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合氣神社例大祭 開祖・第二代道主慰霊祭 参拝記

全写真撮影:筆者

【註】現在は「気」のお字が一般的ですが、
あえて旧字の「氣」とお書きしております。


ごきげんよう。
久方ぶりに記事をお書きいたしました!
みなさま、いかがお過ごしでしょうか。

さて、昭和の日の祝日であります4月29日(月)
茨城県笠間市(旧岩間町)に鎮座いたします
あい神社にて午前11時より
合氣神社例大祭
開祖・吉祥丸きっしょうまる第2代道主 慰霊祭
が執り行われました。

神道青年全国協議会』ウェブサイト
年中行事と神社」より転載。
【筆者註】戦前は「てんちょうせつ」と申しておりました。
ジャパンナレッジ』ウェブサイト
昭和の日サンプルページ」より転載。

合氣神社は、合氣道の聖地
大祭・慰霊祭は毎年この日に執り行われ、
全国各合氣会の方々が参拝されます。
私は所属する同好会のみなさんと参拝いたしました。

昨年3月に合氣の道に入りまして、御挨拶も兼ねて大祭参拝いたしましたので、2度目の参拝でございます。

昨年より参拝者は多く、より賑わいのある大祭でございました。

当日は大祭とあわせて、
開祖(創始者)・植芝盛平おう吉祥丸きっしょうまる第2代どうしゅの慰霊祭が執り行われます。

第3代もりてる道主のお話によりますと、本年は開祖がお隠れになられて55年、吉祥丸道主がお隠れになられて25年となる節目の年とのことでございました。

開祖:明治十六(1883)年12月14日~昭和四十四(1944)年4月26日
吉祥丸道主:大正十(1921)年6月27日~平成十一(1999)年1月4日

祭典のご奉仕は、開祖と御縁が深い
教派神道連合会・宗教法人おおもと東京宣教センターさま経由で執り行われております。

私が大學で学び実践している神社神道祭式のお作法との違いを知ることができる貴重な機会でもあると思いましたので、今回は見学も兼ねて祭典のご様子を拝見できる所から参列いたしました(昨年は反対側にて参列)

なので、個人的勉強も兼ねてとなりますが、昨年と本年撮影したお写真をおあげしながら、当日頂きました「次第書」を踏まえて、見聞したことをお書きしようと思います。

次第書
不覚にも祭典修了後に落してしまいお汚れしてしまったので
祭典前に撮影したお写真をおあげいたします。
お写りがよろしくなくてすみません💦


ご興味ある方はよろしければ、どうそご一読くださいませ。


合氣神社のご紹介

合氣神社は、開祖個人でこんりゅうされたていないしゃ

茨城県笠間市吉岡の地に鎮座。現在は植芝家所有で、
公益財団法人合氣会 茨城支部道場 が神社の管理をされております。


【注意事項】

合氣神社は宗教法人ではありません。
いつでもどなたでも、ご参拝できますが、
「おふだ・お守り・御朱印」はありません。
社務所・受付窓口はありません。団体個人祈祷はできません。
お賽銭箱もありませんので、ご注意ください。

合氣神社
拝殿
本殿
境内は木々に囲まれております。
井戸
開祖はここで毎日みそぎをされていたそうです。
開祖 銅像
開祖 道歌碑


【御祭神】

のおおかみ(氷川神社 御祭神) 
たけみかづちのおおかみ鹿島神宮 御祭神) 
ぬしのおおかみ香取神宮 御祭神)

【開祖・植芝盛平翁の守護神】
さるひこのおおかみ
のおおかみ熊野本宮大社 御祭神) 
くにりゅうおう 
りゅうだいごんげん 
ぢからおのみこと 
あめのむらくもりゅうおう 
わくむすひのみこと 
竜王 大権現 大天狗 大菩薩等 四十三柱の大神


