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12/11 昼 時間は進む

 気がついたら12月になっていた。紅葉を見に行こうと思ってたけれど、10度を下回る日が増えてきたこの時期にまだ紅葉は残ってるかしらん。
 最近たくさんのことがあった。先輩とキャンプに行ったり、家に招かれたり、ウイスキーを飲んだり。人との会話が時間の流れとともに過去へと流れているみたいだった。みんなそれぞれの考えがあり、それを信じて生きてると思ってた。だけど中には考えることをやめて、惰性のまま生きているように感じられる人も多くいた。それはぼくよりだいぶ年上の人に多くいて、これまで築いてきた人生の濃さで足元の基盤が成っているように感じた。強く生きるにはどうすればいいのか。ぼくはそればっかり考えていたけれど、この言葉の持つ難しさがだんだんわかるようになってきた。惰性のまま生きて歳をとったとき、そこに残るのは何もしてこなかった嘘つきな空っぽの人間が出来てしまう。そうならないために、まだまだぼくにはわからないけれど、尊敬されるような大人は、たくさんの失敗を経験して学ぶのでしょうか。
 本も何冊か読んだ。その中でも印象に残ったのが江國香織の文章だった。素直で、まっすぐで、鋭い。
 日が出ている時に読む本はぼくに暖かさと空白の時間をくれた。流れる時間の中で本を読むことがこんなに楽しかったなんて知らなかった。明日は何の本を読もう。今度は何の本を買おう。買うために本を買うのではなく、読むために本を買いたい。また新しい文章と出会いたい。そしてたまにはウイスキーも飲んで、眠るように本を読もう。

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