キッチン参考写真_シエラ_

第44回 キッチンの仕様確定と照明検討

10月24日までに、キッチン仕様を決めなければならなかった。定量的な分析に基づく意思決定は得意な方だが、それとは異なるタイプの意思決定だ。悩んだ末、総合的に(まさに総合)判断して最終的に以下にすることにした。

・流し台は、旧案の従来型タイプ。(LIXILのシエラ)グリルなしの適当なモデルは現在ないそうなので、必然的にグリル付。見せる収納より隠せる収納を重視。そして、あるていど収納スペースが標準装備された方が、賃貸物件ではより好ましいと判断。内部の収納スペースを、無印などのツールを駆使して有効活用していただこう。

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・シンク上の収納は吊り棚ではなく、上段は棚板(集成板、奥行30cm)、下段は水切り棚板(25cm)の組合せとする。高くて奥の深い吊り棚は、使い勝手が悪い。水切り棚板は、あまり広くはない調理スペースを有効に活用するには効果的。また金属バーが並ぶ水切り棚板では、細かいものを置きづらいが、ちょっとした箱や板を置けば、その上に並べることは容易。また、金属バーに、小さな道具類であれば吊り下げることも可能。

・コンロ前の壁にはバーを設置し、そこに少し大きめのフライパン等も吊り下げられるようにする

悩んだわりには、結局無難なところに落ち着いたという感じか・・・。全員を満足させることはできない。


その結論を鈴木さんに伝えたところ、キッチンの照明にも影響することがわかった。この部屋(ダイニングキッチン)のメインの照明はダイニングテーブルの上あたりにつける計画(下図面のHC)なので、調理時には調理者の背中から照らすことになる。ゆえに手元が陰になり暗くなる。だから調理時の手元の灯りを取るために、シンクの55cm上あたりにモーガルソケットを設置(下図面のM)し、そこに電球をはめる計画だった。(下はイメージ写真)

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もともと、もっとずっと上に吊り棚を設置することを想定していたので、それでも問題はない。

ダイニング照明

しかし、吊り棚から棚板方式に変更した結果、二段の棚板のちょうど中間あたりに、二つの電灯が壁から垂直に出てくる形になる。(以下は決定した仕様と、計画のモーガルソケットを記載した図面)

最終案

さすがにこのままであれば、水切り棚板にモノを置く妨げになってしまう。僕は二つの案を打診し、検討してもらった。

モーガルソケット維持案)まず、左側のソケットを棚板の左側に移動させる。ちょうどそのあたりはリビング棟への通路に近い(上の平面図面参照)ので、移動時に有効かもしれない。右側のは上部棚板の上に移動させる。ただし、ある程度棚板より上に離さないと、手元に灯りが届かないだろう。図面上で確認する必要がある。その結果が以下図面だ。

モーガルソケット2灯

図面上では、上の棚板より30cm上にモーガルソケット電球を設置しても、調理する手元を照らことは難しいことがわかった。

ペンダント案)左側のソケットは上の案と同様。右側のソケットも同様に上部棚板の上に移す。上の案と異なるのは、そのソケット位置から電線を出し、天井部に付けた吊下げ用フックに引っ掛け、頭上にぶら下げる。つまりペンダント照明だ。(下図参照)

引掛けシーリング

図面によると、手元は十分明るくなりそうだ。見栄えについても、LIXILのサンプル写真(タイトル写真参照)を見たところ、それほど違和感はなさそうだ。ペンダント案でいくことにした。

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