【境内にある由来記】

お文字見づらいかと存じますので
以下にお書きいたします。

合気神社 由来記
合氣神社は世界でただ一つの合氣道に関わる神社であり 
合氣道開祖・植芝盛平翁が建立。昭和十八年晩秋に完成しました。
須佐之男大神 武甕槌大神 経津主大神をはじめ 
開祖 植芝盛平翁の守護神 猿田彦大神 国津竜王 九頭竜大権現 手力男命 天叢雲九鬼沙牟波羅竜王 家津美御子大神 稚産霊命の他 竜王 大権現 大天狗 大菩薩等 四十三柱の大神様が祀られており、
年一度の例大祭は四月二十九日に執り行われ、日本国内は勿論、
海外からも多数の合気道修行者が訪れ、開祖及び吉祥丸二代道主を偲び、
合気道の発展、道場の安全、技術の向上と共に世界の平和を祈願します。


【御由来】

開祖 植芝盛平おうは、
昭和二(1927)年 44歳の時に一家で上京。

昭和十七(1942)年58歳の時、はつ令夫人と共に
茨城県岩間町に転居されました。
同年「合氣道」と正式に呼称されたといわれております。

そして36畳の道場を建立。
合氣神社神殿は昭和十八(1944)年晩秋に建立されました。

その後「和の武道」としての合氣道を完成なされまして
神髄を極め続けられました。


開祖はこの地を合氣道の産屋うぶやと称されまして、
聖地と相成りました。

その後、合氣道の普及をなされまして
昭和四十四(1969)年4月26日午前5時、この地にて
お安らかにかむられました(御逝去) 享年85歳。

同日、生前の合氣道創始の功績とその普及の功により
しょうくんさんとうずいほうしょう」を授与されました。

さらに御生地である和歌山県田辺市の名誉市民および茨城県岩間町名誉町民の称号を受けられました。

合氣神社までの道のり

JR東日本 常磐線 岩間駅東口より徒歩約10分の所に
合氣会茨城支部道場があり、道を挟んでお向かいに合氣神社がございます。
地図リンク

JR岩間駅東口前


駅東口前には、開祖の銅像がございます。
この日は撮影待ちの方々が並ばれておりました。 

駅を背に大通りを進んでまいりますと、
歩道の所々に開祖のお写真と道歌のが5基ございます。





しばらく直進いたしますと神社ともりが見えてまいりました。
こちらを右折いたします。

【注】時折お写真左下端に赤く写っている個所があるかと存じますが、
現在のスマホカバーにしてからよく起きている現象です💦
怪現象写真ではございませんのでお氣になさらず~🙇💦

到着!既に多くのご参拝方がいらっしゃいました!



道を挟んで向かい側に道場がございます。

道場出入御門向かって右隣には、
NPO法人 岩間神信合氣修練会 の建物がございます。

こちらは、開祖の直弟子で23年お仕えされた、
故 齊藤 守弘 九段(昭和三(1928年)年3月~平成十四(2002)年5月13日)が
開祖お隠れ(逝去)後、神社の宮守りをされながら、
開祖から直伝されたという合氣技法を教授されておられましたが、
合氣会本部の技との相違点が多かったため「岩間スタイル」と称され、
別けられるようになり現在に至っている会で、現在 本部道場は違う場所にございます。聞くところによりますと、昔はここに道場があったそうなのですが移転されたとのことでした。

【参考動画】

視聴時間 約14分

配信元:YouTube『BUDO JAPAN CHANNEL』チャンネル

道場敷地写真

昨年と本年撮影いたしました
道場敷地内のお写真をおあげいたします。

当日は道主以下関係者のなおらい会場となっておりました。

道場のお側にお祀りされていた祠。
参拝後、とびらかいされておりましたので拝しました。

円い御石がお祀りされておりました。
寄贈されたカレンダーベル
道場向かい側あたりにございますお勝手。
当日はしんせんじょとして使用されているようです。
謎のお石がございましたので思わず撮影。

