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第30回 いよいよ基盤工事開始

まだまだ設計は途中だが、解体や土地整備に関する基盤工事を先に実施することになった。以下で説明するセットバック部分の鋤取りをしなければ、道路がからむ(町が管理)上下水道、雨水排水工事に着手できず、さらにそれが終わらねば建物の工事にも入れないからだ。鋤取り工事以外はもっと後でもよかったが、同じ業者にいっぺんに頼んだ方が効率的なので、今回まとめて作業することにしたわけ。

以下のように、4段階で作業する計画。

2月9日作成の計画

第一段階:アトリエ解体

2/27に着工、2日間で完了した。
写真は、母屋東側のアトリエがあった場所。こうしてみると、意外に広い。
ここに、三本足の洗濯物干しスペース兼東屋をつくる計画だ。

アトリエ撤去後

アトリエ撤去の際、ひとつ問題があった。下の写真はアトリエが母屋と接していた側の内壁だ。アトリエを増築したとき、母屋の外壁(トタン)を剥がして、そこに直接この板壁を接続していたらしい。なので、もしこの板壁を撤去してしまうと、母屋の壁(多分土壁)が、露出してしまい、雨が入ってきてしまう可能性が高い。そこで、板壁を残し、そこを覆うようにブルーシートを張ってもらった。

左:シート後、右:シート前

ところが、予期せぬ弊害が判明した。窓の内側は台所だ。この窓は東向きなので、日差しがよく入る。それがアトリエで塞がれてしまっていたのも、アトリエ撤去の理由の一つだった。こうして窓をブルーシートで覆ってしまうと、午前中の台所は青い光でいっぱいなる。この状態が、まだ約一年続くこことになる。

3月29日に僕は初めて現地に行ったが、青い光が注がれた台所で母が調理していると知ると、いたたまれなくなった。直ぐに栗原さんに対策を依頼し、窓部分だけカットし、そこに透明シートを張ってテープで隙間を塞ぐ処置をしてもらった。(4月5日作業)

ブルーシートに窓を開ける


第2&3段階:購入地の鋤取りと境界にある垣根とコンクリートブロック撤去

さて、もう一つの工事は、購入した東側の土地の鋤取りだ。この土地は東側と南側で道路に接しており、そこをセットバックせねばならない。

始末が悪いことに、この土地は下写真のように道路より少し高くなっており、そしてコンクリートブロックが段差を支えている。セットバックを町に申請するためには、セットバック部分が道路とフラットになっていなければならない。つまり拡幅された道路の状態にしておかねばならない。道路面が敷地よりも低いので、道路の高さに合わせるべくセットバック部分の土を鋤き取って初めて申請できるというわけだ。

鋤取り前の東側の購入地


鋤取り中の東側セットバック部分。このコーナー部分が最も低い


同じく南側道路セットバック部分

セットバック部分の鋤取りと同時に、この土地の整地も行われた。2枚上の以前の写真奥に細葉の生垣が見える。ここが購入地と母屋敷地の境界であり、そこに生垣をつくってあったわけだ。それだけなら細葉を撤去するだけなのだが、生垣脇の直下に約80㎝ものコンクリートブロックが埋まっていることが、先の調査で分かっていた。かつてこの購入地は、母屋敷地よりも80㎝以上も低かったようで、それで父が母屋を建設した時期に擁壁を設置したものと考えられた。そしてなぜかその後、この購入地に土が盛られ、母屋敷地とほぼ同じ高さとなり、畑として使われていた。細葉の生垣とともに、このコンクリートブロックも掘り起こして撤去せねばならない。上の写真に見える岩のようなものがそうだろう。

第4段階:母屋前のコンクリート土間撤去

最後は、母屋敷地内のコンクリート面の撤去だ。

以前の母屋前スペース

上写真のように、母屋前は駐車スペースになっており、南側道路から玄関にかけてコンクリート土間が敷かれていた(写真で青線で囲まれた部分)。これらを撤去せねばここに新築できないため、撤去しなければならなかった。

基盤工事完了

2月27日から始まったこれらの工事は、好天にも恵まれ予定より大幅に早まり約1週間で完了した。

3月29日、建築設計事務所の面々とリアルで打合せするため、久しぶりに現地に行った。整然となった姿を見るのは、その日が初めてだった。以下はその時に僕が撮った写真だ。


砂利が敷かれた東側セットバック地。隣家の先は、私道であることがわかる


同じく南側セットバック地


台地上になった購入地。垣根も撤去され、見通しがいい


コンクリート撤去後、砂利を敷いた母屋敷地。杭はMM棟建設予定地


細葉の大樹も垣根もなくなり、なんだか、ひどくすっきりしていた。

細葉の大樹の最後の姿


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