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ソフトウェア開発における理想の時間管理

はじめに

「Timelab Advent Calendar 2023」の記事です。
https://adventar.org/calendars/9244

私は現在タイムラボでエンジニアとして働いています。
今年一年を振り替えって時間についてのテーマで記事を書いてみたいと思います。
いい機会なので、今回はソフトウェア開発における理想の時間管理について自分の考えをまとめまてみます。


フロー状態をつくること

ソフトウェア開発業務において個人の生産性をあげる鍵は、
フロー状態を業務時間中にどれだけ多く作れるかにあります。

フロー状態を作る上で最もネックになるのはミーティングです。

タイムラボの社内プロジェクトでは組織的にMTG設計・見直しを行い、
定例のMTGを最小限にしています。
エンジニアは週で4時間の定例MTG以外は基本的には、全て作業時間に当てられています。

また、個人としてできることもあります。

余計な外部の刺激を排除し、完全にタスクに没頭することが重要です。
集中力を途切れさせないよう心がけましょう。
そのために、注意力を削ぐものを極力排除することも重要です。

具体例)
・スマホを近くに置かないこと
・Slackの通知を見るタイミングを決めて作業中はOFFにすること

組織としても個人としても、集中できる時間を意識して作ることで
フロー状態に入りやすくなる環境を作ることができます。

持続的に速く作れる組織の時間管理

ソフトウェア開発の生産性を上げるために、様々な開発手法や方法論は溢れていますが、最も重要なのは人とその間の有機的な関係性であると考えています。

アジャイルであろうとウォーターフォールであろうと、速い開発が可能なのは、優れた人やチームがいればこそです。

では、そのような状態を目指すためにどうすれば良いでしょうか?

短期的には速い開発が可能でも、長期的な継続は難しいという課題があります。残業や作業時間の増加で対応すれば一時的には成果が出るかもしれませんが、それが続くことはなく、チームの疲弊や負荷の不均衡が生じます。

短期的な効率を求める中でリスクを冒す場面もあるでしょうが、
会社全体としての長期的な生産性向上を目指すならば、他の視点も重要です。

仕事は単なる成果を出すためだけでなく、チームや個人にとっては成長の機会でもあるべきです。成果を上げるための作業と、チームと個人が成長するための機会とのバランスが重要です。

もちろん個人の成長は業務だけでなく、業務外での挑戦や学びも必要です。
だだそれに頼り、それをやれる人に業務時間中に作業だけを与え続けても、
よっぽど魅力的な他の要因がなければ、挑戦できる環境に移動することになるでしょう。

「作業」と「機会」、この割り振りで持続安定的に組織の生産性が最大化するポイントがあるので、それを探る必要があります。
そして、それを見つけたら、あらかじめ時間管理に織り込む必要があります。

仕組みへの投資

開発プロセスやツールの効率向上には、仕組みへの投資が不可欠です。
これにより、生産性が向上し、新たな改善に取り組む時間を創出することができます。

例えば以下のような取り組みです。

・CI/CDの導入
Continuous Integration(CI)およびContinuous Deployment(CD)の仕組みを整備し、コードの自動ビルド、テスト、デプロイを行うことで、品質の維持とリリースの効率化が可能です。

・テスト自動化
ユニットテスト、統合テスト、受け入れテストなどを自動化して品質を向上させ、バグの早期発見やリグレッションテストの効率化を実現します。

・コードレビューのプロセス化
コードレビューを効果的に行うために、ツールの導入や明確なプロセスの確立を行います。これにより品質管理が向上します。

・AIによるコード生成の導入
CopilotなどのAIツールを使用してコード生成の自動化を検証し、開発者の作業効率を向上させます。

・定期的なリファクタリング
定期的なコードの見直しやリファクタリングを行い、保守性や拡張性を確保することで、生産性向上に寄与します。

タイムラボでは、上記なような取り組みに時間を投資して、新たな課題に取り組むための時間を創出しています。

まとめ

・フロー状態を作るための時間管理に組織と個人で取り組む
・組織で成果と持続可能な成長とのバランスを見つけ、それを時間管理に織り込む
・仕組みへ投資する時間を作り、生産性を改善して時間を創出する。


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