190108_福澤様邸賃貸_道路後退部分__rs-001

第23回 セットバック地を寄付するか

1/18に、2019年最初の打合せを行った。前回10/10から約三ヶ月ぶりだった。当日栗原さんは現れず、いつもの鈴木さんと栗原さんの奥さまでありスタジオベロシティ共同代表でもある岩月さんがいらっしゃった。正月に帰郷した際に、そこで過労のため倒れ入院しているとのこと。岩月さんが責任を持って代理を務めてくれるそうなので、その部分は安心だが、栗原さんの体が心配だ。

さて、1/18打合せは、コンペにかけている工務店の見積もり報告がメインだ。工務店の選定に関わるとても重要なテーマなので、それは別途記載することにする、それとは別にもう一つの課題があった。セットバック部分の扱いだ。

以前にも書いたように、新しい境界線に基づき南西側道路が少し移動し、さらに道路の境界から約80cmセットバックする必要が生じた(青色部分)。セットバック部分には、建物を建てることはできない。その部分の土地を、町に寄付するか自己管理するかの選択が必要だという。(上記、タイトル画像参照)

スタジオベロシティの鈴木さんの調べによると、寄付する場合、そこは更地としなくてはならないため、植栽もできない。また、寄託者負担で最低限砂砂利を敷かねばならず、その費用として一律10万円の補助金が出る。

一方、自己管理の場合は、何も制限、制約はなく、建物以外であれば芝生を植えようが駐車場の一部にしようが自由だ。その部分の固定資産税を納め続けることがデメリットか(大した金額ではない)。

この条件であれば、寄付するメリットはなさそうだ。セットバックの主な対象は南西側道路に面した部分(図面下側の青い区域)だが、実は北西側の道路にも少しだけセットバックが必要な個所がある(図面左上のわずかな青い区域)。A棟の駐車場(二台分)にかかるスペースだ。その部分は駐車場としてモルタルを敷く予定なので、もともと舗装はこちら負担で行う予定だった。この狭い土地であっても一律10万円の補助金が出るそうなので、この部分だけは寄付し、南西側の広いセットバック地は、保有し続けることにした。

さて、南西側の道路は現在舗装されているが、新しく確定した道路の舗装はどうなるのか?町に確認してもらったところ、区長からの要望に基づき、町がアスファルト整備工事を行うという。ただし、要望があってもすぐに工事できるわけではなく、順次各区からの要望に対応していくとのこと。

ようは、舗装はいつになるか分からず、建物が完成しても、古い舗装道路と未舗装の新しい道路、そしてセットバック地が並走することになる。自己管理するセットバックには芝や木を植えることは考えられるが、未舗装の新しい道路部分にはせめて砂利をこちらの負担で敷かざるを得ないだろう。(北西道路の寄付地の補助金を充当することになろう。)

ところで、この日はとても風が強く感じた。両親によると、夏に古屋を解体し、また敷地周囲のホソバを撤去したため、これまで以上に冬の風が強く吹くようになたという。1mにも満たないホソバでも、防風効果は随分あったようだ。

そのホソバは9月の古屋解体時に、再利用すべく解体業者にお願いし西側の畑に穴を掘り、そこに植え替えてもらった。といっても、素人の作業ゆえ密集して植わっており、どれだけ生き残るか不安だった。母も暑い時期、毎日水を撒き続けてくれたが、現時点で半分は枯れてしまったという(下写真参照)。父は打合せの時、解体業者がもう少し配慮してくれていればと、繰り言を呟いた。

打ち合わせが終わった帰り際に、設計事務所の二人は無残なホソバを見に行った。その姿に胸を痛めたのか、密集しているホソバを間隔があくように一部を植え替えたいと言ってくれた。学生インターンを連れてきて、作業してくれるという。有り難い申し出だが、やや手遅れの感は否めない・・・。

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