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第38回 上棟式の日の打合せ(融資、ケーブル、塗装色など)

普段は縁起を担がない僕が、上棟式の日として大安の9/2(火)を選んだ。9/2の朝、僕は妻と一緒に新幹線で朝、実家に向かった。妻は工事が始まってから初めて実家を訪れる。この日は、真夏のような暑さだった

昼食もすませないまま昼過ぎに実家に到着すると、母がお赤飯を炊いていた。昔、お祝い事があるとお赤飯を炊いていたので、上棟式をそうして祝いたかったのだろう。残念ながら僕らは東京駅で弁当を買っていたので、一口だけお赤飯を食べた。思いの外美味しく、ちょっと後悔した。

上棟式は、仕事が終わった17時半からの予定だが、その前にいくつかの打合せをまとめてやってしまおうと、予定を組み込んだ。

まず14時に、M信用金庫とつなぎ融資の契約だ。S建設には、上棟時に二回目の支払いを、そして足場を取り払ったタイミングで三回目の支払いを、そして完成時に最後の4回目の支払を行う。ちなみ支払比率は、契約時15%、上棟時40%、足場解体時30%、完成時15%だ。僕は、この二回目の支払いから融資を受けることにしたのだ。

しかし、正式の融資は完成時に、建物に抵当権を設定しなければ実行できなない。上棟時はまだそれができないため、つなぎ融資という方法を使う。完成時の正式融資までのつなぎ資金として、手形貸付を受けるのだ。三回目の支払い時にも、もう一度つなぎ融資(二枚目の手形)を受け、完成時の正式融資実行代金で、この二回のつなぎ融資を返済することになる。ちなみに、正式な融資の金利は1%だが、つなぎ融資は1.2%。

支店長と担当のHさんの差し出す書類に、説明を受けながら僕と父は書名捺印していく。以前も書いたが、借入するのはあくまで父で、僕は保証人だ。9/4に第一回のつなぎ融資を実行する。

15時、信用金庫との契約が終わるとすぐに、設計事務所の鈴木さんが、地元ケーブルTV会社の営業の方を連れてきた。4棟へはケーブルで、TVとネットを通すことに決めている。そろそろ、その契約形態を詰める必要があるのだ。契約には、二つのパターンがある。1)ケーブルTV会社との契約は、オーナー(つまり僕)が一括で結び、4棟の賃借人は管理費として、サービス利用代金をオーナーに支払う。この場合、契約の中味、つまりどの程度のサービスを受けるかを統一して決めておいた方が好ましい。(賃借人に選んでもらうことも可能だが、オーナーの管理負担が大きい)

2)オーナーは、4棟へのケーブル開通に関わる工事費を負担し、サービス利用のインフラを整える。ケーブルTV会社との契約は、賃借人がサービス内容を選んで直接結ぶ。サービス代金は賃借人が直接ケーブルTV会社に支払う。

ちなみに、月額サービス費用は、TVは1,900円~4,600円、インターネットは3,119円~5,500円。住む人によって、使いは様々だろうから、2)の個別契約でいくことにした。賃貸契約を結ぶ際には、このケーブルTV会社のパンフレットを渡し、引越し迄に契約することを促せばいいだろう。

2)の僕が負担する工事費を見積もってもらうことを頼んで、この打合せを終えた。

次は、鈴木さんと塗装に関する打合せ。床のフローリングは、杉の無垢材で決まっているが、それに塗る塗料(オスモカラー)をどれにするかを決める必要があると、サンプルを持参してきていた。

杉無垢材のフローリングだと、どうしても赤が強くなってしまうので、汚れ防止機能を持つ色つき塗料を塗って、もう少し落ち着いた色目にする必要があるのだ。

オスモカラーとは、植物油(ひまわり油、大豆油、あざみ油)と植物性ワックスからできた自然塗料で、床材内部に深く浸透することによって木本来の調節機能を発揮させることができる。

三種類、異なる色を塗った杉板(以下写真)を見比べた。左から、「アンチックパイン100%」、「バーチ50%+オーク50%」、「バーチ50%+チーク50%」だ。すごく微妙な違いで、なかなか決めるのは難しい。床全体に塗れば違いは明白なのだろうが、いかんせん20cm四方程度の板では判断がつきかねる。塗り方も少し変えて、再度サンプルを用意してもらうことになった。

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それから、外装材の杉板に塗る塗料(ガードラックアクア)の色を決める。ガードラックアクアとは水性塗料で、薄く膜を作り、高度な撥水性と半透明顔料による高耐候で、長期の防虫・防腐・防カビ効果を維持する。木の呼吸は止めず、雨水から木を守る機能を併せ持つ。

希釈率100%、120%、140%の三種類の塗料を塗った杉の板を見ながら検討したが、やはり違いがよくわからない。(希釈率とは、原液を薄めた比率。100%は薄めず、140%とは1.4倍に薄めたことを示す)そこで、実際の杉外装板が張られているD棟に行き、当てながら見比べることにした。それが下の写真だ。

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下が100%、左上が140%、右上が120%。これも微妙ではあるが、色は薄目がいいいだろうとのことで、140%とすることにした。

塗装の色を決めるのも、なかなか大変だ。






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