やってきた初日とコンセプト

冷蔵庫部屋から温泉、地味営業から進路相談と経て、やってきました9月1日。
どんな気持ちだったかなぁと思い返すと、たぶんそんな緊張はしてなくて、たぶんザワザワ感もなくて、なんかその前後の日常が続いている感じだったような。

その理由は、やっぱり地味で地道な営業のおかげ。
「面」は売れてて、生徒の皆さんともコミュニケーションできてて、進路相談で数人からは「行ってみます」と言われていたので、「まぁ0人ってのはないよな」という安心感があったから。

公営塾オープン日から継続的に続けてきたこと。それは活動記録ブログ。
と言っても、まぁあんな継続的に書き続けてきたことなんてそれまではなかったので初期は簡単すぎてなんじゃこれ状態だけど、だんだんと文章が長く、要点を捉えられるようになっていく変化も今となっては面白い。

その記録を3年経った今読み返しながら、3年間で得た学びや気づき、経験をもとに改めて考えていく備忘録。「これは今でも大切だと思う」ってこともあるだろうし、「これは瞬間的なことであって、そんなだなぁ」ってこともあるだろうし、「これは今改めて考えると、他の場面でも活かせる要素があるぞ」ってこともあるような気がしている。

ということで、9月1日、2日のブログ
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9月1日木曜日
この日、いよいよ本格的に黎明学舎の活動がスタートしました!

写真は、新潟日報9月1日号の記事です。私は、黎明学舎用、自分用、両親に送る用に3部買いました( ̄ー ̄)ニヤリ 2人の関西コンビで頑張ってまいります(笑)

画像1

画像2

この日は、午前中に全校集会で挨拶をさせていただきましたm(__)m
そして、学校から全校生徒にチラシも配布していただきました。

そのおかげで、20名近くの生徒が見学に来てくれました!

写真は1階の教室で、2年生の4名は最後の1コマ集中して勉強してくれていました♪

画像3

9月2日金曜日
前日に引き続き勉強しに来てくれた生徒、新しく見学に来てくれた生徒、合わせて10名ほどの生徒が来てくれました。2年生のある生徒は、最初から最後まで4時間勉強しました!!

あの頑張っている姿には、本当に心を打たれました♪

最後に…
この度、無事に黎明学舎をスタートすることができました。4カ月間、準備に携わってくださった阿賀町の皆様に深く感謝申し上げます。今後ともよろしくお願い致します。

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地味営業のおかげで、生徒や教員の皆さん一人ひとりにアプローチできたし、9月1日の全校集会で大多数同時にアプローチ出来た。「点」と「面」の営業が出来ていたことで、初日から20名の見学者につながったのだろう。

こんな初期を振り返って思うことは、「あんま調子に乗るなよ」ってこと。初めての取り組み、特に町の事業となるとそりゃ新聞にも取り上げてもらえるし、集客も珍しさで多くなるし、ソトモノである自分にも興味を持ってもらえる可能性は高くなる。けど、それは一過性のものであることが多い。なので、そんな初期独特の話題性を自分たちへの興味関心・評価と捉えてドヤってしまうと絶対に途中でうまくいかなくなる。そんな時期だからこそ「謙虚さ」が大事だと思う。

この次のブログは2週間後なんですが、その間どんなことをやっていたかということはまた次回あたり。

その2週間の間、何を指針に色々やっていたかというと冷蔵庫部屋でつくったコンセプト。私たち2人が決めたこの公営塾「黎明学舎」の初期コンセプトは

Challenge

いや〜、ありきたり、と思うけれどちゃんとした理由がある。

8月中できる範囲でヒアリングした中で印象的だったことは、親や先生が言うからなんとなく進路を決める、別に興味や関心ごとなんてない、何かを学ぶことや経験することなんてめんどくさいetc、そんな感じのことだった。

けれど、進路相談など1対1で話してみると「今のままではいけないと思ってる」「今の自分をどうにかしたい」「このままの状態で進路を決めて大丈夫か不安」といった本音が出てくる。

みんなのそんなモヤモヤした黒に近い感情の中に、一筋の光を灯すようなサポートがこの公営塾で出来たらいいんじゃないかなぁ。

そんなことを思ってあれこれ考えていると、ふと高校パンフレットだったかチラシだったかHPだったか何かに目が行った。そして、高校の名前「黎明」という意味ってなんだったっけ?という考えになってググると

黎明=新しい事柄が始まろうとすること

という意味が出てきた。その瞬間、これをコンセプトにすると直感的に決めた。

公営塾「黎明学舎」コンセプト
Challenge REIMEI

この場所でチャレンジする。
新しい学びや体験を得て、新しい自分の興味関心、価値観に気づき、自身の進路をジブンゴトとして考え、その実現に向けて高校生生活を過ごすことが出来たら素敵だなぁと考えたからだ。

そのために、私たち2人もチャレンジする。その姿こそが一番の教材だと思った。「俺はもう大人だから新しい挑戦はしない」「知ってる知識を教えるだけだ」と生徒に年齢でマウント取るようなイケてないおじさんにはならないよう強く約束した。

ちなみに、その裏にはちょうどその年にリリースされた欅坂46の「サイレントマジョリティー」の歌詞に共感していたからかもしれない。そうじゃないかもしれないけど、そうであってもおかしくない。(たしか初期はやたらとひとり作業中にBGMとして聴いてたようなw)

その「チャレンジ黎明」をコンセプトにこれからの時間を過ごすことになる。

つづく

PS:今となってこのコンセプトは微妙だったかもしれないと感じている。
「挑戦」の先には「成功」もあるが「失敗」もある。「失敗」があるってことは「挑戦」が怖くなる、そう感じる生徒もいただろう。それを個人の性格で調整して伝えていけばいいんだろうけど、全体に掲げる言葉としては強過ぎたのかも。

もしかしたら、生徒からも「なんか外から来たあの人たち、挑戦挑戦言ってて暑苦しい、プレッシャー半端ない」とか思われてたのかもw

今全体に掲げる言葉を考えるなら「挑戦」ではなく「実験」にするかもしれない。全ての行動は実験であるため、うまくいかなかったとしてもそれは「失敗」ではなく単なる「実験結果」にすぎない、データが取れてよかったね、と言えるから行動に移すハードルが低くなる。そんな感じ。

個人に伝える分には言葉はその都度変えていけばいいけれど、全体に伝えるとなるとどんな生徒でも当てはまる言葉選び=抽象度が大切なのかもと思う。もちろん自分たちが目指す方向とズレていないことが大切だけど。

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