第65回 いよいよ最終となる検査
3月10日、本降りの雨の中、僕はまた現場に日帰りで向かった。この約1ヶ月間で4度目(2/8,2/15,2/25,3/10)だ。ファルカタ合板(室内壁)のつぎはぎ感の是正と、水回り壁の塗装という、2つの積み残し課題の確認が目的だ。
2/25にお願いしたファルカタ合板是正は、A棟に6か所、B棟に1か所、C棟に3か所の計10か所だ。
下の写真は2/8に撮影した、A棟キッチンの壁。
それが、以下のように是正されていた。上下2枚、同じ色合いの板を選んで、チグハグな色の板の上から貼っている。つぎはぎ感は見事に払拭されている。また心配した柱部分からのでっぱりもほとんど目立たない。言われなければ、上から2.8mmの板が貼られていることは気づかないだろう。
他の箇所もほぼ同様に是正されていた。無理を言って、是正をお願いして良かった。いい仕事をしてもらったと、お礼を言った。
室内に、上から貼った合板の端材がまだ残されていた。
次に水回りの塗装を確認した。
まずトイレ。以下のように床から1m迄の三面に、無色のオスモ塗装をしてくれていた。色合いが変わるのは仕方ないが、境界もきれいに処理されており、防水対策というよりもデザインに見える。
そして、浴室出入り口。少し見にくいが、ユニットバスの扉に接する三面に、透明色のオスモ塗装が施されている。トイレほど目立たないが、違和感はない。ここにまで水が飛んでくることは、そうはないだろうが安心だ。
この日は、完成後現場に来たうちで初めての雨。あえて雨どいを付けず、軒から直接敷地内通路兼水路に雨を落とす方式にしたが、その成果を実際に見ることができた。窓を閉めた状態であればさほどの雨音はしないが、窓を開け放すと、水路に雨が勢いよく落ちる音が聞こえてくる。軒から何本もの線になって落ちる雨も、僕には面白く感じられた。雨どいがあれば、この音も線も存在を感じられないだろう。
栗原さんは、水路面からの雨水の跳ね返りを確認していた。外壁やサッシに跳ね返りがかかり、泥汚れが付かないか心配だそう。見たところ、跳ね返りはほとんどかかっていないそうだ。
D棟には、唯一雨どいが付いている。やはり室内は少し静かな気がするし、雨の勢いもあまり見られない。だいぶ雰囲気は異なる。
植えたばかりの桜がもう花をつけていた。根が張ったことがわかり、嬉しかった。
これで本当の意味で、ハードとしての建物は完成した。ただ、この場に父はいなかった。3/4から、風邪をこじらせて入院している。
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