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第32回 収納の工夫と様々な制約

これから新築する建物や住戸の呼称を整理することにした。設計事務所とのコミュニケーションを迅速にするためだ。

今回、二階建ての建物を2棟建てる。西側のMM棟と東側のLS棟だ。MM棟は、一階と2階に一軒ずつM(中)サイズの住戸が重なる。一階をM1棟、二階をM2棟と呼ぶ。東側のLS棟は、一階にL(大)サイズの住戸が一軒あり、その上の二階部分にS(小)サイズの住戸が2軒乗っかり、一階をL棟と呼ぶ。二階西側のSサイズ住戸をSW棟、東側をSE棟と呼ぶことにした。2階で空いたスペースはテラスとなる。

さて、ただでさえあまり広くはない棟なので、できるだけロフトを設けたいと考えた。とはいえ、二階建ての一階部分は高さや強度の問題で難しいらしく、可能なのはM2棟とSE棟だけだった。SW棟でロフトを設置できないのは、片流れ屋根の低い側の天井にしかロフト入口が取れず隙間が極端に狭くなるためだ。ただ、確保できる2棟どちらも人が入って寝室にするほどのスペースは取れず、収納スペースにしか使えない(5/27打合せ)。

SE棟のロフト

また、ロフト以外でも、できるだけ収納しやすいように、棚やバーを設置することを検討することにした(6/17打合せ)。

ロフトないSW棟の収納の工夫

木造(集合)住宅ならではの制約がわかってきた。LS棟の二階のSW棟とSE棟の玄関は、当初引き戸にして開放的にする予定だったが、木造建物の二階玄関用引き戸(アルミ)の商品は存在しないため、片開き戸にしなければならないことが判明した(6/17打合せ)。玄関戸の床がコンクリートでないと、引き戸商品は使えないらしい。一般に木造住宅は一階玄関はコンクリート敷で、二階には玄関はない。二階ベランダでの出入り口に引き戸は普通にあるが、それと玄関では、同じ出入り口でも仕様が異なるそうだ。玄関引き戸はレール部分を踏んでも強度が保てる仕様だが、ベランダ出入口は踏んだらメーカーは保障できないとのこと。不思議な話だ。

LS棟2階

さらに、木造集合住宅では、防火対応のため特殊な内装を施さなけけば台所でガスコンロを使用できないことが判明(7/7打合せ)。意匠に大幅な制限を受けるため、それはせずIHコンロにすることにした。火力の強いガスコンロにしたかったが仕方ない。ガスコンロが使えないのであれば、プロパンガス契約は基本料金が高いので、プロパンガスを一切使用しないようにしたい。当初コンロと給湯器でガス使用予定だったが、給湯器は灯油にできないか、その方が安くならないかを検討することにした。知らなかった規制や制約が、次々出てくる。


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