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超短編小説「続・皮茶パパストリート」


皮茶パパのライブハウスが旅行業に業態変更したことで皮茶パパストリートが以前のように賑わいを取り戻した。
シャッターを下ろしていた豆腐店も息子が新商品の豆腐を開発してリニューアルオープンしていた。
皮茶パパが城スキー店長と伴に豆腐店を訪れたときのこと。

店長「この新商品の豆腐にはDHAが400mgも含まれているそうですよ」
皮茶「なんと400mgも!記憶力の維持につながりそうですね」
驚いた皮茶パパは、いつものオーバーリアクッションでバランスを崩してしまい豆腐の角に頭をぶつけてしまった。
その瞬間、宇宙人に消されていた記憶が再び呼び戻された。
高2の夏に祖母の実家の温泉旅館で遭遇したUFOに消された記憶があった。
大気中では、飛行機でさえも爆音がするのにUFOにいたっては、あの大きさスピードでまったく音をたてない。
なぜなら、UFOは空中に映写された立体映像だからだ。
パイロットは映写元でコントロールするのでUFO本体に実際には搭乗していない。
しかし、UFO本体から行き先の映像を見ることができる。
また、静止すればアバターで現地にも行くことが出来る。
こうして、皮茶パパは城スキー店長と当時の江戸城を上空から見下ろしていた。
皮茶パパが城スキー店長のためにイメージした高2のときの記憶は、UFOに消された記憶とほぼ一致していた。

現時点では、光よりも速いものは発見されていない。
しかし、われわれ人類の子孫であるPエイリー(宇宙人と称される)が手にする光よりも速い物質により皮茶パパストリートは永遠に繁栄するかもしれない。

おわり

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