祭典の話

さて、お祭りのお話に入ります。
当日は御社殿のお扉が開けられ、
御神前のがあげられるなどの祭場ご準備がなされます。

下のお写真は、昨年の令和五(2023)年のお祭り後に撮影した時のものでございますが、御社殿のご様子がわかるお写真かと存じますので、おあげいたします。

はい殿でん
御神前 向かって右側は
しゅばつ(おはらい)を行うはらえ
左側はれいしゃ

私たち各会参拝者は、御社殿の周囲にて参列いたします。

こちらは開始前のお写真
令和五(2023)年撮影

この日は気温が高く、祭典中に倒れられた御婦人や、
しゃがみこまれる殿方もおられました。

祭典のご様子をご覧になられたい方は、以下にございます
例大祭動画」より御視聴いただけます。


午前11時よりお祭りがはじまりました。
次第順にお話いたします。

【祭員入殿】
てん(司会)は、支部スタッフさんにより
マイクを通してなされました。

祭員からさんしん
先導(さいしゅ御案内役) はおらず、
斎主先頭で参進されておりました。
(神社神道では、数名でご奉仕する際には先導はおります)

令和五(2023)年 撮影

祭員のおあとに、植芝もりてる 道主、
植芝みつてる本部道場長、ご令孫が参進。

令和五(2023)年 撮影
入殿
令和六(2024)年 撮影

みなさまちゃくしょう(お椅子に座る)
祭典がさいこうされます。

祭員は4名。女性1名おられ笏法でした。

御神前・御霊前は、れい(正座で行う)のお作法。

令和六(2024)年 撮影

はらえ式行事】

祓式行事次第は、
降神の儀、祓詞、しゅばつ(おおぬさ祓)、昇神の儀
降昇神詞・祓詞ともに祓戸大神四柱等の御名を宣られておりました。

拝礼作法は、二拝四拍手、奏上、四拍手一拝
と記憶しております。

はらえぬしはらえことば奏上役)はらえへ進行、ちゃく
けいひつしょやくはらえへ進行、座後著座。降神の儀へ

警蹕所役はちゃく座後、けいひつ終えるまで、ずっとはい(きょはいとも) されまして、
降神・昇神の際に「オォー」とけいひつ一声がかけられました。

けいひつとは
しゅつぎょにゅうぎょなどに際して、諸員をいましめ、つつしませるための発声(中略)
祭式では本殿のとびら開閉、降神・昇神、およびぎょのときなどに行なう。
警蹕は「オ」の音を長くのばして発する。

出典::沼部春友・茂木貞純編著『新 神社祭式行事作法
百頁より引用
見えづらくて申し訳ないのですが
柱辺りにちらっと坐拝している警蹕所役が見えるかと存じます。

けいひつ後、警蹕所役は本座へ戻り
祓主は、祓詞奏上。本座へ
その後、大麻所役による修祓がなされます。


斎主 修祓
大麻祓は、右を強く振られている音が印象に残りました。

修祓後、祓主、祓戸へ進行、著座。
けいひつ所役、祓《はらえ》へ進行、座後著座。昇神の儀へ

祝詞のりとそうじょう

【お作法】
・二拝四拍手
・祝詞お文字の方を下に向けて開く
・押合わせ 深揖
・奏上
・押合わせ 深揖
・四拍手一拝


たまぐしほうてん

玉串は目通り(目の高さ) で捧持されておられました。
(神社神道は、胸の高さで左高で捧持)
また、玉串はお榊ではありませんでした。
(確認取れず何かは不明)

