段のネタを見た際に多くの人が身長165センチにして100キロをゆうに超える鈴木もぐらの方が目に留まるだろう。
さらに鈴木もぐらがボケである場合、その独特な風貌としっくりき過ぎているキャラクター、そしてその類い稀なる演技力に圧倒される。
しかし、先ほど述べたようにネタは水川かたまりが書いているためそのキャラクターは全て水川が生み出した笑いの賜物だということを忘れてはいけない。

また、水川自身がボケであることもありイントネーションが不安定でサイコパス感漂うキャラクターも見所の一つだと私は思う。相方である鈴木の容貌と良さを最大限に活かしたキャラクターを生み出し、自らを客観視して自分に合ったキャラクター、そしてコントを作る水川の才能にも注目したい。
よしもとの養成所で漫才の授業の際に怒られたのが嫌だったからという理由でコントの道を選んでくれた水川にも拍手をおくりたい。

彼らは動画投稿サイトのYouTubeに単独ライブのネタなどをあげている。その中でコントにはタイトルがあるのだが、タイトルのセンスが絶妙だということも魅力として挙げられる。ネタを見る前にタイトルを見てもあまり想像が出来ずしっくり来ないことが多いが、ネタを見終わった後に必ず納得できるタイトルがつけられている。

正直、空気階段のネタは老若男女全ての世代に向けたネタではなくどちらかというと芸人サイドにウケるようなコアなものが多い。
それは、700万円の借金がありながら妻子がいる鈴木と、公開プロポーズをしたにもかかわらず11ヶ月でのスピード離婚という芸人として面白すぎる美味しすぎる快挙を果たした水川の2人だからこそ確立させた世界観だからなのではないだろうか。

そんな鈴木もぐらと水川かたまりの常人では考え難い癖が強すぎるバックグラウンドが彼らの雰囲気や笑いに引き込まれる最大の原動力になっていることが彼らのネタを見ればわかるだろう。

昨年のキングオブコントでは私が長年応援していた一推しのコンビであるジャルジャル が悲願の優勝を遂げたので、今年は空気階段の優勝を願うばかりだ。

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