お写真は、斎主玉串拝礼です。


次に、道主以下御家族拝礼

道場長・令夫人・ご令孫
玉串拝礼

次に、各代表者拝礼

各代表者のご拝礼時には
玉串あんせつされまして
案前でご拝礼されます。

私たち一同は、最後に拝礼された代表者にあわせて
二拝四拍手一拝いたしました。


【一同かみごとそうじょう

こちらを見ながら、全員で「神言」を奏上。

司会が申す
「浅く一礼、深く一礼、四拍手、神事奏上、四拍手、深く一礼、浅く一礼」のお作法にあわせて一同奏上。

私のお側におられたおきなが、大きな声で先に奏上されるので、
少し氣になってしまいました💦


【祖霊奉告】
奉告の祝詞が奏上されました。
警蹕はありませんでしたが、祓式同様に座後にて坐拝されておられました。


【慰霊祭祝詞】

開祖・きっしょうまる道主への慰霊の祝詞奏上。

神社神道の慰霊祭では「さい」と
申しております。

祝詞紙は、スタッフが案上に進めておりました。


【玉串ほうてい
玉串奉奠と同作法。


【一同あま祝詞のりと
上掲の神言奏上と同作法にて、
全員で「天津祝詞」を奏上いたしました。


【祭員退殿】
祭員が退殿されました。

令和五(2023)年 撮影
令和六(2024)年 撮影

【主催者挨拶】
道主御挨拶。
私の前に立って撮影されるスタッフ方や参拝者がいらしたりしたので、
撮影できませんでした。

ご様子をご覧になられたい方は、以下にございます
例大祭動画」の18分10秒あたりから御視聴いただけます。

御挨拶後、御家族、各代表者が退殿されました。


【奉納演武】

すばやくしょう(お椅子) が下げられまして、
道主・本部道場長による奉納演武がはじまりました。

道場長演武は(座ったままで行う技)ということもあり、
上手く撮れておりませんでした。

令和五(2023)年 撮影

令和五年 奉納演武動画

昨年の奉納演武動画があげられておりましたので、
ご紹介いたします。

ご覧になられたい方は、よろしければ御視聴くださいませ。

本年の奉納演武は、以下にございます
例大祭動画」の21分から御視聴くださいませ。


【令和五(2023)年 合氣神社例大祭 奉納演武】

視聴時間 約8分20秒

配信元:YouTube『ogawamakoto』チャンネル

【祭典修了】
そして、祭典は修了。

道主御一家

なおらい 会場となる道場の御庭へ移動。


てっせん
スタッフのみなさんでしんせんがお下げされる(撤饌)と同時に、
お片付けがなされまして御社殿扉は閉められました。

令和五(2023)年 撮影
おまつりのあと
令和五(2023)年 撮影

お下げされた御神饌は、道場敷地内にある
お勝手兼神饌所へ運ばれました。

令和六(2024)年 撮影
通られた時に思わず前方へ
「お後ろ御神饌通りまーす!」と
大声で申してしまいました(笑)
お勝手兼神饌所
令和五(2023)年 撮影

なおらい

祭典後は、御開きの直会が道場敷地内の御庭で行なわれました。
お外で頂くお酒とお食事はとても美味しく!景色も美しかったです!

お赤飯は一人で頂くには量が多かったので半分頂き
紅白まんじゅうとご一緒にお持ち帰りいたしました。
直会のご様子

お食事いただいたあと、道主が各会方と記念撮影をされておられ、
当会とも記念撮影をしてくださいました。
お側におられたご令孫が道主にお呼ばれされまして、ご一緒に撮影。
ありがとうございました!

そして、御開きとなり解散となりました。


例大祭動画

最後に
当日祭の動画があげられておりましたので、ご紹介いたします。
大幅にカットされておりますが、祭典のたいだいのご様子をはじめ
奉納演武(ノーカット)がご覧いただけます。

ご覧になられたい方は、
よろしければ御視聴くださいませ。

【令和六年 合気神社大祭、合気道道主植芝守央、植芝充央奉納演武】

視聴時間 約30分
奉納演武は21分~

配信元:YouTube『つくば学園合気会』チャンネル


お話は以上となります。
ご拝読くださり、ありがとうございました。拝